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8番ライト  作者: ローボールヒッター鈴木
9/10

評価

俺佐藤拓哉は女の子の友達がそれなりに多い。

理由は1つ、和泉晃大の1番の親友だからだ。


俺から見たらしょーもないことしか言わない小ボケ野郎だが、学校ではクール系で運動できてカッコいいという印象だ。


「ちんこをギリ見せない構え!」


「マサさんの声出しの真似、ケェーデュシテコッゼー!(声出していこうぜ)」


なんてしょーもないことばっかしてるところなんて想像すらしてないだろう。


俺は良くも悪くもないどこにでもいそうな顔つき、強いていうなら目付きがあまり良くないことくらいだ。


モテるやつの友達はモテるわけじゃなく俺のような例外もある。


「タクヤってほんとくだらないことばっかするけど和泉君とウマが合うの?なんで友達なの?」


モテるやつと比較される。それにひきかえみたいな、引き合いとされることが多く、もし晃大がしょーもないことをしてても、俺のせいで奇行に走ったという見方をされる。


モテるが照れくさかったり、精神はまだまだ幼い晃大は、

「は?別に付き合うとかそんなつもりねえし」

とか言って誰とも付き合わない。


俺が密かに好きな同級生の山田芽衣ちゃんも、実はこいつのことが好きみたいなこと風の噂で聞いたし、こいつがこういう性格で助かった。


有紗のような晃大目当てとかじゃなく、ふつーに俺と話すやつもいるが、それが少数派だ。


「なあ、俺と話す女子が晃大の話しかしないんだけど?」


「そりゃそうでしょ。女子がそれ以外あんたと話すことある?」


なんて言ってくる有紗、こいつほんと容赦ない


「実は俺と話すの照れくさくて女子のど定番の晃大の話してるとかは?」


「変な勘違いされるの嫌だし、好きな人に違う人のこと聞いたりしないでしょ、諦めなよ。」


「諦めねえわ、女子の中にも少数派が、俺のこと好きな少数派がいないことはないはず」


「少数派っていうか、物好きだよね。でもまあ、聞いたことくらいはあるかな。」


「え?マジで?誰?クラスは?」


「言うわけないでしょ、自分でなんとかしろ」


衝撃の事実、実は俺派も存在する。

少し浮かれた話もあった9月のはじまりだった。


背も伸び163センチになり、体重も58キロ、毎日三杯おかわりして米食べてるせいもあり、順調に成長している。


野球に打ち込めば打ち込むほどに、自分がヘタになっていくような感覚になった。


ただ無知で基礎を固める、俺は基礎的なことがまだまだ足りていない、打ち込めば打ち込むほどに課題が次々に浮き彫りになっていく、俺はあと何ヶ月何年かかれば追いつけるのか、そんな沈みそうな気持ちをひたすらバットを振って誤魔化した。


「なんだお前、いつもグラウンドで練習してるのか?」

いつのまにか来ていた保護者会長の本城さんに話しかけられていた。


「はい!」


スタンスが広すぎないほうが体重のせやすい、アゴや肘が変に上がらないようになど基礎的なアドバイスをいくつかもらった。


元々遠征の時の道具を片付けるために来ただけだったため、本城さんはすぐ帰っていった。


その後、いつもグラウンドに来て何時間もバット振って、とんでもなく自主練しているやつがいるという話が保護者会で出たらしい。


この日から監督コーチ、先輩達、保護者達から一目置かれることになる。


だが、俺の成長はまだ先の話だった。


番外編

西本有紗

部活 陸上

身長156体重46

小学校5年で拓哉と同じクラスの隣の席になり、話し始める。

お笑いの話や、サッカーの話をして仲良くなり、色々気があうことが多い。

ミーハーなところがあり、嵐やEXILE等のアイドルグループが好きだったりする。

男子人気はそれなりに高い。

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