第四百四十一話 マジシャンズ・ナイト
花を添える
前回からのつづき
オーキナーゼンの地 ウマルチャン国
夕方に初日の大会日程を終え、スタッフや参加者、招待客に食事が振る舞われた。
お茶を飲みつつトカキカツンが呟く
トカキカツン
うん、やっぱりエルフが多いね。
やはりと言うか魔法が得意なエルフが目に付いた。
サラダをパクつく二号が応える。
まあ、魔法といえばエルフ種族ですかね。
山根
肉をガツガツ食べながら、ふーんそうなんだ、と相槌を入れる。
でもよ、なんか、エルフ達ってあんま、肉や魚食わねーな?
グシンコウ
まあ、エルフさんはあんまり、肉は食べないって言うしね。
魚とかは食べるみたいだよ?
山根
ふーん、そっか。
そして、食後に砂浜に作られた仮設ステージに人だかりが出来ていた。
阪本(久米)
どうだい?仕上がり具合は?
エイッチャー
皆さん、ええコンディションだそうです。
そこにアシオンを除いたミクミン歌劇団が現れる。
ケリン、ラッカン、カガーソ、ミクミン
では、行って来ます!
阪本(久米)
ああ、全て持ってけ!みんなの歌で!
野外コンサートが始まる。
参加者、招待客、スタッフ、協賛者の心を一気に掴む!
伝説者達も見惚れていた。
場所はバラバラだが水崎を除くみんなが集まっていた。
チュアム
おお、凄い!キラキラしてるね!
亜里沙
うん、凄い凄い!
アニソンばかりだけど、凄い!
丸山岬丸は招待客扱いのアマンノンとお茶を飲みながらコンサートに集中した。
アマンノン
アレが歌姫の玄孫 ミクミンか・・素晴らしいモノだな!
丸山
コレだけでも来た甲斐がありますな!
また、別の場所では林田 蒼楽、トミーマーリン姫、スギココロンと家臣達が聞き入っていた。
明日の夜には仮設リングで林田 蒼楽事、タイガーマスク VS スギココロン事、ブラックタイガーの60分一本勝負が行われる。
レフリーはトミーマーリン姫である。
トミーマーリン姫
凄い熱気じゃな!
明日は我らも負けておれぬぞ!
スギココロン
コレは明日は大技連発ですな!
林田 蒼楽
でも、今は楽しみましょう!
控え室の裏の阪本(久米)の所に山根が訪れる。
山根舞子
久米さん・・じゃなかった、阪本様
サンキューな、コンサート
スゲーよ!
阪本(久米)
いや、俺は声を掛けただけだから、花を添えたミクミン歌劇団に言ってやってよ。
山根
もちろん、でもアンタにも礼が言いたかったんだよ。
一号とエイッチャーの仕入れもかなり稼いでくれたしさ。
阪本(久米)
そうかい?伝えておくよ、エイッチャーも喜ぶよ。
大会は大盛況だね。
山根
ああ、ありがてーよ。マジで!
じゃー、後で!
そう言うと山根は何処かに消えた。
無事に野外コンサートが終えるとミクミン達とスタッフは魔王連合の用意した食事を取ると宿へ移動した。
一泊し、次の開催地へ移動を開始する。
ワールドツアー真っ最中である。
今日は中々寝れそうにないなぁと阪本(久米)は呟く。
探共内に泊まる参加者達が口ずさむ唄があっちこっちから聞こえる。
深夜に熱気が収まり静寂の中、様々な寝息を聞きつつ、いつの間にか阪本(久米)も眠りに落ちるのであった。




