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第33話 結果発表

 合宿所に戻ると多くの生徒が集合していた。

 俺たちはクリスタルの入った袋を先生に渡す。

 数時間たったら、結果発表があるらしい。


 1位かどうかは分からないが、とりあえずレミエスには勝った。

 まあ、レミエスの話では28点でも優秀な方らしいので、普通に1位になってると思うけど。


「それでは結果発表です。まずは10位」


 ハルレーンの生徒が呼ばれる。

 それから4位まで発表されたが、アルバレスの生徒の班は入っていなかった。

 俺たちも呼ばれていない。まあ、他の班のポイントが俺たちが稼いだポイントより全然低い。4位のポイントが20ポイントでレミエスの班もまだ呼ばれていない。つまり俺たちの順位は1位か2位のどちらかとなる。


「ハハハ、アルバレスはまだ呼ばれてないみたいだな」


 と気づいたらレミエスが隣にいた。思いっきり俺たちを馬鹿にしているようだった。


「さて、俺は何位かな? ミルドレスには俺のライバルである男がいる。そいつか俺の班が1位だ。まあ、3位はないだろうがな」


 と言っていたら、


「3位、ハルレーン魔王学院のレミエス、ブレイ、クリン、リードルの班28ポイント」

「な、なに!?」


 自分の班が呼ばれて、驚愕するレミエス。


「馬鹿な3位だと!? 先生! 数え間違いでは!?」

「何度も数えたので、間違いはありません。あなたは3位です」

「なにー!?」


 3位だったのがだいぶショックみたいだった。次俺たちが呼ばれるかもしれないな。


「次2位、ミルドレス魔法学院、フォルス、シャーナ、ベルフォス、ミュラーの班29ポイント」

「何!? フォルスの班が2位だと、奴が1位じゃないのか?」


 レミエスは再び驚愕する。こいつのいうライバルとはフォルスという名の生徒の事か。

 ミルドレスにいたとき聞いたことあるな。かなり優秀で将来は賢者になるの間違いなしと言われていた気がする。


「フォルスの奴が1位じゃないなら、誰が1位なんだ? ハルレーンに俺より優秀な生徒なんかいないし、ミルドレスで急成長した生徒でもいるのか……?」


 レミエスは考えている。アルバレスの事は完全に眼中にないみたいだ。

 そして、1位が発表される。


「1位アルバレス魔法学院、ルド、アリス、クルツ、ミョーリーンの班、60ポイント」


 そう発表があった瞬間、生徒全員が静まり返る。

 そして、数秒経って次第にざわざわと騒ぎ始める。


「アルバレス……?」「いや60ってどういうこと?」「聞き間違え?」


 皆、信じられないような表情をしている。

 とりわけレミエスだけ驚きすぎて、声も出せないまま数秒間ピッタリと静止ている。

 しばらくすると、視線を俺の方に向ける。何か言いたいような表情をしているが、何も言わない。


「では、各学院に入った点数を発表します」

「先生!」


 先生の言葉を遮るように、レミエスが大声を出す。


「その結果は間違っています! 黒髪がそんな馬鹿げたポイントを取れるわけありません!」

「結果に間違いはないと、つい先ほど言ったはずです!」

「では、不正です! インチキをしてポイントを稼いだんだ!」

「それは不可能です。森中に監視するためのあなたたちには見えないほど小さなゴーレムを放っております。不正をしていたのならば、確実にわかるような仕組みになっております」

「でも!」

「いい加減にしなさい。みっともないですよ。あなたは負けたのです。きちんとその結果を受け止めなさい」

「う……」


 ハルレーンの先生であるからか、エルネス先生はかなりレミエスに厳しく指導をしている。

 レミエスは拳を握りしめ、黙るしかなかった。


「では、仕切り直して各学院に入った点数を発表します。アルバレス魔法学院、計100点、ハルレーン魔法学院、計118点、ミルドレス魔法学院、計130点。

 現在の学院別の順位は1位ミルドレス魔法学院、2位ハルレーン魔法学院、3位アルバレス魔法学院となっております。次の競技は明日となります。頑張ってください」


 こうして最初の競技クリスタル探索が終了した。


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