第七百三十九話 海の守り
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イージス
前回からの続き
ヤポーネの世界 エリア キューシンズ フクオカンの地 キタンキューシン国
一夜明け、ブレックファーストを摂って丸山とアマンノンは定期船に乗りエダジマン国を目指した。
船は夜には到着し、そのまま明け方まで停泊するとの事だった。
夕暮れ迫る頃に大小様々な島が見えだした。
瀬戸内海特有の景色だった。
島伝いに進むといきなり島影から大型船舶が出て来た時に回避が出来ないのを嫌って船は広い所を航行する。
丸山とアマンノンは穏やかな瀬戸内に沈む夕日に見入っていた。
アマンノン
やはり夕日の沈む瀬戸内は良い。
何だかんだ言っても故郷の海は落ち着く・・
丸山
故郷で無くとも落ち着く風景ですよ。
そう言えば良かったのですか?エダジマンの海自の件は?
アマンノン
素通りしようと思ったが後で知れるとなw
明朝、表敬訪問をしてからで良いと隊商の責任者も言って下さったしね。
昨日、フクオカン地本経由で伝わっているだろう。
丸山
上級幹部は気苦労がありますな。
アマンノン
まあ、階級に付随して面倒な事も増えるって事だな。
ん?あれは
丸山
おっ、何だ
島影から並走する様に船が現れた。
丸山
どんどん近づいて来ますぞ!
アマンノン
!!
甲板に武装した兵が多数見える!海賊だ!!
丸山さんは武装を!船員と依頼主に知らせて来る。
丸山
はっ、了解!
アマンノンは足速に船内に消えた。
丸山は両脇のホルスター入っていた魔法拳銃、二丁の安全装置を解除する。
船員達が慌ただしく走り回ると同時に船内に警報が鳴り響く
アマンノンが戻って来る。
アマンノン
依頼主と船長から戦闘協力を頼むとの事だ。
丸山
了解しました。
陸自の我々が海上戦闘か
アマンノン
私も初めての経験だよ、定年前に良い思い出が出来そうだ。
丸山
え?武器無しですか?
アマンノン
こう見えてもエルフの端くれだ
魔法は得意なんだよ。
丸山
魔法が得意?初耳です。
むう、いかんなぁ、敵はエルフばっかりですなぁ。
アマンノン
ああ、初手は魔法戦だな。
射程に入り次第に各個攻撃
丸山
了解!
先手は向こうからの魔法攻撃だった。
何発か攻撃魔法が船を掠める。
アマンノン
敵さん焦れたな。
この距離では当たらんよ!
焦るなよ、まだだ、まだ。
アマンノンから魔法が放たれた。
海賊船目掛けて炎の竜巻が海上を走る。
丸山も発砲する。
丸山
炎の竜巻ですか?
初めて見ました。
アマンノン
風と火の二属性魔法、私の切札だよ。
伊達に陸将にはなって無い!
その時、進行方向からも船が現れる。
アマンノン
・・まずいな。
上船されるな。
丸山
いや、友軍です!
旭日旗が見えます!
アマンノン
海自か!
海賊船は進路を変えて逃げ出して行く、海自の船はそれを追って行った。
アマンノン&丸山
ふぅー、助かった・・
同時に言葉が出、二人は安堵からか大声で笑い合うのであった。




