妹に婚約者を奪われたので祝福してあげたら、なぜか二人とも地獄を見ました
「お姉様、ごめんなさい。私、カイル様と愛し合ってしまったの。……お姉様から、彼を奪うつもりなんてなかったのに」
ランフォート公爵家の豪奢な応接間。
可憐な花のような妹、リリアが涙を浮かべてそう言った。
その隣では、私の婚約者であったカイル・ヴァン・ディードリッヒ侯爵令息が、リリアの肩を抱き寄せ、私を汚物を見るような目で見つめている。
「ミッシェル、君との婚約は破棄させてもらう。リリアのように純真で、守ってあげたくなる女性こそが僕の隣にふさわしい。君のような、感情の読めない冷徹な女は、侯爵夫人の座には重すぎるんだ」
私は、手元のアッサムティーを一口すすり、ゆっくりとカップをソーサーに戻した。
カチャリ、という硬質な音が響く。
「……そう。わかりましたわ」
私のあまりに淡々とした返答に、二人は拍子抜けしたような顔をした。
リリアは、もっと私が泣き叫び、縋り付くとでも思っていたのだろう。
彼女の瞳の奥には、優越感が隠しきれずに透けて見えている。
「あら、そんなに驚かないで。愛のない婚姻ほど虚しいものはありませんもの。お二人がそこまで深く愛し合っていらっしゃるのなら、私のような『冷徹な女』は潔く身を引きましょう。……心から、お二人を祝福いたしますわ」
私は立ち上がり、完璧な淑女のカーテシーを披露した。
「おめでとう、リリア。おめでとう、カイル様。お二人の前途に、相応しい報い……ああいえ、幸いがありますよう」
これが、地獄へのカウントダウンの始まりだということに、お花畑な二人はまだ気づいていなかった。
◇〜第一の地獄:砂の城の崩壊〜◇
婚約破棄を突きつけられた翌朝。
私は、公爵家の執務室の机に、たった一束の鍵と、一通の【業務引き継ぎ完了報告書】を残して屋敷を去った。
父も、浮かれきった妹のリリアも、私が“傷心で引きこもった“とでも思ったのだろう。
愚かなことだ。
彼らは、私が長年この屋敷の何を守り、何を手懐けてきたのか、その実態を露ほども理解していなかった。
◆
※ 鳴り止まない【督促状】と見えない壁※
混乱は、私が去ってわずか三時間後に始まった。
まず、公爵家の勝手口に十数台の馬車が押し寄せた。
王都でも指折りの宝飾店、高級仕立屋、そして最高級食材を卸す商人たち。
彼らは一様に、これまでのツケ──総額で城が建つほどの金額──の即時支払いを求めて叫んだ。
「お嬢様、ミッシェル様がいらっしゃらないと、支払いの承認が下りないのです!」
執事に詰め寄られたリリアは、カイルとの甘い余韻に浸りながら、あくび混じりに答えたという。
「うるさいわね。お姉様がやっていたことなんて、名前を書いてハンコを押すだけでしょ? 私がやってあげるわ。カイル様との結婚式に備えて、もっと高いドレスも注文しなきゃいけないし」
リリアは鼻歌まじりに、差し出された書類に次々とサインをした。
だが、彼女は知らなかった。
私がこれまで、商人たちと裏契約を交わし、公爵家の名声を盾に支払利息を極限まで削り、納品物の品質をミリ単位で厳しくチェックしていたことを。
私のサインがない書類は、銀行では一切受け付けられない。
なぜなら、ランフォート公爵家の個人資産の管理権限は、無能な父ではなく、前公爵夫人である私の母の遺言によって、すべて私に委託されていたからだ。リリアがどれだけ紙屑に名前を書こうが、金庫の扉は一ミリも動かない。
※【領地】という名の巨大な怪物※
さらに深刻だったのは、領地運営だ。
ランフォート領は広大な農地と鉱山を持つ豊かな土地だが、それは私が細かく治水事業を管理し、荒くれ者の鉱夫たちと泥臭く賃金交渉を行ってきたからこそ維持されていた“砂の上の楼閣“に過ぎない。
