第十五話 アンタが大将
偉い人
この後、一番の窓口で呼ばれますので、お近くにお座りになり、引き続き番号札を持って待ってください。
と、言われたので一番の窓口付近で座る。
で、カニマイカンに聞いた。
何で、農業、運輸、エンターテインメントに丸をしたんだ?適性とかそんな感じか?
カニマイカンは答える。
自分に出来るのが農業の手伝い、荷物運び、あと、お笑いが好きだからです。
と、聞き、好きな物を選んでいいのか!しくったー、忍術と心霊にも丸をすりゃ良かった。
と、独り言を言う
暫く、二人で話していると、121番の番号札をお持ちの方!っ呼ばれたので、窓口へ行くとパーテーションに区切られ所へ案内され、座ると、番号札を回収した目の前の担当のオッさんが話しだす。
山根 舞子様、お届けの住所等で伝説者と、ご確認が取れました。
ご同行の方はウマルチャンの国民ですね。
本来は15歳未満はご登録出来無いのですが、伝説者同伴なので、特別登録とさせて頂きます。
失礼ですが、山根 舞子様はコチラの世界にこられてどれくらいですか?
3日目だな、と伝えると、担当のオッさんは3日目にして、探共に来られると言う事は、我々、探共の組織理念や社会性、重要性にお気付きになられての事と推察致します。
まず、重複するとは思いますが、我々、探共の組織理念として・・・
ここで、山根 舞子は遮る。
鋭くなった眼光で言う。
そう言う細けぇ話しはいいんだよ!良いからさ、仕事って言うか、依頼?
あんだろ!それ、よこしな!
担当のオッさんとカニマイカンはびびって固まる。
苛ついていた山根 舞子は、それを見て、さらに切れ気味にオッさんの胸ぐらを掴んで言う。
びびってんじゃねぇーぞ、コッパ役人!
てめぇで話しつかねぇーなら、一番偉いの呼べや!
泣きそうになったオッさんが言う、私がウマルチャン探共長です。と・・・
更にカチンと来て、山根 舞子は、怒張の声で言う、だったら、最初っからそう言えよ!
カニマイカンは半泣きで、姉さん、御免なさい。姉さん、御免なさい。と言う。
てめぇ、に言ってんじゃねぇー!と爆発
いきなりの怒気に当てられ、気絶した職員や来訪者がパタパタと倒れた。
建物中を震わせる怒声に探共内の時間が止まる。
山根 舞子は、やっちまった感を感じつつ、
号泣状態の探共長の胸ぐらを正し、ポンと軽く肩を叩きながら、すまねぇーな、ちょっと気が立っちまってよ、わりーな。と、伝えた。
二人共、ガタガタと歯を鳴らし、震え、泣きながら、姉さん、御免なさい。姉さん、御免なさい。を連呼している。
あぁ、もういいって、わかったからよ。んで、だ、オッさん、名前は?
オッさんはハッとし、慌てて、姉さん、御免なさい。と、言うと自己紹介をした。
わたくし、国王兼、探共長のザックンって言います。
パシリでも何でもさせて頂きます!!
山根 舞子は、渋い顔で頭をボリボリと掻きながら、あっちゃー、マジ偉いヤツかよ!あーあっ、やっちまった・・・・・やっちまったモンはしゃーなしだな。と、自分自身に言い聞かせる。
そして、国王兼、探共長に言う。
あー、OK、とりま、今日からパシリ二号な!
 




