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武格者(ぶかくもの)   作者: 空銃(からづつ)
第十七章 イベント
382/958

第三百八十二話 リアル鬼ごっこ

走る



前回からの続き

エリア コウシンエッツ ニューガッタンの地 サドン国


階段を駆け上がるミクミンをエイッチャーは追う

元陸上部なだけあってエイッチャーは早い

追い付きそうになるとキャーキャー言いながら横の渡り廊下に走り込む

上がったり、下がったり、縦横無尽に走り回るミクミンをエイッチャーは追った。


流石にエイッチャーも疲れて来る。


エイッチャー

ちょっ、ミクミンちゃん!

家に案内するんちゃうの?

単なる鬼ごっこになってるやん!


ミクミンはきゃー、きゃーと楽しそうに走ってる。


エイッチャー

おーい、いつまで走るんや


その時だった、どこからか声が聞こえてくる。

アシオンの声だった。


アシオン

ミクミン!うるせえーぞ

何をキャーキャーやってんだ、近所迷惑だぜ!戻って来な!


ミクミン

うっ、エイッチャー、怒られちゃったじゃない!


エイッチャー

えー、知らんがな・・・そろそろ、家に連れってや。


ミクミン

只今!


そう言うと扉を開けて入って行く。


エイッチャー

ちょ、せめて紹介したってや


扉は閉められてしまった。


エイッチャー

えー、どう言う事?


中の音が聞こえる。


ミクミンは手洗い、うがいをしているようだ。


アシオン

ミクミン、何を騒いでたんだ?


ミクミン

?・・あっ、お客さん!


ミクミンは扉を開けてエイッチャーを招き入れる。


エイッチャー

どうも、ご無沙汰しております。

クノールン商会のエイッチャーです。


ペコっと頭を下げる。


アシオン

ああ、エイッチャーさんじゃないか!

と、言う事は阪本大権現様のお使いって事だな?


エイッチャー

何で、阪本様の事を?


アシオン

手紙が先に来てたんだ、その阪本様から

取り敢えず、狭い所だが座ってくれ!


そう言うと木椅子をぐいっと押し出してくる。


エイッチャー

ほな、遠慮なしに

失礼します。


アシオン

すまねえな、今は俺とミクミンしか居ないんだ。

もう少しすれば、全員揃う。

少し、待ってくれ。


エイッチャー

ああ、それは勿論

アシオンさん、付かぬ事をお伺いしても宜しいか?


アシオン

?、ああ、何でも聞いてくれ


エイッチャー

失礼やけど、あんたら、たっぷり稼いだはずや、せやのに何でこんな・・


アシオン

ああ、それか!

確かに金は有るが、ここにはオケール婆さんとの思い出が残ってるんだ。

様々な曲との出会いと共にな。

それにアパートのオーナーがタダでいいから使ってくれって言ってくれてさ。

「ミクミン歌劇団」の総意なんだ。


エイッチャー

へー、そうなんでっか。

〔うーん、芸術家肌っちゅーんか?変わってはるなあ〕

ん・・ミクミン 歌劇団?


アシオン

ああ、「オケール一家」改め「ミクミン 歌劇団」だ。

いつまでもオケール婆さんに負んぶに抱っこって訳にはいかないだろ。

それにエイッチャーさん、アンタが来た理由は大体分かってる。

既に、サドン国で二回、復活のシークレットライブを行ってる。

スタッフさんも集結済みだ、準備はできてるぜい!

後はカガーソと契約内容を決めてくれ!


エイッチャー

えっと、全ては阪本様の掌の上かいな・・

取り敢えず、コレ御土産のシーズニングオカーンのお茶です。

お納めください。

〔参ったな、阪本様・・一言、うてや〕

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