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マタギの孫をなめんなよ!【書籍化】  作者: ハーーナ殿下
【下界 ベール王国 王都】の章

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87/204

60羽:ベール王国王都

王都に到着した



ベール王国の王都だ




特にワープを使った訳ではなく、大森林の部族の直轄地あるザクソン宿場街からちゃんと来ました



道中色々あったような気がするけど、その辺はまた後日にでも




今回の旅は、オレと研究軍師『知恵の実』セリーナ・ベルガー、護衛の森の戦士達、加護をかけて貰っている精霊神官達と、青年騎士君レオンハルト・グラニス、女騎士ちゃんスザンナ・デリスの混合メンバーだ



今回の部隊の総司令官である女戦士『黒豹の爪』や、その他の森の戦士達は一足先に大森林の『大砦』に戻っている



何しろ今回は下界に出た人数が多いという事で、同行した精霊神官達の負担も大きいという事で大事をとって早目の帰宅だ



魔の森の動きも心配だし



それでも、部族の偵察斥候役や数人の戦士達は、精霊神官と共に身分を隠して、ザクソン宿場街にこれまで通り定期的に交代で潜伏しているらしい



街の設立時の町民はオレ達の部族が宿場街を統治しているのは知っていたが、大多数の町民達は何も知らずに生活している



いずれその内バレるかもしれないが、今はあえて公表はしないで、『自治都市』

という事に表向きはなっている



青年騎士君が率いてきたグラニス伯爵軍も、帝国軍の残していった物資をオレ達森の部族と山分けし、自分たちの領地に戻って行った



そんな戦の戦後処理は他の皆に任せた



大森林を離れ日数制限のあるオレ達は、今回は寄り道もせずに、真っ直ぐにこの王都を目指し到着したのである






目の前には規則的に石を積んで出来た城壁が、左右に果てしなく広がっている



2年前にグラニス伯爵の伯都に行った時も、衝撃を受けたが今回はそれ以上だ



目の前に山のような雄大な城壁がそびえているのだ



高さも厚みも前の伯都の倍以上はある



隠密訓練を受け、壁昇りが結構得意なオレとしては、今回のこの壁を突破するのは無理かもしれない思った



(この城門を落とすには、目の前の城門を突破するか、この城壁を攻城兵器で根気よく破壊して侵入するしか今のところ考え付かない・・・)



攻める側は何倍もの兵力差と、持久戦に耐えられる補給線が必須となる



それ程までに圧倒的な城壁の存在感だった



そんな広大な壁を前にして、オレ達はまたその城門の前に並び順番に入場待ちをしていた



街の城門の外側には、例によって街の中からあぶれた貧民街が壁に沿って連なっているが、気のせいかその貧民街も少し品がある



(・・・それは気のせいかもしれない)



前回の事もあり、この城門での検査にはあまりいい思い出がない



チラリと後ろを見る



今回も護衛として部族の戦士達を何人か連れて来ている



彼らはやはり『正装』をしている



いつもの獣の革鎧を始め、派手な色の毛皮や獣の牙や爪などの装飾品



顔には街用のオシャレなペイントをしていて、手には槍や弓を持ち武装している



・・・・森の蛮族丸出しの格好だ



しかし、これが彼らにとって、偉い人などに会う時の正装なので何も言うまい



自分の姿を確認して見る



そんなオレも彼らに比べたら比較的地味な恰好だが、やはり大自然丸出しは否めない



(また、門番の警備の兵に止められて、騒動にならないといいけど・・・・)