私が去って三日目。
領地から早馬が届いた。
「大雨で堤防が崩壊の危機です! 補修予算の執行をお願いします!」
「鉱山でストライキが発生しました! ミッシェル様が約束してくださった特別手当はどうなっていますか!?」
父とリリア、そして「これからは僕がこの家を支える」と豪語していたカイルは、執務室で頭を抱えた。
「予算? 手当? そんなもの、帳簿のどこにあるんだ!」
「お父様、お姉様の字が細かすぎて読めないわ! そもそも、どうして私が泥臭い百姓たちの相手をしなきゃいけないのよ!」
彼らが開いた帳簿は、私独自の暗号と緻密な計算式で埋め尽くされている。
素人が手を出せば、どの数字がどの予算に繋がっているのか、迷宮に迷い込むように設計しておいたのだ。
計算を一つ間違えれば、領民への支払いが止まり、暴動が起きる。
それはもう、時間の問題だった。
※【愛】では腹は膨れない※
一週間が経つ頃、公爵家の食卓からは肉が消えた。
給仕たちは次々と辞めていった。当然だ、給料が支払われないのだから。
カイルは毎日、リリアに愛を囁きに来ていたが、その顔は日に日に険しくなっていった。
「リリア、君の家は公爵家だろう? どうして僕の家の借金を立て替える金が出てこないんだ。ミッシェルがいれば、すぐにでも金貨の詰まった袋を用意させたのに」
「カイル様、そんなこと言わないで……。お姉様が意地悪をして、金庫の鍵を隠していったのよ! 私だって被害者だわ!」
かつて“守ってあげたい可憐な妹“だったリリアは、今や髪を振り乱し、金策に走り回る父と、金の無心をする婚約者の間でヒステリーを起こすだけの女になり果てていた。
彼らが『冷徹』と蔑んだ私の事務処理こそが、彼らが吸っていた酸素そのものだったのだ。
酸素を奪われた彼らは、自分たちがどれほど醜く、無力で、互いを食いつぶし合うだけの寄生虫であるかを、最悪な形で自覚し始めた。
◆
私は隣国のテラスで、彼らから届く『助けてくれ』という内容の山のような手紙を、一枚ずつ丁寧に、優雅に、ナイフで切り刻んでゆく。
「愛があれば、お姉様なんていらないと言ったのは貴方たちよ。存分に、その純真な愛とやらを糧にして、泥をすすって生きてごらんなさいな」
唇の端が、自然と吊り上がるのを止められなかった。
◇〜第二の地獄:金の切れ目が縁の切れ目〜◇
一ヶ月が経つ頃、ランフォート公爵家とディードリッヒ侯爵家の間には、かつての“真実の愛“など微塵も残っていなかった。
愛とは、余裕がある者の遊戯に過ぎない。
胃袋が空になり、家の中に督促状が雪のように降り積もれば、そんなものは一瞬で霧散する。
カイルが屋敷(元・我が家)に怒鳴り込んできたのは、雨の降る午後のことだった。
かつては『王都の若き至宝』などと呼ばれた彼の身なりは、見る影もなく荒廃していた。
執事がいないのか、シャツの襟は汚れ、靴の磨きも甘い。
「リリア! どういうことだ! ディードリッヒ家への支援金が完全に止まっているぞ! 徴税官が家に来て、来週までに支払わなければ爵位を剥奪し、領地を没収すると脅されているんだ!」
応接間に飛び込んできたカイルは、リリアの肩を掴んで激しく揺さぶった。
リリアはといえば、お気に入りの宝石商から「代金未払いのため商品の返却を」と詰め寄られ、泣きはらして化粧が崩れた顔を上げて叫び返した。
「そんなこと言われても知らないわよ! お父様が、金庫が開かないって言ってるの! 全部、全部お姉様が悪いのよ! 嫌がらせで口座を凍結して消えたんだわ!」
