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武格者(ぶかくもの)   作者: 空銃(からづつ)
第九章 カルチャー
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第百六十八話 笑う男

クマモーン国攻防戦


キューシンズ大陸 クマモーンの地 クマモーン国


アビィン亜里沙の教団と林田(はやしだ) 蒼楽(そら)所属のサツマアゲン連邦は黒色(こくしょく)教連合を飲み込みながら、本拠地のクマモーン城を包囲した。


別れて行動していたサツマアゲン連邦の全軍が揃った。

途中、降伏や恭順、合流した敵部隊や諸国の部隊を編成しつつ膨れ上がった連邦はヤポーネ史上、空前絶後の大軍になっていた。


既に1000万人を超える軍は圧巻であった。


トミーマーリン

これ程の大軍を率いる事になるとはのう。

壮観じゃと言いたい所じゃが、兵糧のやりくりが心配じゃのう。

マサッカネン殿、一気に包囲を縮めたいのじゃが、亜里沙様にお聞き願い奉りたく存ずる。


マサッカネン

わかりました。


アビィン 亜里沙(ありさ)

姫、良いですよ!やっちゃって!


マサッカネン

亜里沙様、折角、トミーマーリン姫がお伺いを立てているのに・・

姫、だそうです。


トミーマーリン

話しが早ようて助かりまする。

では、各将軍に取り掛かれと下知せよ!


アビィン 亜里沙(ありさ)

姫、蒼楽(そら)さん、かなり前に攻めこんじゃったよ。w


トミーマーリン

えっ?またしても!、ったく、蒼楽(そら)殿は早過ぎる!

ふー、では、我々も行きますか。


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)率いる遊撃隊は拠点のクマモーン城に潜入していた。


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)は水堀を飛び越え、城壁をひょいひょいと駆け上がり、城門の守備部隊に大軍の威を借り、降伏させると門を開けさせて、遊撃隊を呼び込む。


遊撃隊の副将、タンナンカーンは城門の守備部隊に敵将は何処か?と聞くと予想だにしない答えが返ってきた。

自軍の将が誰なのか知らず、見た事も無いと口々に答える。


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)

どう言う事?見た事も無いって


タンナンカーン

では、誰からの命令で動いておったのか?


守備部隊長は伝令で何時も動いていたと言う。しかも、伝令は何時も違う者が来ると言う。


タンナンカーン

林田様、何やら解せぬ話しですが、如何なされますか?


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)

待ってても進展しないから先に進もう!


遊撃隊に降った守備部隊長が我らは?と聞く


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)は何人居るのか聞くと守備部隊長は60名を率いているとの事だった。


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)

遊撃隊は私を入れて12名・・守備部隊長、今から貴方はウルトラマンね。

そう言ってウルトラマンのお面を渡す。

ウルトラマンさんは守備部隊兵の黒鉢巻を外させて


ウルトラマン

承知仕りました。


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)

今からお面持ちは家臣持ちって事で宜しく。

ウルトラマンさんは5名づつ分けちゃってください。


こうして、お面持ちは5名づつの兵を持ち、遊撃隊は新たに73名となった。

そして、林田(はやしだ) 蒼楽(そら)はタイガーマクスを被り、皆を率いて城の内部に入る。


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)

人の気配がしないけど・・ウルトラマンさん、誰か他に見た?


ウルトラマン

伝令が何人か来ましたが・・


クマモーン城内を上に進む、天守閣の下まで来るが誰も居ない。


ウルトラマン

そんな馬鹿な!城門は閉じていたのに、伝令達は何処に?


天守閣に登ると一人だけ誰かいる。


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)

やっといた!

総大将さんでいいのかな?


???

我が名はタケユディーン、至高なる御方(おんかた)の忠実なる僕


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)

えー、総大将は何処に居るの?


タケユディーン

それは黒色(こくしょく)教連合の総大将と言う事か?


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)

そうに決まってんでしょ、何なのいったい!


タケユディーン

クックッ、あっはっはっは


タンナンカーン

何がおかしい!


タケユディーン

おかしいさ、おかしいに決まっているだろう?

黒色(こくしょく)教連合の総大将なんて最初からいないんだよ。


ウルトラマン

なっ?どう言う事なんだ・・


タケユディーン

まったく愉快だよ、ここまで来て気付かんとはな!

我が偉大なる至高なる御方(おんかた)が、お前らが言う所のヤポーネにお出になられる前の実験として黒色(こくしょく)教連合を作り、操作し、データ収集をしていたと言う事だよ!

黒の女王や伝説者(レジェンダー)が現れるイレギュラーが発生さえしなければ、そのままお前らを飲み込んでやれたんだがな、まあ良い。


タンナンカーン

お前一人がこの大戦をおこしたと言うのか?


タケユディーン

そう言う事だ。


ウルトラマン

その、至高なる御方(おんかた)とはどこに?


タケユディーン

偉大なる至高なる御方(おんかた)の住処は、お前ら如きには知り得ない遥か南の地におわす。

少し喋り過ぎたか、では、また会おう。


そう言うと天守閣から飛び降りた、慌てて林田(はやしだ) 蒼楽(そら)達は身を乗り出すと、先程まで無かったグレイの羽を羽ばたかせると凄まじい速さで飛び去った。


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)

今のタケユディーンって人は獣人か何か?


皆、首を振りながら口々に呟く、まさか、魔人が存在するなんて・・


林田(はやしだ) 蒼楽(そら)

〔魔人って言うのか、かなり強そうな感じがしたんだけど・・)

取り敢えず、姫に報告ね。


遊撃隊は城外に出るとスギココロンの第三大隊に出会(でくわ)す。

城が落ちた旨を伝えるとスギココロンは残念そうな顔をした。


二人が話していると、遠くに姫率いる第一大隊がやって来るのが見えるのだった。

次話は三号クロが活躍です。

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