第七百六十六話 落人(おちゅうど)
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上京
R4・5・29(日)1030
エリア カントゥーン テイトンの地 シンジュックン国 イチガヤン
今月一杯で定年退官とアマンノンは退職後の事を色々と思案していた。
自警隊では珍しくも無い独身者だったので貯蓄も有り、退職金を併せて不動産を買う計画をし、実行していた。
テイトンの中心地となるテイトン23国でも比較的土地が安く、大学等が有り学生向けに需要が望めるアダチン国の土地を既に抑えていた。
建設も既に終わっており入居者募集中であった。
3F建物のアパートで一番上に居を構え、余生と言っても長命種のエルフなので後、数百年をメンテナンスをしながら過ごそうと考えていた。
そこに不穏な影が迫る。
統幕でハランマサン統幕長の手伝いをしていると面会希望者のAK・カツミンと名乗る者が正門に来てるとの事であった。
ハランマサン
身内かね?
良いんじゃ無いか、観光がてらに施設見学でも?
アマンノン
有り難う御座います。
丸山3尉、悪いが迎えに行ってもらっても?
丸山
勿論ですとも、しかし、この前会ったばかりで何の用でしょうかね?
丸山が正門近くまで行くとAK・カツミン王とモモヤーン王妃が大量の荷物を背負い両手に持ち待っていた。
丸山
大量の荷物ですな・・チェックが大変じゃのう。
AK・カツミン
チェック?何故私物を?
丸山
防犯上です、こう言う組織は対テロ等でうるさいですよ。
えーと、長期の観光ですか?
AK・カツミン
いや、城を捨てて来た。
脱藩ってヤツ?
丸山
え!?
今、城は誰が?
モモヤーン
姫が見てます。
丸山
そうですか。
〔久米君押し付けられたなw〕
AK・カツミン
で、叔父上を頼って来た。
仕事と居住地を頼みたい。
丸山
あー、それはアマンノン陸将に直でお願いします。
〔うわー、面倒な事になるぞ、こりゃw〕
統幕で待ってるアマンノンの所に丸山が二人を連れて来ると開口一番、AK・カツミンが言う
叔父上、約束通り頼って来ました、慣れるまで世話になりますぞ!
慣れたら仕事と居住地をお願いします!
アマンノン
え、確かに口約束はしたが・・
AK・カツミン
長年、叔父上の代わりに城や城下を管理してきたんだ、これぐらいしてくれよ!
アマンノンは一番痛い所を突かれ、反論を止める。
アマンノン
あー、もう!わかった、わかったから
一先ず、挨拶してくれよ!
えーと、私の上司にあたるハランマサン統幕長です。
AK・カツミンとモモヤーンは挨拶をする。
丸山さんは知ってるから良いね。
悪いが施設見学をお願い出来ますか?
丸山
了解、荷物はアマンノン陸将の部屋に置いてもらいますね。
しかし、大量ですな、着替えですか?
AK・カツミン
城の貴金属や金や金目の物を掻き集めてきた。
アマンノン
おいおい、城は空っぽか?
AK・カツミン
ルビーメイ姫なら無一文の裸一貫からでも何とかなる。
それだけの実力がある!
アマンノン
だからって・・ムチャクチャだな。
そして、丸山の引率で防衛省本省の見学に出て行った。
ハランマサン
自らの城を捨てて落人とは、思い切った事をなさる。
なのに悲壮感も無く、明るい方ですな、甥っ子さんはw
アマンノン
あ、お恥ずかしい限りです。
ハランマサン
そう言えば、内務副大臣の話しがきてますよ。
アマンノン
へー、そうなんですか・・って、え!私にですか?
ハランマサン
黒のお導きですよ。
アマンノン
お、おお!有難い事です。
面倒な事柄もあれば朗報も有り、複雑な気持ちのアマンノンで有った。




