第四百五十九話 一瞬の隙
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大本命
R3・7・22(木)09:00
エリア カントゥーン テイトンの地 オダイバー国 オダイバーシティー
これでもか!と言う晴天の日に杮落としを迎え、既に人出が多く見られる。
夜の杮落としコンサートの為、ワールドツアー中のミクミン歌劇団とスタッフ一行も昨日の深夜、クノールン商会の高速魔法船で到着していた。
強行軍の為、現在は休憩中である。
それ以外は朝から忙しく動き各持ち場で釘付けとなっていた。
宿泊施設の共同出資者として亜里沙とチュアムとカミヤンリョ
自警隊の広報館には地本管轄となる為、テイトン地方協力本部長のブックシーマン海将と広報館長のオチアイン3佐
ヤヤイヅのアンテナショップと阪本大権現の分祀には阪本(久米)とハカセ
勇者連合の展示場とカーゴシーマンの地のアンテナショップとプロレス資料館には林田 蒼楽とトミーマーリン姫、スギココロン
魔王連合のブースには山根 舞子と一号、ガッツマツ、グシンコウ、トカキカツン
センガワとハランマサンは隣接された自警隊病院と広報館を行ったり来たりしていた。
クノールン商会のテイトン支店にはケイジーン
10時の式典開始に向けて心静かに時を待つ者が二人いた。
アサヒンカワ駐屯地司令のアマンノン陸将と丸山 岬丸准陸尉の二人であった。
アマンノン司令
准尉、やけに落ち着いているが?
丸山
ええ、恐ろしいまでに心静かです。
アマンノン司令
そうか、やはりチュアム様が出なかったのが大きいのかね?
しかし、他の二名は落ち着かん様だな・・
丸山
それも有りますが、はなっから相撲で負ける気はしておりません。
今まで積み重ねてきた物が違いますので・・
ただ、ミヤモーンとキシモーンは体を動かしている方が落ち着くのでしょう。
アマンノン司令
そうか・・
不思議だな、実は自分でもびっくりするくらい落ち着いているんだよ。
正に「明鏡止水」の境地と言った所か
丸山
自分もです。しかし、良かったのですか、個人戦だけで?
アマンノン司令
団体、個人と総ナメではな、流石に出過ぎるだろ?
内示で次の陸幕長、その次には統幕長を頂いでいる余裕かもしれんな。
丸山
ですか・・
司令そろそろお時間です。
アマンノン司令
時間か、行こう。
会場へ向かう中、大本命の丸山と敵の多いアマンノンは視線を集める。
アマンノン司令
ふっ、心地良い視線だ、准尉、勝てよ!
丸山は力強く「了解です!」と答える。
式典でセンガワ総理、ハランマサン統幕長、勇者、魔王、猫神様と祝辞が述べられると両女王様の開催の合図で個人戦のトーナメントがスタートした。
直ぐにミヤモーンの取組みである。
緊張気味のミヤモーンは丸山に背を「パーン」と叩かれると気を取り戻し落ち着いた取組みで無難に寄切りで初戦を飾る。
次は丸山の取り組みだ。
大勢の観客席の中から丸山に声援を送る夫婦の声が聞こえる。
丸山―!がんばれよー!
丸山
ん、聞いた声だが誰じゃ?
よく見るとそこにはアーベン神とアキーエ神が座って居たのであった。
丸山
な、アーベン!
丸山が一気に落ち着きを無くし、動揺する。
その瞬間、丸山の名が呼ばれるのだった。