「ミッシェルが!? ああ、なんて執念深い女だ……。だが、リリア、君ならなんとかできると言ったじゃないか! 君が微笑めば、領民も商人も喜んで金を出すと!」
カイルの言葉は、今や愛の囁きではなく、投資に失敗した男の恨み節だった。
彼はリリアの“可憐さ“を愛していたのではない。
その背後にあるランフォート家の財力を、リリアという皮で包んで飲み込もうとしていただけなのだ。
そこへ、私の父である公爵が酒臭い息を吐きながら現れた。
彼はかつて、私の実務能力を「女の小賢しい手慰み」と馬鹿にしていたが、今やその“手慰み“がなければ、明日のパンも買えない現実に直面していた。
「カイル君、君の家の方こそどうなっているんだ? 娘をやるのだから、結納金代わりに我が家の負債を一部肩代わりするのが筋だろう」
「何を言っているんだ公爵! 借金まみれの家だと知っていたら、リリアとの婚約なんて認めなかった! 僕が欲しいのは、ミッシェルが管理していたあの莫大な利権と、潤沢なキャッシュだ!」
カイルの本音が、ついに公衆──といっても、給料未払いで冷めた目をしている使用人たちの前──で爆発した。
それを聞いたリリアが、狂ったように笑い出した。
「……あはは! そう、結局カイル様もお姉様が良かったのね? 私のことなんて、ただの飾りにしか思ってなかったんだわ!」
「黙れ、無能な人形が! 泣いて縋る以外に何ができる! ミッシェルなら、今ごろ帳簿を一睨みして解決策を提示していたはずだ!」
かつて、私を「感情の読めない冷徹な女」と罵った口で、彼は私の有能さを乞うた。
皮肉なものだ。
追い詰められた二人は、ついに禁忌に手を染めた。
私の母が残した、開かずの金庫──私が管理権限を持つそれ──を、無理やりこじ開けようとしたのだ。
彼らは腕利きの錠前師を雇い、金庫を破壊させた。
「これでお金が手に入るわ!」と歓喜するリリアとカイルの前に現れたのは、山のような金貨……ではなかった。
そこにあったのは、一枚の書状。
『ディードリッヒ侯爵家への貸付金一覧、および不渡り時の即時回収契約書(ミッシェル・ランフォート署名済)』
私がこれまで“婚約者のよしみ“で踏み倒しを許していた、カイルの家の借金の証文がすべて揃っていた。
そしてその管理権は、既に隣国の商会──私の息がかかった組織──に売却済み。
その直後、屋敷に騎士団が踏み込んできた。
「不法な金庫破りの疑い、および莫大な債務不履行により、カイル・ヴァン・ディードリッヒと、その協力者の身柄を拘束する」
「な……っ!? ミッシェル……あいつ、最初からここまで読んで……!」
カイルの絶叫が響き渡る中、リリアは床にへたり込み、ボロボロになった自分のドレスを見て震えていた。
愛さえあれば地獄まで行けると誓い合った二人は、今、文字通りその門をくぐったのだ。
私は隣国の美しい夜景を見下ろしながら、届いた報告書に優雅にサインをした。
債権回収は情け容赦なく行われるだろう。
彼らに残されたのは、互いへの憎しみと、一生かかっても返せない借金の山だけだ。
「さあ、次は社交界という名の処刑場ね。楽しみだわ」
◇〜第三の地獄:社交界という名の処刑場〜◇
王宮で開催される建国記念晩餐会。
それは年に一度、貴族たちが己の権威と富を誇示する最大の舞台だ。
かつてなら、ミッシェル・ランフォートがその中心にいた。
だが今、会場の隅で冷笑の的にされているのは、ボロボロの正装に身を包んだ、幽霊のような二人組だった。
カイルとリリアは、もはや招待状すら届いていなかったはずだ。
だが、彼らは『ランフォート公爵家の名代』という、すでに効力を失った古い通行証を盾に無理やり潜り込んだらしい。
カイルの燕尾服は、質入れを免れた数少ない一着だが、サイズが合っておらず、肩のラインが崩れている。
