第八百一話 夢の後
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強者共
R４・７・４（月）０８３０
ヤポーネ エリア チューゴクゴク ヤーメングッチの地 シューナーン国 トクヤマン
朝からパチン、パチリと将棋を指すがロビーに響く、ハッチスカとヒデヨッシーが対局していた。
横では羽団扇を優雅に仰ぎながら座るコーメーが対局を見ていた。
この対局の勝者がコーメーと対局する。
ヒデヨッシーはどうしてもコーメーと対局したかった。
どんな考えでどう駒を動かすのかを実感したい、だがハッチスカとて手を抜いていい相手では無かった、昔から対局すれば四割近くは負ける。
聞けばそのハッチスカがコーメー戦は２５％以下の勝率で、今や勝てなくなってきたとの事
ヒデヨッシー
うーむ・・
〔本人は気付いて無いが明らかに強くなっておる。〕
ハッチスカ
王手飛車取り！
パチンといい音がした。
ヒデヨッシー
ぬぬ、不味いのう、「美濃囲い」が破られたのう
〔対する相手は「蟹囲い」、ここから発展する陣じゃな〕
そしてハッチスカが連続して王手をかけて詰みとなった。
ハッチスカ
はっはっは、まだまだ本調子では無い様ですな？
ヒデヨッシー
ぬぬぬ、クー！
そして、コーメーVSハッチスカが行われた。
防戦一方のハッチスカが「穴熊」で抵抗するが上手くコーメーが横穴を開けて攻る。
暫くしてお互いの動きが止まる。
ハッチスカ
ああ、またかぁ、詰み手じゃ
コーメー
今回は中々固い守りでしたね。
ハッチスカ
うーん、勝ち手が見当たらんのう
防戦一方か！参った、参った。
ヒデヨッシー
「レベルが違うな」
ヒデヨッシーは横で見てて何手先が詰みなのか解らなかった。
〔これはコーメー殿との対局以前にハッチスカ殿に鍛えてもらわねばならぬの〕
横のテーブルでは母のナナカと妻のネネンがリバーシをワイワイと楽しんでいた。
勝った方がナンシーンと言うホテルのゼネマネに挑戦する様だ。
その時だった。
どうです、一局？
ヒデヨッシーは声の方を見ると碁盤指差すスガールに気付いた。
ヒデヨッシー
おお、貴女は！・・いいでしょう！
〔さてさて、超人的な子じゃが頭の方はどうかな？〕
・
・
結果は惨敗だった。
ヒデヨッシー
あっれー？
そこそこ頭は良い方だと思っておったのだが・・これでも軍師のリーダーなんだけどな？おかしい。
ハッチスカ
気に病む事は無いぞ、ヒデヨッシー殿
スガールさんは囲碁ではワシやコーメー殿より強いからな！
見た目で侮ったのだろう？その時点で勝機は無かったと言う事じゃ
わっはっはっは
ヒデヨッシー
なんと、一番の猛者であったか。
その後、タンゲン、エイッチャーに将棋で負け、リバーシではナンシーンに負けた。
ルビーメイ領の者達は油断ならぬ知恵者が多いと慄くヒデヨッシーであった。
参照
美濃囲い
https://thirdfilerook.jp/about-mino-castle/
蟹囲い
http://www5e.biglobe.ne.jp/~siratama/nonframe/syougi/ibisya/kanigakoi.html
穴熊囲い
https://www.bodoge-intl.com/strategy/anaguma/
