第八十一話 巡礼
人物紹介
アビィン 亜里沙
都内の商業系高校3年生 黒人系アメリカンハーフ 柔道 1級 剛柔流空手道 2段 異世界ヤポーネのヨンコク大陸 トークシーマンの地 ナールトン国へ転移し、ひょんな事から信仰対象に
マサッカネン、ヒーデキン、タカショタ
異世界ヤポーネの人達 ヨンコク大陸にあるトークシーマンの地 ナールトン国で漁師をしていた、熱心な黒色教徒達
聖者の行進
トークシーマンの地、ナールトン国の祭壇でアビィン 亜里沙は阿波踊りを見ていた。
黒の女王に祭りあげられてから二週間が経つ、毎日、踊りの参加者が増え、ナールトン国から外まで踊りの列が続いている。
それに伴い踊りの練度が上がってゆく。
どうも、踊りの上手い者が亜里沙の周りで踊るのを許されるようだ。
神格化された亜里沙をマサッカネン、ヒーデキン、タカショタの三人衆を始め、皆が大事にしてくれるが、大事にされ過ぎて飽きてくる。
元々、活発な性格なのが余計に退屈に思わせる。なので、空手の型や基本稽古に熱が入る。
食前、食後に行い、三人衆を巻き込んで一緒に行っていた。
三人衆が亜里沙の元に報告に来る。
トークシーマンの地、ガガーンワの地、ヒョーゴーンの地、ワカヤンマーの地は黒の女王様と共にと、エッヒメンズの地とコウコウチンの地は西側の海沿い以外は共にと言ってます。
オッキナサカの地とキョウノミヤコンの地、ナラーンの地は代表特使が戻っていったので恭順は時間の問題かと
それとヨンコク大陸の八十八ヶ所の寺院が協力を惜しまないと言っております。
そうなんだ、寺社仏閣、教会やモスクは大事にしないとね。
マサッカネン
なんと、異教徒でさえ、お導きになられるとは・・
西側の海沿いは何故イヤなんだろ?
恐れながらとマサッカネンが言う
愚かにも黒の女王様を前に黒色教連合なる偽物が人心を乱し、聖戦などとほざいて暴力の限りを行っているのです。
えー!何それ?
うーん、じゃ、行こっか!
私が行けば無駄な争いをしなくて済むんじゃない?
〔他の所も見てみたいし〕
周りで踊っていた者達が静かになり、こちらを見る。
遠くの踊りの音がきこえる。
マサッカネン
黒の女王様、アビィン 亜里沙様が動くと言われるのですね。
うん、無駄な血が流されているんでしょ?
黒色教って黒の女王信仰でしょ?
なら、直接行けば争いは起きないんじゃない?
目に付く全ての者達が跪く、三人衆が皆に伝える。
黒の女王様が立つ!
人心を惑わす黒色教連合に正義の鉄槌を!
真の聖戦が始まる!
暗黒面に囚われし者達に真の導きを!
アビィン 亜里沙様が悪を打ち砕く!
周辺に伝播して行く。
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では準備に掛かりますとマサッカネンが言うと、神輿に固定されそうになる。
慌てて固定禁止、ワッショイはいらない。と伝える。
ヒーデキンが露払いでまずは先々の交渉をしつつ、タカショタが亜里沙と共に出て、後からマサッカネンが補給物資と共に来るとの事だった。
タカショタ
まずはナールトン国内にある、一番札所の霊山寺を目指します。
静かなる巡礼が始まる。
参照
四国88ヶ所 一番札所 霊山寺
https://www.ko-pri.com/88/tokushima/1/1_reizanji.htm
次話は林田蒼楽です。




