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十七話、休日前にて、後編。

すき焼き食べたい!!!

「……眉毛」


 前の席で居眠り中のチャラ男に一言言い放つと。


 ガラガラガッシャーン!!


 クラス中の視線を集めるくらいの音を立てながら、厚樹は机ごと倒れた。

 眉毛は今日一番言われたくない単語だからなぁ。動揺しまくりだぜっへっへっへ。


「てめぇ! その話はやめろって言っただろ!!」


 厚樹は立ち上がって机を元の位置へと戻してから、僕の机を両手で叩いた。

 焦りまくる厚樹から顔を逸らし、僕はにやけ顔で独り言のように呟く。


「あっはっは、モテ男くんは辛いよねぇ。普段から身嗜みはきちんと整えなきゃいけないもんねぇ、眉毛とか……なぁ?」

「ち、ちくしょう覚えてろよ……」


 そんな、僕達意外には到底理解できない漫才をやっていると、呆れ顔のさつきが話しかけてきた。


「あんた達は元気ねぇ。で、何の話?」

「あ、聞きたい? 実は今日ふがふがふが……」

「やめろ秋!!」


 慌てて厚樹が僕の口を塞いでくる。


「何よ、教えてくれたっていいじゃない」


 それを見たさつきは頬を少し膨らませてむくれてしまった。

 あーあ、知らないぞ僕は。


「違うんだ、さつきちゃん。何でもないんだぞ? 本当に、な?」


 厚樹が僕の口を塞いだまま、不機嫌になりつつあるさつきをなだめ始める。


「いいわよ、あんたに聞かなくても秋に教えてもらうから」

「……てめぇ、言うなよ?」


 さつきがそう言うと、厚樹は僕に念を押す。

 いや、口塞がれているから返事できないんだけど。


「……ふが(うん)」

「嫌とか言ってんじゃねーよ!!!!」


 仕方ないのでそのまま返事をすると怒鳴られてしまった。


 ちなみに僕は「うん」って言ったんだけどね。

『ふが』って『嫌』とニュアンスが似てたのかな? まぁどっちにしても怒られ損だけど。


「こら厚樹! 隠し事をしていいのは女の子だけなんだぞ!!」


 さっきまで爆睡していたはずの美咲が目覚めていた。

 遂には美咲までもが話に加わり、絶体絶命の厚樹は僕の口から手を放して後ずさる。


「っく」

「逃がす訳にはいかない、正直に吐くんだ」


 更に後ずさる厚樹の後ろに、いつから居たのかわからない又二郎が回り込んだ。

 ってかなにそのクールキャラ。うざいよ?


「んなっ……てめぇいつの間に!!」

「さっきまでベランダで寝ていたんだが、夢から覚めてみると皆で厚樹を虐めているようだったのでな。面白そうだから俺も参上したんだ」


又二郎は咳払いをして、話を続ける。


「べっ、別に皆がわいわい騒いでいるのに、俺だけ仲間に入れてもらえなかったから隙を見て混ざった訳じゃないぞ!? ベランダで、ずっとこの時を狙っていたなんて事無いからな!!」


 こ、これは最近流行りのツンデレか!

