第六百六十四話 コミケ帰り
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売上金
R４・２・１５（水）１０４５
エリア ヨンコク トークシーマンの地 ナールトン国 亜里沙教団
早朝から亜里沙は参拝者達から見える位置で神輿のような椅子に座り瞑想していた。
参拝者は皆、有難がって手を合わせる。
これもアビィン 亜里沙なりのサービスで有った。
１１時に職員が昼食のご用意がと、呼びに来る。
亜里沙は颯爽と大きく皆に手を振りながら施設内に戻る。
職員
亜里沙様、クノールン商会の方がお待ちになられています。
亜里沙
え？ケイジーンさんは昨日、出航した筈では？
職員
失礼致しました、ツートン様です。
亜里沙
ツートンさんか。
では先に面会を致します。
応接間に入るとツートンが待っていた。
亜里沙
どもども、お待たせしちゃったみたいですいません。
ツートン
いえいえ、とんでもない。
大事な宗教行事が一番！
合間に面会出来るだけでも特別と言うもんです。
そう言いながら、テイトンのお土産、「雷おこし」をテーブルの上を滑らす。
亜里沙
〔昨日、ケイジーンさんから「粟おこし」を頂いたと思ったら、今度は「雷おこし」だ。〕
亜里沙
お土産、有難う御座います。
そう言えば、昨日、ケイジーンさんが来ましたよ。
カオルーンさんと共にキリリンシマ国へ向いましたよ。
ツートン
ああ、いよいよ５千兆円の入金ですな。
おっと、こちらも本の売上金をお持ち致しました。
テイトンでのコミケ参加料と諸経費を引いてこちらになります。
テーブルの上には１１４６万７８９０円が置かれた。
亜里沙
え？えー、あの本が？
本当にお宝だったって事？
ツートン
そうみたいですね。
幻の本だと言われたのも多く有りました。
亜里沙
わからない物ね。
そう言うと亜里沙は半分の5,733,945円をツートンへ分ける。
ツートン
え？
亜里沙
亜里沙教団とクノールン商会が共に見つけたんだから半々でしょ？
正当な権利です、納めてください。
ツートン
ああ、エライ有難いですわ。
では、五百万円を受け取り、733,945円を寄進させて頂きます。
〔亜里沙様のその気持ちがホンマに有難いなぁ！〕
亜里沙
もう、全額受け取れば良いのに
ツートン
受け取ってからの寄進ですやん。
気持ちや無いですか。
亜里沙
ふふ、では有り難く御寄進を承ります。
取り敢えず、お昼、まだでしょ？
ご一緒にいかがですか？教団の食堂で！
ツートン
おおきに、では、遠慮無しに
二人は南極の往復と言う長距離＆長期間を共に旅をした事で仲良くなり、気心が知れる仲になっていた。
食堂で教団幹部のマサッカネンとタカショタを交えて、ツートンの今回の航海やコミケの話しを聞きながら楽しく食事をする亜里沙であった。
