第十八話 そうさ今こそ
アドベンチャー
出来たてのカードを出すように言われたので、カードをカニマイカンと一緒に渡す。
ザックン
緊急の依頼になります。
カードに依頼受注状態にしておきます。
ウマルチャン探共緊急依頼
内容
ハマンヒガン島の周辺環境及び黒竜らしき生物の調査
受注日
令和2年5月1日
期限
一週間
報酬
500万円
受注者パーティー
山根 舞子 Gゼロ
カニマイカン Gゼロ
ザックン G10
Tカードに定期券の様に表記されている。
山根 舞子は唸った!
これだよ、コレー!
オラ、わくわくすっぞ!
ザックンが黒い日本の鎧、鉄の西洋兜に背中に中華風の蛇矛、左胴に赤い紐の十手と日本刀の脇差のセット、手に薙刀、首にヌンチャクをぶら下げて来た。
彼なりの完全武装だろう
カニマイカンは竹刀を渡されていた。まぁ、無いよりマシか
姉さんは、武器、何使いますか?と聞かれて、武器は使った事無いんで、素手でいいと言うと周囲から、おぉーっと声が上がり、竜絡みの依頼で素手かぁー、スゲーと、色々な響めきが上がった。
しかし、500万?報酬多いな、凄いな?と、ザックンに聞くと、命の値段としては三人で500万は安い方です。
情報収集がメインなのもありますが、本来は入会したばかりのグレードゼロの方だと数万円の仕事が限界なのですが、今回は特別です。だ、そうだ。
探共を出ると、大きな大八車に折り畳み式の手漕ぎボートが乗っていた。
ザックンが引きます。と、言って重そうにゆっくり引くのを見て、じれったくなり、二人を荷台に乗せて、山根 舞子がビューんと引っ張って走ると周りは騒然とした。
速い!早過ぎる!もう、あんなに小さくなってると
五分ほど走ると島に近い港に付いた。
荷台で二人共、転げ回って、ヒーヒー言っている。
久々に走った気がしたが、重力の影響か、あんまり疲れなかった。
気になり二人に体重を聞いた、何キロ位?と
カニマイカン
3kgっす。
ザックン
5kgっす。
舟が6kg、大八車が1kgです。
合計15kg!かるっ!
1/10の重力で体重が1/10でオモリが36kg・・・まだ、軽いなと感じた。
それだけでなく、力の伝達が異常に感じる。
手漕ぎ舟を海に浮かべて乗る、島は見えている。
オールを持った山根 舞子は漕ぎだすと、二人は魔法高速船より速いと驚いていた。
実際、山根 舞子自身、ボートレース並みの速度に楽しくなって、笑いながら漕いだ。
笑顔のハイスピードに二人は内心、少し、怖くなり、姉さんヤベー!と声に出ていた。
嵐も高波、暴風雨も無く島に到着、呆気無かった。
舟を畳んで木の下に置くと、山根 舞子は二人に言う。
呆気無く着いたけど、本当に竜、いんのか?と青空を見ながら言った。
ザックンは調べてみないと真実は・・・と歯切れ悪くなった。
まぁ、探検いくか!と言うと、島の中央に向かい歩き出す。
暫く、歩くと真ん中に着いたんで、野営にする事にした。二号はいけそうだが、一号はバテバテだなと感じたのと、夕暮れ近くだったからである。
 




