第九百三十八話 再びのフライングヒューマノイド
雲の上
R5・6・18(日)2330
日本国 東京都 江東区 有明 東京ビックサイト横
一台の原付スクーターが港の横の駐輪スペースに滑り込んで来る。
スクーターを降りるとメットを被ったまま港の夜景を見つつ、後ろのビックサイトのライトアップも見る。
やっぱ、夜のここは最高だなぁ!
山根麻衣子であった。
チュアムファンドで金銭的、時間的に余裕が出来た山根は会社を退職後、ボクシングジム通いとランニングとゲームと趣味に没頭した。
そして、暑く寝苦しい夜に何と無く原付で涼むつもりで走って見ると意外に楽しく感じ、もう一つの新しい趣味になったのが原付スクーターでのナイトツーリングであった。
んー!と背伸びをしながら夜の東京湾を見る。
山根
ヤメたタバコが吸いたくなる気分だなw
山根はこの場所には何度か来ていた。
ナイトツーリング以外の目的の為でもあった。
チュアムが加護が使えるとメールしてきて確認した。
山根の加護は下の二つである。
アキーエ神の加護 戦略級広域殲滅攻撃魔法
亜神久米の加護 飛行能力
当然、戦略級広域殲滅攻撃魔法は危な過ぎて使えない。
ヤポーネでは実験で戦略級広域殲滅攻撃魔法の極小を試し撃ちして台湾サイズのモノが落ちて来たからである。
ちなみに九州と同じ位の大きさである。
もう一つの加護である飛行能力で人目の付かない場所でナイトフライトを楽しんでいたのであった。
山根
マスクしてるし、メットも被ってるし、伊達眼鏡もしたし、パッと見バレねぇ・・OK!
辺りを見回して誰も居ないのを確認する。
山根
よし、行くか!
山根はスーっと真上に上がって行く
雲の高さまで真っ直ぐに
山根
ヒョー!ここまで上がると涼しいって言うか肌寒いなw
でも気持ちいいぜ!
夜景を眼下にし優雅に飛ぶ
「鳥ってこんな感じなのか?」と独り言を呟く
東京湾の奥の方に明るい大きな光源が見える。
山根
海上の海ほたるSAがハッキリと見えんなw
良い天気って事だな
10分程飛んで冷えてきたのでスクーターの横に着陸する。
山根
おお、体が冷えるw
そして、スクーターに乗り、近くのコンビニで熱い珈琲を買って飲む
これが山根のお気入りの新たな趣味であった。
この辺りのコンビニは日中に比べると深夜帯の客数があまり多く無く、店員は夜間に時々現れる眼光鋭い妙齢の女性は店員達の間で話題になっていた。
大体、夜間は大型トラック等が朝の輸送やフェリー乗車の為に仮眠しており客層はドライバーの方か周りのビル警備員の方がメインであるのに、メット被ったラフなスタイルの女性は目立つ。
ただ、怖そうなので誰も声を掛けて無いw
謎の女性は空になった珈琲カップを店内のゴミ箱に捨てる。
その時、目の合った店員にフッと笑って見せるとスクーターでブーンと走り去るのであった。
不定期UPになりました、ご迷惑をおかけ致します。
誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。
ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。 空銃




