第六百八十六話 恒久的
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誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。
ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。 空銃
我は海の子
R4・3・10(木)2030
ヤポーネの世界 南極と台湾の中間海域
ただ、ただ只管に広い海、そして、夜間は暗黒の世界である。
こんな所に誰かいるのか?居ました!久米です。
久米
無事に転生出来た様だ。
しかし、あまりする事が無いな、ただ海中を漂うだけか。
タアーンとの約束で好きな物に転生してもらえると最初に聞いた時から決めていた。
久米は今、クラゲとしての生命活動を始めたのであった。
何故、クラゲなのか?
それは日本にいた頃の知識、ベニクラゲの生命サイクルにあった。
ベニクラゲは老いて来ると若返り幼体のポリープに戻り、それを繰り返す。
つまり、事故が無ければ不老不死なのである。
多少の体の欠損ぐらいは再生する。
既にステータス内には不老不死が確認出来た。
久米
なんかに食べられでもしない限りは死なないって事だな。
ここで気づく
久米
あれ?死ねない、死なないって永遠にクラゲで海を漂うのか?
千年、万年、100万年とか・・冷静に考えてみるとこれって生き地獄なんじゃ?
そして、久米のクラゲライフは如何に死ぬかにシフトする。
久米
何かに食べられるのが一番、可能性が高いのだが・・
クラゲになってから生命体に遭遇して無い。
まず、何かに出会えるのか?それすら怪しい。
これが可能性では一番って詰んでる。
急に流れを感じる。
久米
ん、なんだ?
凄まじい勢いで流され出す。
久米
海流に乗ったようだな。
どうせ、自分の意思ではそんなに移動は出来ん。
海流に乗っていれば何かに出会えるかも知れない、それに海流から逃れる術も無いしな、この身を委ねよう。
その時だった、久米の横を圧倒的スピードで通る魚群が見えた。
久米
うお、鮪だ!
鮪の群れだ。
早ー!
90km前後で通り過ぎる。
鮪達の獲物は鰯や鯵や鯖、ベニクラゲの久米には何の関心も示さない。
久米
ですよねぇー、知ってた!
クラゲを食べるのはマンボウとかか、そんなの居ないぞ。
気付くと赤い小さなモノが増えてきた。
久米
ん、オキアミか
俺の獲物じゃないか!
触手にオキアミが触れるとキャッチする。
そのまま、取り込む
こうしてクラゲライフが始まったのであった。