リリアのドレスに至っては、数年前の流行遅れで、裾には泥はねの跡すらあった。
「……いたわ。お姉様!」
リリアが、会場の視線を一身に集める黄金のドレスを見つけて叫んだ。
私の隣には、隣国の若き公爵、エドワード様が立っている。
彼の軍服に輝く勲章の一つだけで、カイルの全財産を買い叩けるほどの名誉と富の象徴だ。
「お姉様、お願い! 助けて! お父様が……お父様が、公衆の面前で憲兵に連れて行かれたの! 私たち、もう住む場所もないのよ!」
リリアが私のドレスの裾に縋り付こうとしたが、エドワード様が冷ややかに、かつ迅速に彼女を制した。
「汚い手で触れるな。君たちの不潔な執念が、私の婚約者に移る」
「こ、婚約者……!? ミッシェル、君、そんな男と……!」
カイルが顔を真っ赤にして詰め寄ろうとする。
その目は、かつての『高潔な貴公子』のそれではなく、路地裏で食べ物を奪い合う野良犬の濁りだった。
私は扇を広げ、彼らとの間に物理的な壁を作った。
「あら、カイル様。まだご自分の立場を理解していらっしゃらないの? 貴方の家は、私が買い取った債権によって本日正午、正式に『破産』が受理されました。今、貴方が着ているその服も、厳密には私の所有物ですわよ」
「なっ……!?」
「リリアもそう。お父様が連行されたのは、貴方が適当にサインした書類のせい。あれ、実は脱税の証拠書類だったのよ。貴方がろくに中身も見ず、私の暗号を無視して『承認』の印を突いたから、公爵家は国賊として処理されたわ」
周囲の貴族たちから、くすくすと忍び笑いが漏れる。
“略奪愛の末に家を潰した無能な妹“と、“婚約者に捨てられ、挙句に家を乗っ取られた哀れな前婚約者“。
そのレッテルは、彼らの肌に一生消えない焼印として刻まれた。
「嘘よ……そんなの、お姉様が仕組んだことでしょ! 私を嵌めたのね!」
「嵌めた? 心外だわ。私はただ、貴方が『私から奪った場所』に座らせてあげただけよ。公爵家の実務、領地の管理、婚約者の世話……すべて貴方が望んだことでしょう? それをこなせなかったのは、貴方の能力不足。愛があれば、何でもできると言ったのは貴方自身じゃない」
私は一歩、彼らに歩み寄った。声のトーンを落とし、二人だけに聞こえる冷徹な調べで告げる。
「ねえ、教えて。愛し合って手に入れた地獄の居心地はどう? これから貴方たちは、互いの顔を見るたびに、失った富と名声を思い出し、呪い合うことになる。死ぬまで終わらない、逃げ場のない監獄。……それが私からの、最高の祝福よ」
カイルは膝から崩れ落ちた。
リリアは、周囲の蔑みの視線に耐えきれず、顔を覆って泣き叫んだ。
だが、その泣き声に同情する者は一人もいない。
社交界は、強き者に媚び、弱き者を食らう戦場だ。敗者に差し伸べる手など、ここには存在しない。
「警備兵。この不審者たちを外へ。神聖な晩餐会を汚すのは容赦しないわ」
私の合図で、無機質な鎧の音が近づいてくる。
引きずられていく二人を、私は一度も振り返ることなく見送った。
「……さて、エドワード様。お待たせいたしましたわ。ダンスを踊りましょう?」
「喜んで、私の冷徹な女王陛下。君の復讐劇は、どの劇場の舞台よりも美しかったよ」
エドワード様の手が私の腰を抱き、音楽が流れ出す。
私は、過去という名の瓦礫を完全に踏み潰し、新しい人生へのステップを華やかに踏み出した。
◇〜結末:そして誰もいなくなった〜◇
あれから三年。
隣国の公爵夫人となった私の元には、かつての祖国から時折、風の噂が届く。
それは、かつて私を裏切った者たちが、いかにして“自滅“の極致に至ったかという、無慈悲で滑稽な後日談だ。
