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十話、3on3

伝えたいぜこの想い!!

 さぁさぁ始まりました、3on3大会!

 出場チームは真鍋秋率いる『1年D組チーム』! 対するは、今回の話以外全く出番の無いバスケ部先輩が率いる『バスケ部チーム』の二チームです!


 ピンポンパンポーン……

 えー、ちなみに今回の話、バスケに興味が無い人は全くつまらないと思われます。悪いことは言いません。そんな人は是非、このページを下のほうまでスクロールしてください。試合の結果だけお知らせしますので。

 それでは! 早速試合のほうを進めていきましょー!!



「なんだったんだ、今の……?」


 突如聞こえてきたアナウンスに、首をかしげる。


「さぁな。それより、さっさと始めようぜ秋!」

「あ、うん」


 ま、まぁいいか。


「じゃ、ハンデで俺達が先行でいいだろ?」


 厚樹が指の上でボールを回転させながら又二郎に尋ねる。


「ふ、まぁそれくらいのハンデはくれてやってもいいぞ! どっちにしろ勝てないのだからな!!」

「言ってろよ」

「それじゃ、試合開始!」


 僕達と同じ一年生のバスケ部員がホイッスルを高らかに鳴らした。


「行くぜおら!!」


 ホイッスルの音と同時に厚樹が又二郎に一度フェイントを掛け、抜こうとするが又二郎はそれを察していたらしくマークは外れない。


「くそ! バスケになると、やたらうざくなるなお前!!」

「ボールと共にある俺は……無敵だ!」


 又二郎は素早いカットで厚樹からボールを奪った。


「あぁーもっ! うぜえ!」

「任せなさい!」


 又二郎の前に美咲が飛び込んだが、そのせいで美咲のマークマンが野放しになる。


「山田先輩!」


 又二郎が山田という先輩にパスを出すが、ボールの前に厚樹が先に回り込んだ。


「ナイスパスだぜ、又二郎!」

「ウルァ又二郎! まわり見てからパス出せや!」


 厚樹に茶化され、山田先輩に怒鳴られた又二郎は「黙れ! そして山田先輩すいません!」と忙しそうに叫ぶと、走り出した厚樹を追いかける。


「ダンクシュートォォォォォ!!」


 だが時は既に遅し。又二郎が追いつく前に背の高い厚樹のダンクが作裂した。

 ……背が高いって、素敵やん。


 続いて又二郎チームからの攻撃。


「岡田!」


 岡田という僕のマークマンの先輩にパスを出す山田先輩。


「任せろ!」


 僕を軽くよけて岡田先輩はパスを受け取る、その瞬間に僕は素早く手を伸ばした。


「己にうぬぼれた瞬間こそ、死に一番近づいた時さ! とうっ!」


 そう言って先輩のキャッチしようとしていたボールを弾く。


「え、いつの間に?」

「走れ風のように! ブル○アイ!」


 呆気に取られている先輩を追い越して、自ら弾いたボールをキャッチする。

 僕にダンクは出来ないので、その場から華麗にジャンプシュートを決めた。


「ま、まだ始まったばかりだ・・・っ! 流れ作っていくぞ!」


 またまた先輩チームの攻撃。

 僕のマークマンである岡田先輩が声を張り上げた。たとえ遊びとはいえ、先輩達も負ける気は無いらしい。


「又二郎!」

「先輩、ナイスパス!」


 先輩が又二郎にパスを出し、それを受け取った又二郎が全力疾走する。


「はやいっつの!」


 それを厚樹が追いかけるも、覚醒して状態の又二郎には追いつけない。


「ふはは! 今度こそ任せなさい!」


 またも美咲が又二郎の前に立ちはだかる……が、美咲の奴は学習していなかったのか、美咲のマークマンが野放しになっている。


「又二郎! こっちだ!!」

「オッケイ! せんぱ「隙ありじゃ!!!」い!」


 パスを出そうとした又二郎から美咲がボールをカットする。

 ……す、すごい。パスカットを繰り出した美咲の手が速すぎて見えなかったぞ。


「あたしを初心者と思うなよー!」


 と、美咲は又二郎に言い残して軽やかにドリブルしながら走る。

 美咲の奴、中学の頃バスケ部だったのかな? 動きが素人とは思えんのだが。


「秋くん! パス行くぜ!」

「え!?」


 しまった、変な事考えてて気が抜けてた!