オレは周りにいる街の住人たちの、視線を見て見ないフリをしてその列に礼儀正しく並ぶ



そんな心配をしていたオレだが、今回はすんなり通行する事ができた



むしろ先に通してもらい街の中に入れたのだ




・・・・今回はこのベール王国に所属するグラニス伯爵公の第一子レオンハルト・グラニス君が一緒にいたからだ



どうやら王都に我々と来ることは事前に連絡をしていたようだ



オレ達は城門裏にいた豪華な馬車に乗せられ、まさかの国賓待遇を受けそのまま王宮へ向かう事になる



始めて乗る豪華な馬車の中から、街の様子を眺める




馬車が何台も通れる石畳の大通りに、規則的に大きな広場が何個もある



大通り沿いには大きな商店が並び、威勢のいい掛け声と共に活気が飛び交っている



街の人々の顔つきには笑顔が溢れ、この王国の統治が上手くいっている証拠だろう



オレ達は城門からこの城の護衛の騎兵達に先導されながら、その大通りを馬車に乗り真っ直ぐ城まで向かう



馬車から前を見る



大通りからも見える大きな城がそびえる



白く輝く石を贅沢に使った中城壁が3重に取り囲み、その城は小高い丘にあり、そこからこの王都を全体見渡していた



その城に向かう道も真っ直ぐ進んでいるようだが、目の錯覚を利用して違う方面に進んだりして、正解の道を行かないと本城まで辿り着かないようになっていた



これは敵に攻められた時に、一気に城まで辿り着かないように時間稼ぎをする工夫という事だ



この街の住人でも、慣れてないと迷う道だという事だ



そんな訳で今回は道案内の兵士達がいたので、迷わずに真っ直ぐに本城の中まで進む



ここまで来るだけでも大分時間がかかった



このベール王国は大陸でも大きい方の国だと聞いていたが、こんな街がこの大陸にあと何個もあると聞く



オレは『森の中の蛙』と少し感慨深いものを感じていた



一緒に来ていた森の戦士達も、オレと同じような感想だが



あまり豪華な物や財に興味がない彼らは、『この城はどうすれば落とす事ができるか?』談義で盛り上がっている



流石は戦いの申し子の森の戦士達だ



一方オレ達と一緒に来た、研究軍師『知恵の実』ことセリーナ・ベルガーちゃんは落ち着いた感じだった



『この位の街なら、私の生まれ故郷と同じくらいだわ』と張り合って言っていた



この位の大規模な街に生まれたのだろうか・・・・・



彼女に関しては本当謎だ



あまり言いたそうではないので詮索はしない





そんな訳で、馬車を降り城の中に入っても、豪華な装飾品や重厚な建築物に驚きまくりのオレ達だった



歩きながら天井の絵画を見て歓声をあげ、神話に出てくる戦士の彫刻にため息をつく



こうして長い廊下を進み、控え室に通される



オレとセリナちゃん、森の戦士達、付き添いの精霊神官と、青年騎士君と女騎士ちゃんはそこに待たされる



「そういえば、今回はこの王都に何をしに来たんですか?」



と、相変わらず、よく分からないまま来たオレは軍師セリナちゃんに小声で聞く



「なんだ、なんだ。やっぱりちゃんと聞いてなかったんだな?


私たちは大森林の部族を代表して、このベール王国の国王と謁見し、今後また帝国軍が大規模侵攻してきた時に、王国軍及び近隣諸侯領から援軍を派遣してもらうようお願いしに来たのだよ」



と今更ながら重要な事を教えてくれた



(えー、そんな重要な事を任されていたんだ。それにしても王様に会って、一体何をどうして何を言えばいいのか・・・・・)



王様と言っても、自分の部族の王様にしか会ったことのないオレは困惑する



オレ達の部族の獅子王様は、細かい事は気にしない豪快な方だから、今まではそんな心配もした事はない



ただ、目の前に立つと、その眼力というかプレッシャーは半端ではない王様だけど



たまに殺気も飛ばして、困るオレの反応を見て楽しんでいるお茶目な一面もある方だ



しかも、大森林の部族の代表団と言っても、オレはしがない弓部隊の小隊長、セリナちゃんも大隊長の軍師とはいえ、元々は下界出身だし



(一体誰がその窓口になるんだ?)



オレのその疑問が顔に出ていたのだろう



セリナちゃんは答えてくれる



「その辺は大丈夫なのだ。ちゃんと謁見の為に森の部族の代表も先にここに来ていたのだ」



そう言いニコリとする



(代表・・・一体誰だろう?)




そう思うった時、その控え室の扉がバタンと勢いよく開く



そこには一人の人物が立っていた



艶のある髪の毛を後ろで1本に結い、その瞳は大きく眩しいほど輝いている



今回も頼もしげな小悪魔的な笑顔を、口元に浮かべている女性がそこに立っていた



女戦士『獅子姫』だった



2年ぶりに見る獅子姫ちゃんは、背も伸び成長していた



髪の毛も結ってはいるが前より長く伸びていて、顔つきも少女から大人の女性に代わる憂いある年頃だ



太ももや腕など肌が見えている部分は、日焼けはしているが相変わらず健康的でキメの細かい美しい肌をしている



下界の貴族の貴婦人達もその艶を褒め称えいた



そしてその胸元は・・・



あんまり成長していなかった



まな板という訳ではないが、相変わらずの控えめだが張りのある胸元だ



実のお姉さんである『白猫姫』様のあの豊満な体に比べて、生まれつき少しスリムな体型だったのかもしてない



本人の前では口が裂けても決して言えない事だが



しかし、その体つきは胸以外は女性らしく、腰からお尻にかけてのラインや、すらりとした太ももは十分魅力的であった



(むしろこっちの方が好きな体型のひとつかもしれない・・・)



そんな妄想をしていたら、頭の上に激痛が走る



イテテ・・・



あまりの激痛に頭を抑えてうずくまる



オレの視線と妄想を察したのか、獅子姫ちゃんが電光石火の勢いで近づきゲンコツを落としてきたのだ




「相変わらずスケベな事ばかり考えていて、しょうがないヤツじゃ」



そう言いながらも少し嬉しそうな笑顔を浮かべている



(この感じも久しぶりだな・・・姫ちゃんも中身は変わっていなくてホッとする安心感だ)



オレは殴られた頭を抑えてかがみながら、目の前にある姫ちゃんの太もも美を堪能し満喫した



ギロッ!




強烈な殺気を感じる・・・



そちらを見ると腰の剣に手をかけ、神速の抜刀術で今にもオレを切り殺そうていしている、姫ちゃんの護衛のオジサンがいた



(そうだ、姫ちゃんには、このオジサンがもれなく着いて来るんだ)



オレは慌てて立ち上がり姿勢を正す



「それでは全員揃ったところで、国王様に会いに行きましょう」



青年騎士君は苦笑いをしながらオレ達の方を見回し合図する



(いきなり国王様に謁見って、どうなる事やら・・・・)













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