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第56話 メールズ祭

「あの、ルド君、アリスさん、ミナさん、今度あるメールズ祭の件についてウルベルト先生から話があるそうなので、教員室まで向かってください」


 ミローネ先生にそう言われて、俺はアリス、ミナと一緒に、ウルベルトの待つ教員室まで向かった。


「何の話だろね」

「たぶん、私たちがメールズ祭に出ることになったのだと思いますわ」


 アリスの予想は当たっていた。


「君たちにメールズ祭に出てもらうことになった」


 教員室に行ったら、いきなりウルベルトにそう告げられた。


「まあ、当然ですわね。ルドと私とミナが、全学年を含めても力量としてはトップ3ですから」


 アリスは自信満々といった表情でそう言った。


「メールズ祭についての詳細は知っているかもしれないが一応説明しておこう。

 メールズ祭は、レーノルズ王国西の大都市パルノスで行われる一大イベントだ。まあ、大魔法大会に比べたら、注目度は落ちるが、それでも多くの魔法使いが見にくるだろう。参加する学院は、アルバレス以外に、ハルレーン、ヴァルドーク、リンデルト、トランボス、そしてクレイストークだ。計七つの学院が参加することになっている」


 ミルドレスはメールズ祭には参加しない。

 メールズ祭と同時期に行われる、魔法の大会に参加している。

 この参加学院の中でレベルが一番高いのは、クレイストークだ。参加学院内というより、主要15学院の中で最も格付けが上の学院である。

 規模も大きく、非常に才能溢れる魔法使いが集まっている。


 もっとも、今となっては俺がアルバレスに、前世で使われていた魔法を教えたことで、一番ハイレベルな魔法を使っているのは、アルバレスになっていると思うがな。あくまで開始前の評価だと、アルバレスが一番下だろう。


「君たちは、合宿でクリスタル探査と、決闘と陣取りをしたんだったな。メールズ祭ではその三つ以外に、四つの競技を行ってもらうことになる。まあ、複雑な戦術が必要になるのは、陣取りくらいで、ほかのはルールを聞けばすぐに出来るからここで詳しく説明しなくても大丈夫か」


 どんな競技も魔法を使用する力量が勝敗を分けるだろうから、本番前に聞いても問題はないだろう。


「どの競技に出るかは、生徒たちで話し合ってくれ。今日、三年一組の教室で参加生徒たちで話し合いが今から行われるから、君たちも行くといい」

「分かりました」


 ウルベルトからの話はこれで終わりだ。

 俺たちはメールズ祭についての話し合いをするため、三年一組の教室に向かった。


 俺が教室に入ると、敵意を持つものなどおらず、「ルド先生来た」と言われる。

 教えているうちになんだか、先生と呼ばれるようになっていた。正直年上に先生呼ばわりされるのは、なんだかむず痒い思いである。


 メールズ祭当日に行われる競技は以下の七つ、


・クリスタル探査

・的当て

・高ランク魔法

・迷路攻略

・高威力魔法

・決闘

・陣取り


 的当ては、魔法の命中精度を競う競技。

 高ランク魔法は、ランクの高い魔法をきちんと使えるかを競う競技。

 迷路攻略は、迷路に入り誰が一番早く外に出られるかを競う。

 高威力魔法は、とにかく威力の高い魔法を使えたものの勝利だ。


 高ランク魔法と高威力魔法の違いが、いまいち分からないが、多分違うんだろう。


 陣取りは全員参加で、それ以外の種目に二つ出られるらしい。


 話し合いの結果、俺は決闘と高ランク魔法に出ることになった。

 アリスは、的当てと高威力魔法。

 ミナは迷路攻略と決闘である。


 話し合いをした後、俺たちは寮に戻った。


 メールズ祭の開催まで、あと十四日である。


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