 しかし美咲は普段使わない頭をフル回転させ、僕がパスを受け取れないと悟るとパスフェイントをしてからのスリーポイントシュート。

 ネットが綺麗な音を立てて揺れ、美咲のシュートが決まったことを告げる。

 ……やっぱり素人じゃ、ないよなぁ。あれは。


 本当の試合とは違って試合時間の短い3on3は、一度試合の流れを掴んだ僕達の圧勝に終わったのであった。



 はい試合終了ー! 結局、勝利したのは『1年D組チーム』でしたぁああああ!!

 まぁ主人公のいるチームが、脇役を寄せ集めただけのチームに負けるわけ無いですよね! お約束ごとでーす!!

 はい、ではそう言うことで、以上! 司会の三谷さつきでしたー! きゃー! バイバイ皆ーっ!



「あのアナウンスさつきだったの!?」


 なんかいつもとテンションが真逆だったような!?


「はぁ? なに言ってんだ秋?」

「え、いやだって、さつきが……」

「おいおい。さつきちゃんなら、ずっとコートの脇で応援しててくれただろ? 忘れたのか?」

「で、でも……えぇー?」


 世界は不思議で満ちていた。



「いやぁ悪いなぁ、なんか勝っちまったよ! はっはっは!」


 試合で圧勝を成し遂げ、満足気な表情の厚樹が又二郎の肩を叩く。


「こ、こんな筈では!?」

「ま、気にしない気にしない。実力の差だよ。そうだ、今度ジュースでも奢るよHAHAHA!」


 僕もなけなしの同情を懸けてやった。

 ちなみにジュースを奢る気などさらさらない。


「くっそおおおおおおおおおおおお! 何で負けたんだよおおおおおおおおお!!」


 体育館に、元気のいい又二郎の声が響いた。





「今日も楽しかったぞー!」


 先頭を歩く美咲が叫ぶ。


 夕暮れの帰り道。

 部活動にいそしむ又二郎を除いた4人で帰る事になった。

 さつき達は「今更部活に行っても、怒られるだけだろう」という事で、今日はサボって帰るらしい。


「あぁ俺も楽しかったわ、つーか見ただろ? 俺様のダンク!」


 厚樹が嬉しそうに試合での活躍を自慢している。


「あたしのスリーポイントもイカしてたろー?」

「あぁ、最高だったぞ!」

「だろだろー?」

「……へぇ、お似合いじゃん」

「え? 秋?」


仲良く盛り上がる二人を見て、つい口に出してしまった言葉は厚樹と美咲には聞かれなかったが、さつきには聞こえていたらしい。

僕は「何が?」と聞いてきたさつきに、何でも無いよ、と言っておいた。


次回、ほのぼのします!




秋:あー、すっきりしたなぁ

厚樹:そうだな。てかこの話ってバスケに興味無い人は・・・理解・・・

又二郎:ええぃうるさいぞ君!わかるって!絶対理解できるって!!


秋:はぁ、これで読者減らなきゃいいけどねー・・・

又二郎:ノノノ、大丈夫だって!多分大丈夫!!

厚樹:根拠はあるのか?


又二郎:・・・ある

秋:無いんでしょ、わかったわかった。

又二郎:あるって言ってるだろおおおおお!!


厚樹:絶対だな、あるんだな?

秋:今度無かったらこの小説本編で殺すからね?

厚樹:あとがきなんてチャッチイもんじゃないぞ?


又二郎:やめてやめて、それこそ読者減っちゃうって!!!

秋:まぁそれもしないけどね、いくらラブコメでもそれは駄目だよ。

厚樹:だな、大怪我しても一瞬で治るのがラブコメだが警察沙汰はマジであるからな。


又二郎:いや無いって!んなバイオレンスな作品にするつもりもないから!!!!

秋:じゃあどんな小説にしたいんだよ?


又二郎:ふ、俺様が世界を股にかけ大活躍する―――

厚樹:さよならだ。

秋:ほあちゃぁああああああ!!


どすっ!

又二郎:ふごぇえええぇあ!

厚樹:お前は既に、死んでいる、かも。

又二郎・・・死んでます


秋:ではでは、また次回で!!

厚樹:評価してくれた人ありがとう!!


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