プロローグ?
初投稿です!宜しくお願い致します!
「ハァ、ハァ、何でこんな事に……」
バキバキと音を鳴らして木々を薙ぎ倒しながら全長3メートルはあろうかと言う巨大なイノシシが文字通り猪突猛進してくる。
俺は全力で逃げながら一縷の望みを賭けてもう一度スキルを確認してみる。
「ハァ、ハァ、スキル、オープンっ!」
音もなく目の前に浮かび上がった半透明のスキルボードにはデカデカとダチョウ倶〇部と書いてある。
「やっぱり見間違いじゃ無いのか…っ!こんなのどうやって使えってんだよチクショー!聞いてないよォ!」
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俺は逃げ惑いながらダチョウ倶楽部の事を必死に思い出す。
全体での団体芸に竜ちゃんの個人技、多種多様な芸を事細かに思い返してみる。…スキルでそれを再現出来ると仮定して、あの猪突猛進野郎を倒す方法はなんかないか………。
あっ!良い事思いついたかも!でも本当に出来るのか?こんなことなら試しとけば良かった……えぇい!考えてもしょうが無い!どうせこのままだと死ぬかもしれんし。やるだけやってみるか!
俺は今居る大森林のマップを確認しながら岩壁から突き出した崖を探し出し、そちらに進路をきる。
「ハァ、ハァ、もってくれ俺の体力!!」
しばらくの間必死になって走っているとやっとこさ崖が見えてくる。
俺は崖の手前まで辿り着くと思い切り横に飛び退く、そして大猪は予想通り急には止まれないのかブレーキをかけながらズルズルと崖の先端へと向かっていき、そして…ギリギリの所で停止する。
そのまま落ちてくれても良かったのに……。
「まぁ良い!狙い通りだ!散々追いかけ散らしてくれやがって!コノヤロー!いい加減にしろよって!」
俺はいい加減にしろよっの「よっ」のタイミングで地べたを踏み鳴らす、すると一拍置いて俺と大猪が同時にその場で飛び跳ねる。
ドシーン!!物凄い音を鳴らし大猪が着地する、そして大猪の重みで崖が崩れ「ブォォ!!」と言う悲痛な鳴き声と共にそのまま崖の下へと真っ逆さまに落ちていった。
しばらくすると脳内にアナウンスが流れる。
『間接討伐を確認しました。通常討伐の三分の一の経験値が入ります。レベルがアップします。』
間接討伐なんてあるのか、それなら少しはレベルも上げれそうだ。地図を見るに、似たような地形がまだある。あと数匹なら行けるか?…………行けるのか?
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