第二百七十四話 船酔い
合流
R3・1・10(日)夕方
エリア カントゥーン テイトンの地 イズン大島 オーシマ市
バンドーンと水崎は最初の寄港地に船が立ち寄ると甲板の手摺り越しに港を見る。
島の中央に活火山を望むダイナミックな景観だである。
この辺りになると寒さは弱く感じる。
荷の積み下ろしや、人の乗り降りを見ると出る方が圧倒的に多く感じた。
バンドーン
まあ当然か、離島から離島への動きが小さいのは
水崎は本調子では無かった、まだ外洋や遠洋には程遠いイズン半島の近海で船酔いに苦しんでいた。
バンドーン
大丈夫かい?水崎君
水崎
ああ、なんとか
〔コレは先が思いやられる、外洋に出るか、海が荒れたら一発だな・・〕
バンドーン
伝説者と言えども人間って事か。
ここを出て半日で波は高くなるからな、早く慣れた方が楽だ。
今の内にたっぷり苦しんでおいた方が良い。
水崎
あんた、他人事だと思って・・言ってくれる。
次は一日半でミヤケン島か・・
うー、吐きそう。
バンドーン
おいおい、まだ停泊中だぞw
まあ、他にも苦しんでる奴らもいるから気にするな。
聞いた話しじゃ、一週間もしない内になれるらしいぞ。
水崎
一週間!!・・まだ6日もあるじゃ無いか。
マジかよ。
バンドーン
まあ、早く慣れる様にアーベン神にでも祈っておくんだな。
水崎
選りに選ってアーベンって・・・笑えねーよ、知ってるだろ?
船員達が慌ただしく動き出すと出港準備が整い、船は出港した。
水崎
寒っ!流石に洋上は冷える、戻って船内で寝転がるか
バンドーンと水崎は船内に戻ると二人部屋の船室に戻る。
途中、すれ違う人が少なく、かなりの人が減ったのを感じた。
バンドーンは椅子に座り、水崎はベッドの上に転がる。
トントントンっと直ぐに扉がノックされた。
バンドーン
〔来たか〕
ん?どうぞ!と扉を開く
?
やっぱりなあ!似た人を見かけたと思うたら!!
久しぶりやんか!
バンドーン
アズサマじゃ無いか?
偵察任務を受けてたのかい?
アズサマ
中々の金額だし、こんな機会でも無いと行かれへん所やし。
で、エイッチャーはダウン中?
水崎
ああ、エイッチャーは偽名で、俺の本名は水崎 叡って言うんだ。
ん、そちらさんは?
そう言うとたぬき獣人の女の子がペコっと頭を下げる。
アズサマ
紹介するわな、同じ部屋のナギサマや
ナギサマ
どうも、ナギサマです。
よろしくです。
水崎はよろしくと寝たまま手をあげる。
バンドーン
こちらこそ宜しく。
〔さて、後一人で今回の役者が揃うな〕
他愛も無い話しを始める4人であった。
次話はアサヒンカワが舞台です。
参照
東京都大島町
https://www.town.oshima.tokyo.jp
東京都三宅村
https://www.vill.miyake.tokyo.jp




