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武格者(ぶかくもの)   作者: 空銃(からづつ)
第二十二章 悪役令嬢転生
812/958

第八百十二話 もう一つの戦場

不定期UPになりました、出来るだけ0時UPを心掛けます。

ご迷惑をおかけ致します。

誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。

ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。   空銃からづつ

ヤケクソ外交



前回からの続き

ヤポーネ エリア チューゴクゴク ヤーメングッチの地 シューナーン国 トクヤマン


シモンズセッキーの輸送船が到着したの2時間後に小型の高速船が入港してきた。

シモンズセッキーの輸送船の横に並ぶとボートの様だった。


一つ、問題があった。


船籍がサンヨーオノデン連合国であり、乗っていたのがその使節団であると言う事であった。


先のシモンズセッキー国の戦いでは不参加だったのだが隣国がシモンズセッキー領となり周りをぐるっと囲まれてしまった。


大国のヤーマングッチ帝国にすがればシモンズセッキー王国の進行は必死

そこに同じ立場のホウフン国が飛び地ながらルビーメイ領の傘下に入った。

立地だけでなく政治的立ち位置も似ていた。


ヤーマングッチ帝国とシモンズセッキー王国と対立していた所もそうだった。

元々、ミヤヤ国、ナガトン国、ウーベン国、ホウフン合衆国と連盟していたのだが今やミヤヤ、ナガトン、ウーベンはシモンズセッキー王国、ホウフン合衆国はルビーメイ領となっていた。


ヤーマングッチの地はシモンズセッキー王国、ヤーマングッチ帝国、ルビーメイ領の三大勢力とハギン共和国とサンヨーオノデン連合国の五カ国となっていた。


トクヤマン城でルビーメイは参謀、軍師を交えてサンヨーオノデン連合国の特使と外交に及んでいた。


特使

我が国はルビーメイ様の傘下加入の閣議決定を致しました。

何卒、お受け入りを!


ルビーメイはチラリと参謀のハッチスカと軍師のコーメーに目をやると小さく頷く。


ルビーメイ

いいでしょう、暫定的ですが認めます。


特使

有難いです。


ルビーメイ

詰めた話しは明日の午前中にでも

ハッチスカさん、コーメーさん、時間と場所の設定をお願いします。

私はホテルへ向かいます。


ハッチスカ

御意


コーメー

お任せを


ルビーメイ

あ、使節団の方々はホテルに?


特使

7名で泊まりたいと考えていますが?


ルビーメイ

7名ね、予約しておきますね。


特使

え?姫様自らが!?

あ、有難う御座います。


ルビーメイ

直営施設だから気にしないで、用事ついでだし


そう言うとルビーメイは足早に外交会場を後にする。


特使

流石、大国の姫様となるとお忙しい様ですね。


ハッチスカ

え?まあやる事は多いですからね。

〔夕食の調理に行ったんだが、それは言うのやめとくか〕


コーメー

では、明日、9時半にホテルのロビーで如何でしょうか?


特使

え?ホテルでよろしいのですか?


コーメー

ええ、その方がお互いに都合がいいので、お気になさらずに


ルビーメイがフロントに7名の事を伝え、厨房に着くと既に食材のカットが始まっていた。

海賊船でパン職人をやっていた者をチーフコックとして、一名加えたが更に戦争捕虜が100名増えた事により、まったく手が足りない。


ルビーメイ

あ、チーフ、7名追加ね!


チーフ

え?了解です。


当番パートも2名から4名に増やしたがまだ足りない。


チーフ

あ、奥さん方、食器を7名追加で!お爺さん、食材も7名追加ね。

お婆さん、パン焼きに薪、追加で!


ルビーメイ

7名分、洗米してプラスするね。

汁物の水分増量お願いね。おっと、パンの種、足りる?


チーフ

あ、はい、大丈夫です。

えっと、出汁と水を増やしてっと、ネギ切りますんで、板長、モヤシお願いしてもいいですか?


ルビーメイ

りょ!湯煎用に水入れてっと、ここの火、使っていい?

あ、汁椀、プラス7ね。

出しといてね!


正に戦場状態であった。


ルビーメイ

そう言えば、戦争捕虜に調理経験者が4名いるって!


チーフ

マジっすか!助かるぅ


当番のパートさん達も頷いていた。


チーフ

あ、パン7プラスで焼きますね!

レパートリー増えるといいすね。


ルビーメイは正直、外交はどうでもよかった、約150名分の料理の事が頭から離れない。


今、目の前の出来る事をする。それだけであった。

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