第九百二十九話 異世界おじさん？
祖国
前回からの続き
ヤポーネ ヤーマングッチの地 シューナーン国 トクヤマン
大会は水崎の優勝で呆気なく終わり、表彰と優勝賞金１千万円の授与で幕を降ろした。
最後は伝説者達で互いを称え合った。
そしてその舞台上にアキーエ神とガースー神、アソタロン神が上がってくる。
アキーエ神
元の世界に帰るのはアビィン 亜里沙、サワット チュアム、林田蒼楽、山根舞子、丸山岬丸の五名？
そこに「私もです！私も！」と慌てて藤井智美がやって来る。
アキーエ神
六名ね。
水崎 叡はいいのね？
水崎は一瞬迷ったが「家族がいるので」と残る事を選択した。
ガースー神
では水崎、ルビーメイは舞台から降りて
水崎とルビーメイは舞台下に降りる。
アソタロン神が舞台を取り囲む人々に話しかける。
「あー、ここにいる六名の伝説者は元いた世界に戻ります。また、引退したアーベン神の後をルビーメイがこれより引き継ぎます。」
３柱の神々は何かブツブツと言うと舞台全体が光り輝く
一瞬の眩い閃光と共に舞台上には誰も居なくなった。
ルビーメイは隣の水崎に聞いた
「良かったの？残って」
水崎
戻ってもブラック企業が待ってるだけだしね・・帰れない久米さん一人ってのも可愛そうじゃ無いですか？付き合いますよ
ルビーメイ
そっか
・
・
六名の伝説者は日本の東京都千代田区外神田の芳林公園に普通に居た。
藤井
秋葉原？
山根はスマホの画面を見ながら2020/04/23だと呟く
アビィン亜里沙
転移時に戻ったんだ
うー、重力が重い
丸山は「あの時の格好じゃ」と通称緑のおじさん、交通指導員の姿になっていた。
林田もスマホを見ながらみんなの連絡先は入ってるねと言うと「一旦、帰ります！」と駅の方に歩き出す。
サワット チュアム
うん、私達も家に帰ろう亜里沙ちゃん
皆さんまた、連絡しますね。
丸山のペアの緑の人が呼ぶ
「丸山さん、行きますよ！」
丸山
お、仕事の途中だった！じゃあの！
足早に移動する丸山を見ながら山根はボソリと呟く
「ふー、クソ見てーな仕事場に戻るか・・」
一人残された藤井智美がワナワナと震えながら言う
「私は５年前の2015年に転移させられたんですけど・・2020年って！」
一人だけ5年のタイムラグが有り、後にマスコミ等で五年間神隠しにあった者として脚光を浴び、Youtubeで嘘偽り無くヤポーネの事を語り、バズって数ヶ月でシルバーの盾をもらうが誰からも本気にはされずに「異世界おばさん」と言われるのであった。
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