第百三十五話 浪速の商魂
行商人
所変わってポンシンユ大陸西部、エリア チューゴクゴク ヤーマングッチの地
水崎 叡は依頼をこなしながら、進んでいると、少し色合いの違う探究者達が目につくのに気付いた。
一人で様々な荷を背負う者、様々な荷を大八車で引く者達、様々な人種だが、皆、何かが違って見えた。
何だろうか?、皆、見る時に値踏みされてる様な・・あっ、クロンサキ商店街振興組合の組合員と初めて会った時の感覚に近い。
商人か!、品揃え豊富で、足早な辺りも納得出来る。
鎖国中だったり、戦乱の最中の国が多いヤーマングッチの地だからこそ、そこに商機を見出した者達だった。
運び込む者、運び出す者、行ったり来たりを繰り返す者、空荷で何処かへ急ぐ者
遥か前方の坂道には山積みの荷を運ぶ獣人の集団が見える。
自然と水崎も足早になる。
前の集団に近付くと、何やら聞こえてくる。
男性白狐A
姉さん、重過ぎて動けへんわ!
女性白狐 B
頑張らんかい、男やろ!
男性白狐 C
ちょっと荷物、捨てな無理やないか?
女性白狐D
っと、あんたなぁ、買い過ぎなんちゃう?
女性白狐 B
儲ける時に頑張らんで、どないすんねん!
男性白狐E
せやけど、積荷、度が過ぎるんちゃうか、ほんま・・
女性白狐 F
なんぼ、儲かる言うても運べんもんは、どないもならんで、しかし!
関西弁の白狐獣人の集団だった!
水崎はその一団を抜こうとすると白狐獣人の女性に声を掛けられる。
女性白狐 B
あっ、ちょっと、ちょっと!
そこの男前のあんたぁ、ちょっと手伝うてや、な、なぁ!力ありそうやし、助けるとおもて、なぁ?
水崎は袖を掴まれてしまった。
女性白狐 B
何やってんね、カオルーン、ミィードリ、お願いせんかい!
女性白狐D
女性白狐B!あんた、いきなり、知らん人に失礼やないの!
女性白狐F
まあまあ、とりあえず、ただとは言わんから、手伝どうてや、兄さん。
女性白狐B
どっちか好きな方、抱かしたるから、頼むわ!
男性白狐C
パージメン!いきなり何を言うてんねん。
男性白狐A
兄さん、コレも何かの縁っちゅう事で、頼むわw
男性白狐E
悪いんやけど、伝説者の方やったら、楽勝やない?後で有益な情報伝えるし、頼んます。
水崎 叡
ええー、無理矢理じゃ無い?
〔うわー、何か捕まっちゃったぞ!ホントに有益な情報有るんだろな〕
しゃーなしだな、手伝いますよ、まったく。
坂上まで運ぶと、下りは荷車が走らない様にブレーキをかけながら進み、平地になる。
水崎 叡
ここまでで良いね?
女性白狐B
ちょっと、休もう!
兄さんも、ちょっと休もう、な?
お茶、飲まんか?
カオルーン!茶ー、出さんかい。
気が利かんなぁ、ほんま
女性白狐D
パージメン!お前、姉に向かって・・
アゴで使うな!
水崎 叡
賑やかな団体だなw
女性白狐B
兄さん、助かったわ、有難うな。
で、兄さん、何処、行くんかな?
あっ、その前に自己紹介やな、すんまへんなぁ
ここで年齢順に自己紹介を受ける。
長兄 ケイジーン
長女 カオルーン
次女 パージメン
次男 エイッチャー
三女 ミィードリ
末っ子 ツートン
屋号はクノールン商会で兄弟姉妹で興したとの事だった。
伝説者の水崎 叡です、キタンキュウシン国のクロンサキ商店街振興組合員で探究者です。と返すのだった。
クノールン商会の人物像
長兄 ケイジーン 冷静沈着、職人気質、手堅い商い
長女 カオルーン 対話重視、職人気質、手堅い商い
次女 パージメン イケイケ、計算高い、手広い商い
次男 エイッチャー イケイケ、職人気質、手堅い商い
三女 ミィードリ ボチボチ、のんびり、小さい商い
末っ子 ツートン 冷静沈着、理論派、細やかな商い
次女がイケイケで行くと、弟の次男も釣られてイケイケになり、周りの兄弟姉妹を巻き込むパターンです。




