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武格者(ぶかくもの)   作者: 空銃(からづつ)
第九章 カルチャー
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第百九十四話 ぢ

北の大陸



チーギューンは共に脱獄したバンドーンの誘いに乗り北極大陸へ近ずいていた。

一面、氷の世界だが寒さを感じない。

おそらくバンドーンの魔法だろうが、どうでも良かった。


刑務所に収監時は魔力を封じる為に首輪の様な物を着けさせられた。

チーギューンもバンドーンも皆が着けていた。

これがチーギューンを地獄へ叩き落とした。

小柄で非力で魔法特化の彼には何ら力が無い状態だった。


簡潔に言えば、掘られに掘られまくった。

朝も昼も夕も夜も24時間、誰かが、力無き彼を狙ったのだった。

掘るのは好きだが、掘られるのは苦痛だった。

何百と言う暴行に今尚、血が流れている。

トイレもマトモに出来ない。


それもこれも、あいつらの所為だ!

水崎、カッスンガー、トヨアッキン、ヨッシーン・・とくに水崎!あいつだけは俺の100倍は苦しめてやる!絶対にだ!


船が氷の絶壁の前で止まると、入口が現れ、中に吸い込まれる。

そこには予想だにしない世界が広がっていた。


金属と繊維の中間素材で出来た無数のドームとそれを繋ぐ巨大な同素材のパイプ、中央にそびえ立つタワーの様な建物群、そしてそれらを包みこむような巨大な光るピラミッドの内部に居た。


チーギューン

何だ、これは?

バンドーン、お前は何者だ。


バンドーン

我らは監視者、遠くから来た者

現地協力者を募っている。

協力を申し出るなら力を与えよう、最初からそのつもりだろ?


チーギューン

俺は力が欲しい、復讐する為の力が!


バンドーン

まずは簡単なチャックを受けてもらう、健康診断の様な物だ。


そう言うとケプラー繊維の様な物でできた、人造人間ロボットがやってくる。


バンドーン

そいつについて行くと良い、後で会おう


チーギューンは不気味に感じながらも人造人間ロボットついて行く


バンドーンは報告に向かう


196108番より報告、現地協力者を調達


100047番、了解

メディカル及び適正チェックが終わり次第に改造しデータ登録後、速やかに搬出を


196108番、了解

チェックが終わるとチーギューンは人造人間ロボットに連れられ別室へ移動するとバンドーンが待っていた。


バンドーン

怪我は完治、異常無し。

さて、新たな力だが、お前には人を操れる力を与える。


チーギューン

操れる力!?本当か?


バンドーン

ああ、本当だ。


チージューン

それで俺に何を望む?何をさせる?


バンドーン

何も無い、ある時は直接語りかける。


チーギューン

何も無い?どう言う事だ、「ぢ」を治し、力を与えてくれるのにか?


バンドーン

選ばれたと思ってくれて構わない。

新たな力だが、使用には条件がある。

操れるのはお前よりレベルの低い相手で、一人だけだ、同時に複数は操れない。

以上だ。

質問はあるか?


チーギューン

この組織について聞きたいが、力を与えてくれるのならどうでも良い。


バンドーン

賢明な判断だ、組織については教える権限が無い。

では、力を与える儀式に入る、付いて来い。


チーギューンは寝ている間に、改造手術を受ける。

見聞きした情報と常に居場所が送信され、指示を受け、操る力が一つになった機器が体内に埋め込まれる。


バンドーン

期待しているぞ、G194番


チーギューンの新たな名であった。

次話、林田 蒼楽です。

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