第二百六十話 招かれざる者
怒りの炎
R2・12・25(金)早朝
エリア キューシンズ クマモーンの地とフクオカンの地との境界線近くの国、アラシッポ国とグレートムタ国の中間地点
アビィン 亜里沙とマサッカネン、サイサイを含む黒の騎士数名は喧嘩祭実行委員会の特設天幕を訪れていた。
既にアラシッポ国の国家主席とグレートムタ国の大統領が出迎えを受けると真ん中に亜里沙一行が座る。
祭の会場は既に大賑わいで、出店等は営業を開始していた。
初となる黒の女王様認定祭と言う事も有り、観光客は多く、盛り上がっているようだ。
また、ナールトンやムッツンまで行けない黒色教徒が一目、女王様を見ようと押し寄せて居た。
国家主席と大統領の案内で祭参加者の控えとなっている大型天幕を訪れると、相手を倒すチャンスを作ってくれた亜里沙に大感謝状態だった。
既に口論は始まっていたが、真ん中をナガラサキ国から派遣された勇者連合兵がガッチリガードしていた。
いつ暴れ出しても不思議では無い空気だ。
亜里沙は厳かに語る。
祭の参加者達よ、口論で発散させるのでは無く、その拳で語りなさい。
怒りのボルテージはそれまで溜めておきなさい。
そして、多くの観光客が見にきている、かの者達は証人でもある。
今日だけは参加者全員、プロの武格者として見せれる闘いを!!
参加者達は「おう!」と声が上がる。
そして、第一戦は女性同士の喧嘩祭で幕を開ける。
第一闘技場から第八闘技場までが一気に殴り合いの場となる。
始まるや否や、激しい殴り合いである。
医療班の者達の顔が引きつる。
スケジュールを聞くと15時30分から黒の女王様VS四十八人の者達がセミファイナルで終り次第にファイナルの国家主席67歳VS大統領77歳で喧嘩は終了し、通常の祭となりクリスマスを祝い、夜祭となり、花火でフィニッシュとなる。
早くも担架が行ったり来たりしている。
亜里沙
〔立案者だけど、これでよかったのかな?〕
とか考えていると、あっ、という間に亜里沙の出番が回ってきた。
48人の相手の見つからない両国の怒れる者達が黒の女王様の降臨を待つ
亜里沙が現れると観光客と黒色教徒達が押し寄せる。
その熱狂の中にフードを深く被る男がいた。
チーギューン
この人混み、熱狂・・気付くまい。
やっと、目通りが叶ったか、黒の女王!!
念の為に猫系の獣人の居ない所を選ぶ
まずは・・
亜里沙が現れると「おお!」と声が上がる。
何故か亜里沙は躓く。
チーギューン
ふっふっふっ良いぞ。
やはりな、強いからレベルが高いのは無く、弱いから低レベルってのも違う。
真の才能が有る者は低レベルでも強いって事か・・伝説者は低レベルでも強い、伸び代がかなり有るって事か・・が、それが命取りだ!
亜里沙と48人のバトルが始まる。
皆、口々に「女王様、祝福を!」や「導きを!」と訳わからない事を叫びながら亜里沙に迫る。
チーギューン
この辺りか・・仕掛けるか!
チーギューンの罠に亜里沙がハマろうとしていた。
参照
ステータス
アビィン 亜里沙 女性17歳
レベル13
体力75 知力101 力90 速さ87 魔力19 防御68
装備
アーベン神特製プロテクターセット
称号
簿記 2級・珠算 3級・商業系電卓 2級・商業系JK 五段・空手道 四段・聖者 八段・カリスマ 二段・食通 初段・旅人 8級・パレード 初段
特殊称号
黒の女王様
世直し人
特殊スキル
アーベン神の祝福(身体強化)、アーベン神の加護(装備瞬間脱着)
アキーエ神の祝福(仮)、アキーエ神の加護 (ステータス内数値二倍)
所持金 13,274円