カイル・ヴァン・ディードリッヒ。
かつて金髪をなびかせ、甘い言葉で女たちを虜にしていた男は、今や日の光も届かない極北の炭鉱にいた。
彼は、家が破産した際に抱えた莫大な『返済不能な債務』を、身体で支払うことになったのだ。
かつて剣を握り、馬を操ったその手は、今や粗末なツルハシを握り、泥と汗で真っ黒に汚れ、ひび割れている。
「ミッシェル……ミッシェルさえいれば……!」
彼は休む間もなくそう呟いているという。
だが、それは愛ゆえではない。
自分が犯した過ちへの後悔でもない。
ただ、“自分を養い、甘やかしてくれる便利な財布“を失ったことへの、浅ましい未練だ。
同僚の荒くれ者たちからは、元貴族のプライドを捨てきれない無能として日々痛めつけられ、彼は今、かつて自分が蔑んだ“感情のない家畜“のような目をして、ただ明日のパンのために土を掘り続けている。
一方、リリアは──。
彼女は、かつて自分が馬鹿にしていた“泥臭い平民“の暮らしにすら馴染めなかった。
「お姉様を返して! お父様を返して!」と叫び続けた彼女を待っていたのは、場末の酒場での下働きだった。
かつて『守ってあげたい可憐な妹』と称されたその容姿も、劣悪な環境と安い酒、そして日々の重労働で、見る影もなく枯れ果てた。
彼女が働く酒場の客たちは、彼女が“元公爵令嬢“であることを知っている。
だがそれは敬意の対象ではなく、格好の“肴“だ。
「おい、公爵令嬢。俺の靴を磨けよ。お前の姉貴ならもっと上手くやっただろうにな」
嘲笑を浴びるたび、彼女はヒステリックに叫び、客に突き飛ばされる。
彼女のプライドを支えていた『カイル様との愛』は、今や彼女を最も苦しめる毒へと変わっていた。
「あの男さえいなければ、私は今でも公爵令嬢だったのに」
自分のことを棚に上げ、見えない相手を呪いながら、彼女は今日も汚れたグラスを拭い続けている。
ある日、私の元に一通の汚れた手紙が届いた。
差出人はリリア。
監獄のような酒場から、必死の思いで書き送ったのだろう。
『お姉様、お願い、助けて。私は騙されていたの。カイルに唆されただけなの。血の繋がった妹でしょう? 私をここから連れ出して。お姉様の犬にでも何にでもなるから……!』
私はその手紙を一読し、ふっと鼻で笑った。
かつてなら、私はこの妹のために東奔西走し、泥を被ってでも彼女を守っただろう。
だが、今の私にはその義務も、情も、一滴すら残っていない。
「エドワード様。このゴミ、処分しておいてくださる?」
「ああ、いいよ。君の視界を汚すものは、すべて私が消し去ろう」
彼は私から手紙を受け取ると、暖炉で燃え盛る炎の中に投げ入れた。
炎に巻かれ、黒く縮れていくリリアの絶望。
それを見つめる私の瞳には、もはや怒りすら宿っていない。
エドワード様は、私の肩を優しく抱き寄せ、その額に誓いのキスを落とした。
私の隣には、私の能力を愛し、私の冷徹さを慈しみ、共に高みを目指せる真のパートナーがいる。
かつて私を裏切った二人が、今どこで、どんな地獄を見ていようと、それは私の人生には一ミリも関係のないことだ。
復讐とは、相手を叩き潰すことではない。
相手が二度と手の届かない場所にまで駆け上がり、その存在すら忘れてしまうこと。
私は、満開の薔薇が咲き誇る庭園へと歩き出した。
爽やかな風が、過去の腐臭をすべて洗い流していく。
私の人生は、ここからが本当の始まりなのだから。
〜〜〜fin〜〜〜
貴重なお時間を使ってお読み頂き、本当に有難うございました。
興味を持って頂けたならば光栄です。
作者のモチベのために☆やいいねを残して頂くと幸いです。感想などもお待ちしております。
ブクマ頂けたら……最高です!




