第九話 遂に来た来た、やっときた!
※ 縮尺上、都府県や道の支庁を〇〇の地、23区や市を国、郡や町を市、村を町としています。また、地名は少し変えてます。
黒の女王様
わっ、ちょっとー!と言いながら、サワット チュアムは、辺りの景色が違っているのに驚愕した。
えっと、岩場?岩山?どこって、異世界なの?・・・いきなり過ぎて・・・もうっ!
亜里沙ちゃん、どこー?、他の人は?誰か居ないのー?もう泣きそうだよーっと、周囲を見渡すと誰かが歩いて来るのが見えた。
よく見ると、細身の小柄な初老の女性だった。
そして、気付く、自分が身長143cm、それより30cm位、低い事に。
えっと、小人族みたいな感じかな?かなり低めの日本人っぽく見えるけど、言葉は通じるのかな?
向こうもこちらに気付いたようだ、そして、驚いた顔になり、小走りに近付いて来る。
サワット チュアムは心中穏やかでは無い。
えっ、なに、何ー、怖いんですけど、迎え打つ?ううん、とりあえず、挨拶して様子見を!
そして、焦りながら、両手を合わせ引きつる笑顔で「サワディーカ」っと、タイ語で挨拶してしまった。
3m位手前で両膝をついた初老の女性も両手を合わせながら言った。
「おおー、黒の女王様じゃー、ありがたやー!」と
思いっきり日本語だった。そして、そのまま語りかけてきた、私には黒の女王様の言葉がわかりません。が、誠心誠意、理解に努めます。と
黒の女王様って、なにそれ?と、思いながらも第一村人から情報収集するチャンスなので、軽くスルーしつつ、えっと、大丈夫ですよ、日本語で!と微笑みかけた。
初老の女性は、「日本語?」おお、ヤポーネ語の事を日本語と言われるのですね?と言い、流石は黒の女王様、我らの言葉もお分かりとは感服致しましたと言う。
サワット チュアム
私はサワット チュアムです、貴女の事は何とお呼びすれば良いですか?
彼女の名はトヨコーンと言った。しかも、かなり背が高い方らしく、普通の女性は80cm位で男性でも1m前後らしい。
えっ?身長143cmの私、めっちゃデカい?マジっすか?笑えるんですけどw
と、初めての高身長優越感に浸っていると、トヨコーンが住んで所に案内したいと申し出たので、了承する。
そして、歩き始めて異様に体が軽いのに驚いた。
あっ、そう言えば重力1/10って神様が言ってた、言ってた!オモリが360kgの1/10+1/10の体重かぁー、わぁーい、めっちゃ軽い。
何か、フワフワする、笑えてくる。
少し、跳ねて見ると50cm位、フワッと垂直にジャンプ出来た。
あっ、オモリ無いと危ないかも?でも、ダンクシュート出来そうw
人と出会えた事と相まって終始ニコニコだった。
それを見るトヨコーンもにこやかだった。
道中、トヨコーンに色々聞いてみた。
仕事は霊感を活かしたイタコと言うシャーマンみたいな仕事で、ココは「アオーン・モーリンの地」と言う場所で、さっきの岩山はオッカナ山だと言うそうだ。
そして、聞いてもいないが一方的に話し出した。
最近、疲れ気味だとか、天気の話しとか、食が細くなったとか、昔はモテたとか、体が冷え気味だとか、若い時は一番の都「テイトン」で働いていたとか、「シーズニングオカーン」の西に住んでたとか、旅に行きたいとか、買い物によく「アイチング」に行ったとか、若い頃はナイスバディだとか、お祈りをよくしてるとか、と色々話してくれた。
地名と場所がわからないのと、取り止めの無い話しの量が多過ぎるのもあって、七割は話しが入ってこなかった。
一時間位、歩きながらトヨコーンの話しをずっと聞いていると街が見えてきた。
トヨコーン
黒の女王 サワット チュアム様、コレがムッツン国です。
R2.5.6一部、修正しました。
参照
青森県
http://www.pref.aomori.lg.jp/
むつ市
https://www.city.mutsu.lg.jp/
恐山霊場(青森県観光情報サイト)
https://www.aptinet.jp/Detail_display_00000047.html