第七百三十二話 揚げラスク
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シリーズ
R4・4・25(月)0900
ヤポーネの世界 エリア トウホックン ブックシーマンの地 ブックシーマン国
プロレス巡業が始まる。
ブックシーマンアヅマ総合体育館を皮切りにエリア トウホックンシリーズが開始となる。
現在、夜の試合に備えてリング等の設営を始めた。
椅子を運んだり、鉄柵の準備に解説席の設置に花道の設営に控え室の準備にまさかの為の避難経路の確認、販促グッズの販売準備にチケットのモギリ場所を作ったりとやる事はごまんとある。
外の控え用の天幕に林田蒼楽と10人の者達がいた。
ラーメンのメンバーである。
巡業が終わるまではこのメンバーが蒼楽を助け、蒼楽が面倒をみるのである。
そこに違うメンバーが合流して来る。
勇者蒼楽が納めるクマモーンの地 タマンナ国主の通称スヌーピー(サーバルキャット獣人爺さん)本名ザキユカンとウウト国主の通称猫娘(若いコーギー犬獣人、最年少)本名ゴイーンが連れた10人である
クマモーンの地等を納める国地主クラスは一人で10人、城主や重臣クラスは二人か三人で10人の編成である。
スヌーピー&猫娘
大殿、只今戻りまして御座います。
蒼楽
おかえり、お疲れ様
で、どうだった?
猫娘
鶏肉と大根と白菜、人参が比較的安かったので購入しました。
こちらが領収書になります。
蒼楽
OK、はい、これ代金ね。
一番収入のある者が立替えて、後で団体の収益から支払わられるシステムである。
今回の昼食当番は蒼楽とスヌーピー&猫娘のグループであった。
蒼楽
じゃあ、ウチのチーム野菜を洗って、そっちが肉を切っていってね。
で、両チームから2名づつ選出して鍋に火をかけて、調理をしてもらうと言う感じでヨロ!
カットした鶏肉が鍋にボンボンと投げ込まれ、洗った野菜がバンバンカットされては鍋に投入される。
スヌーピー
塩とだしとみりんに料理酒を入れて味を整えていくぞ。
巨大な大鍋3つが煮込まれて行く、その間に巨大な回転鍋✖️3に米の炊飯が始まる。
猫娘
漬物のカットも並行して頼むぞ。
食べ物は凄まじい量であり、金額も凄まじい。
蒼楽やスヌーピー&猫娘の面倒を見る者達は自然と財布の紐が固くなる。
無駄遣いをすれば、立替えも出来ずに外食時に人数分を奢る事が出来なくなるからである。ただ、遠征の楽しみとしては御当地の美味しい物をみんなで食べる事で有り、それはあまり苦にならない。
スター選手や有名人は谷町がご馳走してくれる場合があるので人付き合いには最新の注意を払っていた。
老足軽
林田様、ファンの方が来ておりまする。
蒼楽
ん、わかりました。
タイガーマスクの覆面をすると移動する。
蒼楽が出向くと狼獣人の少年と少女がいた。
タイガーマスクを見るなり「タイガー!サインくれぃ!」と大声で叫ぶ。
タイガーマスク
よーし!どこに書く!?
少年と少女は背中を向けると白いシャツに書いてくれと言う
タイガーマスク
じゃあ、書くぞ!
二人の背中に豪快にサインを大きく書くと背中をパーンと叩く
少年と少女は嬉しそうにはにかみながら大きな袋を手渡す。
少女
みんなで食べて!
中を見ると多くのパンの耳が入っていた。
タイガーマスク
ん、これは買ったの?
少年
ウチはパン屋!
父ちゃんが持って行けって!
タイガーマスク
そうか、有難う!
今、袋を返すからちょって待って!
パンの耳を天幕の食材置き場にザーッと置くと袋を子供達に返すと二人はどこかに走って行く。
老足軽
パンの耳、如何なさいますか?
蒼楽はタイガーマスクの覆面を取りながら、悪いけど油と砂糖を買ってきてとお金を老足軽に渡す。
猫娘
油と砂糖ですか?
蒼楽
折角の差し入れだから、油で揚げて砂糖を塗してパンの耳を揚げラスクにするね。
スヌーピー
お!スイーツ付きですか!
蒼楽
おっ、もう11時前だよ、巻いて巻いてぇ!w
一同
承知致しました!
作業する者達に笑顔が溢れる。
甘い物が付くからか?ファンからのパンの耳もちゃんと食べるからか?それは解らないが笑顔に包まれたのであった。
参照
あづま総合体育館
https://www.azumapark.or.jp/guide-map/sports-facility/あづま総合体育館/




