第七百七十三話 突然に
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父よ
R4・6・5(土)0900
エリア チューゴクゴク ヤーマングッチの地 シューナーン国 トクヤマン城
エイッチャーが合流して数日たった。
運ばれた食料のお陰で、こんがりと焼いた食パンにカフェオレとポテトサラダが朝食に出た。
兵達と家族も城に住むようになり、食事の心配が無いと喜ばれていた。
朝食後、エイッチャーとルビーメイは城の開墾中の庭先のテラスで話し合っていた。
エイッチャー
姫さん、エライえげつないでんなぁ
ルビーメイ
え?何が?
エイッチャー
人件費でんがな
三食提供だけでっしゃろ?
まあ、食糧難の戦国やから納得できてんのやろうけど・・
ルビーメイ
ああ、それな
実際、カビてるかたいパンが2、3万円くらいだからね。
エイッチャー
えー!?
たっか!!高過ぎるって!
ルビーメイ
それを考えたら十分な程の待遇なんだけど・・このままではね?
エイッチャー
ああ、それで城内の庭や空き地を開墾させてるんですな。
ルビーメイ
定期航路もできつつあるし、クノールン商会も食品を中心的に儲けれる。
食糧の無い所は資源で勝負するしか無いから資源を安く仕入れて、高く食品を売る。
商いの基本の「き」でしょ?
エイッチャー
でも、姫さん、人員の流失がゴツいんやけど。
大丈夫かいな?
ルビーメイ
ああ、ナールトンに向かってるってやつね。
まあ、食糧が無いし仕方が無いじゃない?
切返しの人集めの策もあるから心配しないで、今は商品流通に心血を注いで頂戴w
エイッチャー
なんか案があるみたいですなぁ、了解や、今は商品流通に尽力しますわ!
兵の一人が報告にきた
「なんか変なのが向かって来ます!」
ルビーメイとエイッチャーは兵が指差す港の方を見る。
エイッチャー
なんやアレ?
ルビーメイ
お、飛行船!?
アレはまだ南極大陸だけの技術では?
港の近くで減速しだす、着陸するようだった。
ルビーメイ
何だろう?わかんないけど行こう!
監視事務所の横では多くの野次馬に混じって兵とナンシーンとスガールが口を半開きで見上げていた。
ルビーメイ
ついこの間、見たような光景・・デジャヴ?
飛行船が着陸すると奴が現れた。
ルビーメイ
う、水崎ぃ!
水崎 叡が数人を伴って下船してきた。
ルビーメイ
え!?アレはお父さん!
タンゲン父さん!何故ここに?って言うか水崎と共に?
初めてヤポーネの地に降り立ったタンゲンは辺りを見渡す。
タンゲン
これがヤポーネ、ここがエルフの地か!
一人の少女の視線に気付く
そして直感でタンゲンは悟る。
ああ、この子が!
・・リックマン!リックマンなんだろう?
ルビーメイは頷くとタンゲンが駆け寄り抱きしめる。
水崎や妻のバッシーリッカ、魔王アーチャー、バンドーンと妻のカオリーン、アズサマ、ナギサマ、タケユディーンにシゲルーンの南極勢はいきなりエルフの少女に抱きついたタンゲンに言葉を失う。
当然、姫に抱き着くナイスミドルな魔人にトクヤマン勢も唖然とする。
水崎
ちょ、ちょっと!タンゲンさん?
カオリーン
な、何してんの!
スガール
え!?えー!!!
タケユディーン
!?
何なに、一体何を!
ナンシーン
うおー!いきなりなんですけど!
アーチャー
ファ!?ちょ!おま・・何やって・・くれちゃってんですかぁ・・
脳内BGMが鳴り響く中、いきなりの魔人の訪問と言うより、突然始まったラブストリーに一同が目を丸くするのであった。
参照
BGM
https://www.dailymotion.com/video/x62v5j6




