第七百三話 総監督の怒り
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強奪者
R4・3・27(日)1950
ヤポーネの世界 エリア 台湾 南西部
南極のマサオーナ姫を総監督に開拓団は台湾の北西部、南東部、南西部の三箇所を何とか村クラスまで発展させていた。
特に南東部は南極行きの航路の唯一の定期寄港地としてクノールン商会の商船た観光船の補給地として町規模まで発展していた。
やはり、交易の為にこの地に北西部、南東部からの物資も集まり、それらも発展の要因の一つになっていた。
その相乗効果で北西部、南東部は生産基地程では無いが農林水産業や加工業が発展し出していた。
だが一つ困った事があった。
マサオーナ
うーん、どう考えても船が足りない。
開拓団が乗って来た大型船二隻が交代で海運を担っていた。
どうしても、足の早い食品類が船で運ばれて資材や日持ちのする食品は陸路に頼っていたのだが、謎の盗賊団に食料を奪われる事件が数件起きていた。
マサオーナ
折角、道も作ったのに食料を奪われる頻度が増えてきた。
討伐隊を編成するにも開拓すら人手が足りない状況、どうしたモノか・・
いや、いっそ安価な帆船でも作るとしても資材と人出が・・うーん。
そんな折である、伝説者がこちらに向かって来ているとの報告を防衛省より受け取っていた。
マサオーナ
ここは伝説者が着くのを待って頼るのが得策ね。
水崎さんや姉さんの強さから見ても来訪予定の伝説者も強い筈!
今、人員を裂けれない以上は伝説者に期待するしか無い。
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数日前、北西部から海産物の乾物や米、麦を人力で運ぶ隊商が南東部を目指していた。
丁度、中間地点でキャンプとなり、夕食後が終わった所であった。
甘い匂いが立ち込めると全員が眠ってしまい、気付けば大八車やリヤカー群が何者かに襲われ食料の半数以上が奪われ、海産物は全滅した。
襲撃者の姿も規模も確認出来ずに積荷が奪われていく
その一報がマサオーナ姫に届く
マサオーナ
うっぎゃー!!またやられた!
もう我慢出来ない、今すぐ討伐隊の編成を!
これ以上食料を盗られてたまるか!!
直様に人員名簿を広げて討伐隊のメンバーを選考する。
武勇に優れた者、魔法に特化した者、作戦指揮能力のある者、統率力のある者・・そんな者はいなかった。
開拓団に参加すると言う事は一発逆転を夢見て参加した者達である。
能力が発揮出来なかった者、敗戦国で燻っていた者、貧困に喘ぐ者、犯罪歴を隠し心機一転やり直す者、現状の南極に飽きて刺激を求めて来た者、こう言った理由の者が多かった。
能力が無い、判らない、隠している。
そんな者達の名簿を見てもセレクトなど出来もしない。
マサオーナ
ダメだこりゃ・・明日、任意で参加を求めた方が堅いかなぁ・・おのれ略奪者め!
明日に備えて、風呂に入ってモヤっとしながらも就寝しようとしていた矢先にドアがノックされる。
マサオーナ
ん、何ですか?
ドアの向こうからの声から報告が入る。
ドアの声
姫、南東部からの積荷が全滅したそうです。
マサオーナ
・・わかりました。
有難う、下がってください。
ドアの声
はい、失礼します。
声が遠ざかるとマサオーナは枕をボスボスと殴る。
マサオーナ
もう許さん、アッタマきた!!
怒りで結局、早朝間近まで寝れなったのであった。




