第九百十八話 決裁書
要望書
R5・3・20(日)1815
ヤポーネ エリア チューゴクゴク ヤーマングッチの地 シューナーン国
ルビーメイは書類仕事をしていた、陽のある内は野良仕事をし、暗くなったら夕食、風呂からの事務である。
ここでふと思う
思いっきりブラックじゃね?
ルビーメイの所に来る書類は最終的な決裁書ばかりであり、GOサインを出すかどうかの書類である為、自らが目を通すしかないのである。
油断すると今回の様に山積み状態になる。
ルビーメイ
行政関係から見るかぁ・・えーと、R5年度警察組織再編案ね。
うーん、戦争集結に伴い、兵の9割を警察組織にと・・うーん、予算は大丈夫なのかな?9割はちょっと多いんじゃないかな?7割に案にしてGO!
総合病院建設案についてね。
えーと、総合病院作るから認めろって事ね、人材は確保できんの?まあ、必要だからGO
港湾組織改編について・・んー、これはスガールさんに丸投げっと
新規中央公園建設について・・はい、OK
探検者共済組合移転先の建築について・・ああ、あの掘っ立て小屋ね、これもOK!、GOGO
職人街の建設臨時予算確保か・・これも必要だからGO
直営宿泊施設の増改築・・露天風呂の拡張及び別館建設?・・ぬぬ、GOかな?
都市環状線における飼育施設の増築及び人員強化?・・ああ、環状線と新規団地の周りで車を引くモンスター用の施設と人員ね。メンテナンスの工員は含まれるのかな?・・うん、入ってるね、じゃあGO
新規庁舎建設案に掛かる予算案及びトクヤマン城展望台改築案?
うーん、庁舎作って移って、城は観光施設にするんだ、初耳何だけど・・これは時期尚早かな?いや、観光も早めに手をうった方が・・うーん、GO!GO!
そして、夜も深まり最後の一枚を手に取る。
ふー、最後かぁ・・これでもう寝よ
どれどれ、特別臨時予算請求?はぁ、どゆ事?
予算が足りんって・・舐めてんの!
うーん、ここは神パワーしかないな。
魔法創造で質量変換魔法っと・・
どれどれと目の前にあるぺんを倍の大きさにして見る。
「うん、そんなペンだと言われたらそう見えるし、ちゃんと使える」
小さくしたり、元の大きさにしたりする。
ルビーメイは執務室を出ると宝物庫に移動する。
警備の足軽2名が気付き、慌てて挨拶をする。
ルビーメイ
どもども、お疲れでーす。
宝物庫一覧表、持ってきて
足軽2が「はっ」と走って行く。
ルビーメイの指示で足軽1が宝物庫を開くと金銀の重要金属に宝石類、絵画や掛軸に様々な像に壺や茶碗に陶磁器のティーカップに「何だこりゃ」ってのもある。
そこに宝物庫一覧表を持った足軽1が戻ってくる。
ルビーメイ
見聞きした事は秘密ね。
あ、これペンね。
数量の訂正お願いね。
足軽2名は何だか判らないが「はっ」と返事をする。
ルビーメイ
手っ取り早く、金から行こうか
この金の塊って重さはどれくらい?
足軽2
一覧表ではトウホックンで取れた金塊10kgと小粒金5kgなっております。
ルビーメイは「ふーん、じゃあ、100kgに訂正して小粒金は50kg」と言いながら魔法で10倍の大きさに変える。
足軽達は驚きながらも一覧表を直して行く。
ルビーメイ
これは何?
足軽1
こちらは竜涎香で1.5kgで御座います。
ルビーメイ
じゃあ150kgに訂正ね。
で、これは?
足軽1
大粒サファイア、500gです。
ルビーメイ
ふーん、じゃあ5kgに訂正で
こんな感じで金銀財宝を何十倍に変えていく
ルビーメイ
じゃあ、これで最後にしよっか
足軽1
こちらは大小真珠で10kgです。
ルビーメイ
じゃあ、100kgに訂正ね。
最後に真珠玉を3個取ると一個を3倍に変えて戻し、かなり大粒の真珠を一個づつ足軽に臨時手当として渡した。
足軽達は平伏し、よろしいのですか?と聞く
ルビーメイ
いいよ、出所聞かれたら私に聞いてって言ってw
じゃあ、戸締りよろしく!
そう言うとルビーメイは戻って行った。
残された足軽達は震えながら宝物庫を厳重にロックしていく。
足軽2
姫様は最早「神様」だな。
足軽1
やはり、我が姫様は人をお辞めになっておる。
この大真珠、どうしたモノかの?
足軽2
ワシは家宝として代々受け継ぐぞ
売るなど以ての外!
姫神様からの褒美なぞ、貰える者は極少数
足軽1
そうだな、今日の出来事を書いた紙と一緒に家宝と致そう
こうしてルビーメイはさらに人から遠ざかって行った。
不定期UPになりました、出来るだけ0時UPを心掛けます。
ご迷惑をおかけ致します。
誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。
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