第九百三十話 左団扇
と言う訳でw
R５・５・１６（火）日本国 東京都 千代田区 外神田
日本に戻った伝説者達は無事に2023年5月1６日を迎えていた。
亜里沙・チュアム・蒼楽は高校、大学を卒業し、山根、藤井は早期退職をし、丸山は定年後の仕事を辞め、定職には着かずに過ごしていた。
アビィン 亜里沙・サワット チュアム・林田蒼楽・山根舞子・丸山岬丸・藤井智美の六名は久し振りに会う事になり、運命の地アキバの芳林公園に集合していた。
林田
あの頃とは違って子供がキャーキャー言いながら走り回ってるね。
山根
召喚時は人が居なかったからなぁ
WHOはコロナもうOKとか言ってるけどホントに大丈夫なのかな？
丸山
まあ、話半分が妥当じゃろう
藤井
私は戻ったらいきなりコロナだったから驚いたんですけどねw
チュアム
あ、これ今月分です。
で、今月分は皆さんどうします？
一同
オールインでお願いします！
一体なんの話しだろうか？
これは帰還後、暫くてしてチュアムの自宅での出来事であった。
チュアムは、なんやかんやでヤポーネに数年居たせいで学校の授業での内容がかなり怪しくなってきており、成績急降下待った無し状態であった。
机に向かって座り数時間復習し、疲れて休憩しようかと思った時に気付く
机の上の貯金箱の口から紙が見えた。
チュアム
ん？小銭を時々入れていたけど紙？・・
お母さんかお父さんが入れたのかな？
中を開けて見ると貨幣しか入っていなかった筈だが紙幣が入っていた。
チュアムは父母に「貯金箱にお金入れた？」と聞くが「知らん」と言われる。
金種を調べてみる。
１円 3枚
５円 １枚
１０円 ４枚
５０円 無し
１００円３枚
５００円無し
千円 １枚
二千円 １枚
５千円 １枚
１万円 １枚
合計 １８，３４８円だった。
机の上に並べて見るが？である。
そのままベットで考えながら寝てしまい翌日起きると机の上には１８，７１５円になっていた。
金種は１円無し・５円１枚・１０円１枚・１００円２枚・５００円１枚・千円札１枚・二千円札１枚・５千円札１枚・一万円札１枚だった。
とりあえず貯金箱に押し込んでそのまま学校に行って帰宅すると並べて見るが変化無し、その翌日は１９，０８９円、その翌日は１９，４７１円とどんどん増えて行った。
チュアムはボソリと呟く「ステータス」
チュアム
・・出ちゃった
ステータス・地図
サワット チュアム 商業系JK １７歳 異世界聖女経験者
特殊スキル
アキーエ神の加護
数値や能力値×一万ダウン（トータル・エクストラ・ウルトラ・デバフ）
亜神久米の加護
本人名義の所持金が１日２％増える
レベルや能力の数値化や称号・特殊称号は無くなっていたが特殊スキルの二つの加護は残っていた。
あ！この久米さんの加護の２％だぁ！
商売人の娘の土性骨と言うべきか毎日増えるお金を見るのが嬉しくて楽しくて日課になる。
そしてチュアムはビルオーナー兼スポーツショップとタイ式マッサージ店のオーナーの母とタイ料理レストランとムエタイジムのオーナーのタイ人の父に懇願した。
「一日でいいからお金貸して！絶対使わないから！机の引き出しに入れるだけだから！」
そして、仕入れ代金や支払い代金の内合計１００万円を借りて机の引き出しに入れて寝た。
翌日、あまり寝れずにほぼほぼ日の出に飛び起きて確認すると１００万円プラス貯金箱の合計の２％増えていた！
嬉しすぎて一人で何故か謎の踊りを踊ってしまうw
そして、すぐさま一斉メッセージでみんなに「ステータス見れて加護が残ってるんですけどw」と送る。
久々のメール、しかも早朝からなんだとなり、みんな見たようだ。
気付いて無かったのか「見れる！」と全員の返信があった。
そしてチュアムは帰還した伝説者達に持ち掛ける。
「みんなで私に投資しないですか？毎日２％増えますよw」と
全員の動きは早かった。
山根に至っては早期退職制度を使い退職金の全てをベットする。
丸山は溜めていた退職金等の老後の蓄えを全て投入する。
藤井は結婚資金やYoutubeの儲け等のありったけをブッ込んできた。
JKの亜里沙とJDの蒼楽は売れる物全てを売ってなけなしお金をオールインした。
それがR２年の事だった。
３年経ったR５年・・巨万の富を生み出していたのであった。
素晴らしきかな左団扇人生であった。
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