 あ、いや。まぁとりあえず、厚樹が絶体絶命ということに変わりは無かった。





「はい、それじゃあ白状してもらいましょうか」

「言いたくない」


 皆で厚樹を囲み、どうやっても脱出不可能な状態になっても、まだこいつは口を割らなかった。

 いい加減言えばいいのに。


「じゃあ秋が言いなさい」


 さつきが僕の方を見る。

 ほら見ろ、矛先がこっちを向いてしまったではないか。


「僕は厚樹から言うなと言われております。親友を裏切ることはできないです」


 僕はさつきと視線を合わせずに答えた

 ちなみに本当の理由は、厚樹の危機をもっと眺めていたいからです。ハハッ。


「あそ。それじゃやっぱり厚樹が言わなきゃね」

「言いたくない」

「何でさ! あたし達友達だろ!!」

「うおおぉ!? それはっ!」


 口を割らない厚樹に、しびれを切らした美咲が詰め寄った。

 このメンバーの中で美咲には特に言いたくないのだろう。哀れ友よ、しかしいかんせん。僕にはどうする事も出来ない。


 焦り始めた厚樹を見てさつきはため息をつき、大きく息を吸ってから口を開いた。


「そこまでして言いたくないのね……仕方ないわ、今から適当に推理していくから、該当するものがあれば素直に頷くこと。いい?」


「それなら……」と、厚樹が頷く。


「さつき、そんなことできるの? 言っとくけど推理できるような内容じゃないよ?」

「いやいや厚樹は単純だからね、案外当たっちゃうかもしれないよ?」


 あぁ一理あるな。と美咲の言葉に納得して頷く。


「では、これより推理を始める!」


 又二郎の一言に、皆がさつきに注目する。

 さつき選手! 悩むこと10秒! そして彼女は、ゆっくりと口を開いた!


「まぁ私の予想だと……明日の休日が楽しみで楽しみで仕方なかった厚樹は、どうすれば女の子とのデートを成功させられるか考えるために適当なファッション雑誌を買い、眉毛が濃いのはNG! と書かれた記事を見て、眉毛をそり過ぎたにもかかわらず、それがかなり似合っていると勘違いした厚樹は朝っぱらから秋に自慢していたところ、一緒の時間帯に登校していた女子生徒の話を盗み聞きして、眉毛が薄すぎるのはダサい事を知ると、慌てて近くのトイレでリー○21顔負けの早さで眉毛を復活させた……と言う健全男子の弱味を秋に握られてしまった厚樹は、朝から今までずっと虐められている。って所じゃないかしら?」

「なっ……んだと……」

「なんで……?」


 さつきが話し終わった後、僕と厚樹は放心状態になってしまった。


「なんだ、たいした事なかったねー」

「ふん。馬鹿馬鹿しい、授業の用意でもするか」


 美咲と又二郎が、呆れたようにきびすを返した。

 キーンコーンカーンコーン。それと同時に、授業開始のチャイムが鳴り響いたのであった。





「さーて、授業を始めるぞー」

「どこで見ていた貴様ああああああぁぁぁぁっぁああぁぁっぁあああああああああああ!!」

「先生! バカが暴れてます!!」


 授業開始直前、厚樹とさつきの大声が響いた。


次回、買い物と言う名のダブルデート!!




秋:な、なんて事だ・・・

又二郎:これは話が小説始まって以来初だ・・・


厚樹:んあー?どったの二人とも?

秋:み、見ろよ!厚樹!!


厚樹:あー・・・んな!お気に入り登録者が・・・6人だと??

又二郎:そうだよ、昨日だけで4人も登録者が増えたんだよ・・・


秋:いやぁ、嬉しい限りですな。

又二郎:あぁ、この達成感のために書いてきたと言ってもいいぜ・・・


厚樹:いや続きも書けよ!!

又二郎:・・・はは、ははは。


秋:ちょ、まさかお前・・・

又二郎:書き貯めが、切れてます。

秋:やっちゃったよ・・・


厚樹:お前3話先まで書いてあった時になぜ続きを書かなかったんだ!!?

又二郎:いやぁ、すまんすまん。

秋:調子に乗るんじゃねぇ!!


厚樹:シャイニング・ウィザーァド!!!!!!

又二郎:ふごぁっぁあぁぁぁ!!!


秋 厚樹:決まったぜ・・・


秋:んまぁ明日も更新するから安心してくだされ!

厚樹:こいつが今日頑張って書くそうだ・・・な?

又二郎:きゅ・・・救急車。


秋:うん、いい返事だね。

厚樹:ヤル気まんまんとはこの事だ。


秋:て事でお気に入り登録してくれた人達ありがとう!!

厚樹:この感謝の気持ちは一生忘れないぞ!!!


又二郎:さらば友よ!!アデュ!!


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