第五百五十九話 愛しさと切なさと
不定期UPになりました、出来るだけ0時UPを心掛けます。
ご迷惑をおかけ致します。
ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。 空銃
原動力
R3・11・3(水)0530
南極大陸 ヴォストーク国 町外れ
タンゲンはシャインマスカットと苺二種の登録とピンクダイヤの売上金で天文学的収益を得た。そして元々伯爵で有り、農産物登録で科学的にも認められ、周りの人々は全てを手にしたと言われていた。
その噂話がタンゲンの耳に入るとそんなモンは要らない!欲しいモノは一つだけだ・・リックマンを返せ!
ウオー、水崎!水崎!水崎!!、アイツさえいなければ・・親子二人で幸せに暮らせたものを・・絶対に痛い目に合わしてやる、倍返しで!いや10倍返しだ。
時折、タンゲンは召喚魔法でリックマンに似せたゴーレムを作りあげては程遠い出来に怒りをあらわにした。
ゴーレム
オトウサン、オトウサン
タンゲン
違う!お前はリックマンじゃ無い!出て行け!
幾度と無く繰り返される。
しかし、元々頭の良いタンゲンはリックマンのスパロボゴーレムにヒントを得て、攻撃力を持たす研究に入っていく。
タンゲン
確か、火薬の爆発力で射出させると言ってたなぁ、後、捻りの回転で威力が増すとか?
中々上手く考えが纏まら無いな、うーん、エネルギーを外へでは無く内部にと言う考えはどうだろうか?
一旦収縮させて臨界点を超えさせて・・
タンゲンは色々思案しては魔力切れを起こすまで実験に明け暮れた。
まともな食事も摂らずに痩せこけ、髪と髭は伸ばし放題であった。
たまにリックマンと共に入った風呂を思い出しては入浴し、一緒に食べた料理を思い出しては作って食べた。
そのお陰で餓死せずにすんだ。
そして、水崎に対する激しい憎悪がタンゲンの動力となっていた。
タンゲンは、とあるゴーレムを作り出す。
タンゲン
かなりの威力だ・・だが水崎を倒せんな・・発想の転換が必要だな。
そう言えばヤツは到達困難極国の王宮にいるのだったな、隣国か・・情報収集に行って見るか。
隠し金庫から無造作に大金を掴み取ると着替えと共にリュックに押し込み、そのまま到達困難極国へ向かう。
道中の村や町の宿を転々としながら到達困難極国を目指す。
道中様々な話しが聞けた。
南極大陸統一王朝がヤポーネと友好条約を結んだ話しを筆頭に、ダイヤの落札者はヤポーネの豪商だとか、伝説者の魔人の奥さんが「おめでた」とか、茶器や茶の湯がブームになっていて焼き物が高額化しているとか、UFOが公式発表されてブームになってるとか、ヴォストーク国郊外に神童が現れたとか、月まで行った親子がいるとか、伝説者が将来有望な子供を殺害したとか
一見ガセかと思える話しだがタンゲンはこれらの話しは真実だと確信する。
特に後半の話しは当事者であったからだ。
・
・
最近、運動不足のバッシーリッカは身重ではあるが丈夫な子を産む為に散歩等の運動を王宮外で良く行っていた。
妊婦仲間もでき、公園等でよく話しとかをしていた。
狙われているとは水崎達は気付いていなかった。
その矛先が水崎の回りにシフトしてしている事など分かる筈も無かった。
再び、水崎に悪夢が訪れようとしていた。
数日後には到達困難極国にタンゲンは到着予定で有った。
タンゲンは久し振りにワクワクしていた。
タンゲン
何だか楽しいじゃ無いか、リックマンと月に行く話しの時の様に楽しみだ。
ああ、早く苦悶に歪む水崎の顔が見たいな。
自然と足が早まるタンゲンで有った。




