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武格者(ぶかくもの)   作者: 空銃(からづつ)
第十五章 南極大陸
336/958

第三百三十六話 ムキムキ

ひと手間かけて



R3・3・13(土)08:30

南極大陸 中央部


一行は中間地点の村長宅で泊まらせてもらい、朝食までご馳走になった。

メニューは麦飯と沢庵と大根の味噌汁であった。

朝から温かいご飯と味噌汁が有難い。


バンドーン

ほう?この沢庵、絶品ですな!絶妙な漬かり具合だ・・これは村長さんが?


村長

ええ、この家で漬けた沢庵です。


水崎も食べてみる。

うん、美味い!これは幾らでもポリポリいける。

この家の苗床には良い菌がいるんだな。


村長

何ですか、その良い菌とは?


水崎

ああ、目に見えない微生物で細菌って言うのがいて、良い奴も居れば悪い奴も居るんだ。

漬物が良い味に仕上がるには良い菌の仕事なんですよ、漬物なら乳酸菌とかですね。

よく、新しい糠には良い菌が居ないから、漬物の美味しい宅の糠を少し分けてもらったりしてませんか?


村長

おお、そう言えば知らず知らずの内にやってますな、そう言った訳があったんですね。


バンドーン

この沢庵、特産品になるんじゃ無いか?


水崎

うん、確かに・・だが、商品化には後一歩アイデアが必要だね。

おそらく、到達困難極国にも美味しい漬物があると思うんだ・・少し、思案の為所しどころだね。


村長

売れるの物ですか?

村で漬物とか買う者はいないですが?


アズサマ

あれやな!所変われば品変わるってヤツやろ?

価値観が変わんねんな。


バンドーン

そう言う事だな。


村長

そんなものですかね?

食後、出発するのですか?


水崎

少しだけ作業をさせて欲しいんだけど、良いですか?

昨日、買った山葡萄の皮剥きと梨のスライスをしたいのですが・・


村長

勿論ですとも!

見てても良いですか?


水崎

どうぞ、どうぞ。

食後、買い付けた特産品を加工していた。

葡萄の皮を剥き、梨の皮を剥き8当分にカットし芯を取る。

それを干し網に並べる。


ナギサマ

ふー、あっと言う間に干し網が重くなったね。


村長

これが乾物になるのですか?


水崎

切り干し大根の要領ですよ。

これで水分が飛んで甘みが残るんですよ、到達困難極国まで2、3日って所なのでソフトタイプのドライフルーツって所かな?


村長

へー、今度やって見ます。


水崎

暖かい所や水気の多い所では腐る可能性があるんで、外干しが良いと思いますよ。

そして、村長に見送られて出発した。


しばらく進むとバッシーリッカが不意に問う

水崎さん、タダで惜しげも無く色んな技術をあちこちで教えてるけど、良いの?


水崎

良いんじゃない?

特に困らないし、みんな色々と助かるなら?


バッシーリッカ

じゃー、乾物屋始めたら色んなドライフルーツの作り方、教えてね?


水崎

そんなに詳しくはないけど?

それで良いなら喜んで。


バッシーリッカがガッツポーズを取る。


アズサマ

えー、なんやそれ、言質を取っただけやんかw


笑いながら一行は魔王の住む国へ向かうのだった。

次話、ドドサンコで新章になります。

参照

南極図

https://www.env.go.jp/nature/nankyoku/kankyohogo/nankyoku_kids/donnatokoro/dokonokuni/kichi.html

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