表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

転生前の準備時間 1

「西谷 和さん、貴方の人生は本日を持ちまして終了致しました、お疲れ様でした」


───ぱーどぅん?


目の前の美少女に唐突にそんな事を告げられ、高校二年の学生、西谷 和は心の中でそう言った。


「西谷 和さん、今から魂の記憶処理を行いますので、こちらへどう────」

「いや、いやいやいや。ちょっと待って貰えませんか?」


俺はマイペースに自分の後ろに回り、なんか変な光を放つ円みたいは物にずいずいと押しやる美少女に待ったをかける。

すると美少女はきょとんとした顔で


「…何故ですか?」

「いや何故ですかじゃなくてちょっと状況の説明をお願いしたいんですが──ってまた押さないでください!」

俺はまたぐいぐいと押し始める美少女に懇願しつつ、今の状況を整理しようと頭を回転させていた。


「えっと、さっき貴女、俺に死んだっていいましたよね!?死んだってどーいう事ですか?」

「死んだは死んだんですよ。貴方、友達と一緒に遊んでて「死んだら異世界行けんじゃね?笑」っていう話をしてて、陸橋の階段を踏み外して落ちて死にました。さぁほら円の中に入ってください。」

「あぁ~…思い出した。確かに俺は階段から落ちて────ってまた円に押さないでください!お願いです!……あ、あと聞きたいんですが」


俺が涙ながらにそう言うと、美少女は手を止めて「なんですか?」と聞いてくる。


「えっと、貴女って俺を異世界に送ったりする事って出来るんですか?」

「なんだ、そんな事ですか。勿論できますよ。私は死と生を司る神ですから。では円の中に入りましょう」

「いやいや!今の質問した時点で俺の真意悟ってくれません!?どうせあの円の中に入ったら記憶を消してもっかい地球にポイすんだろ!?」

「おぉ、理解が早くて助かります。さすがは学校生活を無下にしてラノベ読み漁ってただけありますね」

「いや、無下にしたとか言わないでくれます?一応友達とか居ましたし自分結構学校生活満喫してましたしあと押すのをちょっとやめて貰えたら助かりますね」


この神(?)の扱いになれてきた俺は押すのに逆らうべく体の向きを神の向きに変えて俺は元いた場所に戻ろうと逆に押し始める。

すると肩を持った拍子に神は頬をぽっと赤くすると、ぽつりと呟いた。


「いやんえっち」

「いやんえっちじゃないですよ。ほら、1度元の場所に戻って話をしましょう?ほらほら戻りますよ、戻りますからほら足に力を込めないですくださいお願いです円に入ってしまいます」

「俺は止まんねぇからよ…」

「いやなに鉄血のオ⚪フェ⚪ズの団長のセリフ呟いているんですかほらホントに円に入るからやめてください神様ぁぁああぁあ!?」

「のー」

「のー、じゃないです!?あぉぁ、ホントに辞めてください神様お願いです────ッ!?」



この小競り合いは20分続いた。

読んでくれてありがとうございます。

投稿は不定期なのでよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