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8番ライト  作者: ローボールヒッター鈴木
3/10

先輩

一年生と三年生は二、三ヶ月の仲なのに、たまに卒業後も連絡とってるくらい仲良くなってる人とかいるの不思議ですよね。

ワタシにはいませんでした。

まともに投げ方、取り方、打ち方も知らない状態でスタートしてから2ヶ月が経った。


数々の練習、練習試合を経て、6月の中学シニア選手権東北大会が始まった。


俺達一年生は全員スタンドで応援に回っていた。


はっきり言って藤崎シニアのレベルは東北の中でもかなり高い。

日頃の練習の中でもこんな風なプレイヤーになれるのか?と感じるほどだった。


「タクヤ!おまえヘッタクソだな!なんで野球やってきてないのにシニア入ったんだ?」


最初に話した先輩の広瀬幸人先輩、ポジションは外野手で、ライトで3番の右投げ左打ちの好打者だ。

このデリカシーの無いファーストコンタクトに戸惑いながらも、三年の先輩や二年生の先輩と打ち解けていった。


「サッカーしてたんだろ?なんでやめた?」


すべてのポジションを器用にこなす三年生、今大会は7番サードでスタメンの澤田先輩


「まず投げるときも打つときも、腕しかつかってないんだよ、動きキモいぞ」


小柄ながら並外れた身体能力で今大会6番センターの二年生、真木航先輩


そうやって先輩達は一言余計だったり、デリカシーのないいじり方で練習中に声かけてくれた。


「先輩も俺みたいな時期あったはずですよ!」


「野球が俺を呼んでいたからです!」


なんて先輩にも生意気なことばっか言ってるうちに馴染めるようになっていた俺。


外野手の練習に混ざってやってるため、外野の先輩や同級生とはとくに仲良くなっていった。


野球を始めてからの時間はあっという間に過ぎていき、先輩やコーチ、保護者から多くのアドバイスをもらい、とてつもないスピードで俺は成長していった。


「相手の黒沢シニアって強いの?」


「うーん、うちの方が強いと思うけど、どうなんだろ、ブルペンいたピッチャーはデカかったよな」


呑気な話をスタンドでする俺と晃大。


そのすぐそばで中学生活の集大成を見せるために目をギラつかせるそんな先輩達の思いや気合を、まだ始めたばかりで入ったばかりの俺は知らずにいた。

シニアの保護者は高校野球までやってたりなんなら甲子園行ってたりと、ハイスペックが多かったりします

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