第八百五十一話 その名の下に
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誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。
ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。 空銃
だってしょうがないじゃん
R4・10・13(土)0939
ヤポーネの世界 エリア チューゴクゴク ヤーマングッチの地 シューナーン国の平野
ローブ姿の一人の旅人が歩いていた。
旅人の後方に土煙をあげて飛ばす隊商の一団が見えた。
その後を馬や二足歩行のトカゲや様々な混合の部隊が追っていた。
10台編成の最後尾が取り憑かれていた。
最後尾の御者が声を張り上げる
あの丘を超えたらトクヤマンに入ります、耐えてくださいよ!
傭兵らしき者が答える
もっと飛ばせ!捕まるぞ!
賊のリーダーが喚く
行かせんじゃねぇぞ、早く止めちまえ!!
車輪を狙うんだよ!車輪を!
棒でも槍でもなんでもいいから車輪をロックさせろ!
棒を持った複数の騎兵等が迫る。
傭兵Aが幌付きの荷車から取り付く賊に槍で突き払いながら叫ぶ
「弾幕薄よ何やってんの!」
傭兵B
「わかっているが弓矢がもう無いんだ!」
幌付きの荷車の速度がガクンと落ちる。
傭兵B
なんだ!?
御者
ダメだ、モンスターがバテてきた!
荷車を引くキリンとシマウマを足して割った様なモンスターが口から泡を吹きながら速度が落ちだした。
最後尾が犠牲になってる間に他の荷車は遠ざかっていく。
傭兵A
くっ、時間の問題だな・・
傭兵B
っち、やられてたまるか!
そう言うと弓を手放すとショートソードを二刀流に構える。
賊のリーダー
おらっ!とっとと荷車ごとズラかるぞ。
そう言うと御者を掴むと引きづり落とす。
転がる御者は擦り傷や打撲だらけになり道端で呻いていた。
旅人の目の前で惨劇が行われようとしていた。
賊の一人が旅人に吠える
「おらっ、何見てンダ!殺すぞ!」
旅人はローブを脱ぐと御者にフワリとかけると呟く「これも役割かぁ」
賊1
お、女じゃねーか!
ヒャッハー、やらせろや!
賊1が飛びかかると旅人は更に低く潜り込むとショルダースルーで大きく飛ばす。
ぐえっと言う声と共に賊1が地面に叩きつけられた。
荷車に殺到していた賊達の視線が集中する。
リーダー
ああん、このアマー!舐めやがって
オメェら、好きにやっちまえ!
賊がモンスターから降りると旅人を囲む
リーダー
久々の女だ、殺すなよw
飽きるまでやったら売り飛ばすからな
賊2
少しはヤルみてーだから油断はするなよ。
賊3
なーに、一気に抑え込めばどうって事ねーよw
賊4
武器も持たずに女の一人旅ってか?いかれてんのか、脳内お花畑か?
旅人
10人プラスリーダーかぁ・・
賊5と賊6がこっそりと旅人の背後に回り込むと一気に襲い掛かる。
旅人は振り返るとダッシュで二人の間を飛ぶと賊5と賊6が後頭部を痛打して伸びていた。
旅人
フライングWライアートっと
リーダー
!・・テメェ、何者だ!!
旅人
ん?私?
勇者連合認定勇者 林田 蒼楽ですが何か?
リーダー
ゆ、勇者だと
〔マズイ、何故、伝説者で武格者の勇者がこんな所に・・確かドラゴンを捩伏せ使役したドラゴンバスター!?〕
お前ら、武器で一気に襲い掛かるぞ!
生かそうなんて思うな、必殺だ!でないと・・わかるな?
賊10
やらなきゃ、こっちが必死・・
その時、「うぎゃー」と悲鳴が聞こえた。
賊2が後ろから傭兵A&Bの攻撃で沈んだ。
傭兵A&B
勇者殿、助太刀に感謝する。
林田 蒼楽
あっ、気にしなでください。
勇者の宿命なんでw




