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聖学少女探偵舎 ~Web Novel Edition~  作者: 永河 光
第二部・幾星霜、流る涯 Once Upon A Long Ago
33/272

第十一話 閻獄峡ノ破『紅き焔』(後編・その6)

※やたら事件の起きた頃のことを「半世紀前」と作中で口にされますが、今となっては半世紀じゃ効きませんよねぇ(笑)。

 本作品は時空が歪んでおりますので、「昭和29年(1954)」は、(ここへの掲載時の)令和2年の観点ですと66年も前になりますが、-20年くらいに脳内変換していただければ幸いです。


(↑これ今回毎回入れるべきでしたね!)

6.


「何故、って……この事件で一番不自然なのって、勿論その殺害方法で、そしてアリバイ……あれ?」


 私からの質問で、大子さんが少しとっちらかってしまった所に、福子さんが言葉を続ける。


「うぅ~ん……。喜一さんが仮に主犯だとするなら、普通に心中に見えるような殺害にさえすれば……午前中に克太郎さんを杉峰楼から抜け出させて、タエさんを共犯にしてアリバイ工作をした時点で、目的はだいたい完了するはずよね。確かにおかしいわ。第三者による殺害に()()()()()()()()()()()()()がないもの」


 いや、「()()()間」()()()()はあるけど。それはひとまず置いておく。

 福子さんのフォローで大子さんも少し落ち着いたようだ。


「……殺害方法の不自然さはわかるわ。けど、この表の何が不自然なの? ゴメン、私にはまだ全然わからないわ」

「詳細に、アリバイの有無や村内の目撃例まで書かれていて、決定的に足りない物が一つあります。楓さんはどうやって、()()()()()()()()()()()()()、祠まで行ったのでしょうか?」


 えっ、()()? という先輩たちの目が注ぐ。


「そこは……記載漏れじゃないの? 載ってないことまでは、わからないわ」


 叙述トリック物(語り手による、読者への誤誘導)のどこまでがフェアか、アンフェアか? が話題になった時期に、一頃のミステリーマニアの間で話題になった題材でもある。「信用できない語り手」による記述漏れには、「何でもアリ」の可能性がある、という点。まあ、それは詭弁であり拡大解釈でしかないとは思うけど。


「しかし、これの場合は詭弁としての『悪魔の証明』が通じるケースではありません。綿密なアリバイ調査と村民からの目撃情報も含め記載した書類である限り、重要なのは『()()』ことなんです。とりわけ、()()()()()()()を鑑みるに」


 そう、これは逆に「信頼できない語り手」でないからこそ、のケース。

 むむっ、と部長は言葉を飲む。


「……それは、ちょっと判断に困るわね」

「はい。そして朝食時に家族と顔を合わせている時点で『村民が皆寝静まっている時間帯に抜け出す』等のパターンもありえない限り、農作地のお昼前、まばらではあっても人目を避けることが難しい時間帯に、楓さんは現場へ向かっています。そうなると、『実際に八幡家に踏み込んで調査しない限りわからない』()()()がある可能性も、ここに考慮しないといけません」

「ちょっ、待って! ()()って、()()()()()()()()に……」


 部長が慌てる。そう、それって()()だから。

 宝堂姉妹やカレンさんは、まだキョトンとしている。

 ……ただし、()()は確定してもしなくても良いし、実際、そう重要でもないと思う。尤も、行動心理で考える限り、それは一つの指針を示す。


「そして、これだけ狭い村と杉峰楼の間で、幾ら変装していようとも『それが楓さんかどうかわからない女性』が訪れたことを考えた場合。そこから推測できるのは二つ。村に来て日の浅いタエさん自身、そう頻繁に杉峰楼を訪れていない人とも考えられますし、あるいは、面識のほぼ無い相手――この場合だと善三さんがそうだったと考えられますけど――だけが帳場に立つのを見計らって、それまでを裏口で顔見知り相手に時間を潰して待っていた、そんな可能性。そしてもう一つは、」


 そう、ここが重要になる。


「――かつての火事以降、楓さんの姿は八幡家の外では()()()()()()()()()()()という、可能性。美人と評判の、村一番の金持ちの娘の容姿がどんなものか、頭巾程度で『わからなくなる』には、それ相応の想定が必要です」

「ん~、そこはどうかな……?」


 カレンさんが腕を組み、首をかしげる。


「資料にある記載は『頭巾』のみだけど、それこそ他にもショールとか、垂れ衣や頬当てとかで隠してたかもよ? 他にも目抜き帽とか、含み綿で人相変えるとか……って、それじゃコントか」


 うん。確かに記載のない変装部分も考えられる。とはいえ、記載のあるだけでもそれが十分「軽装」なのはわかる。


「人が持つ()()()()()()()は、変えられません。カレンさんが今おっしゃった手法なら、初見の相手の第一印象くらいなら誤魔化せますから、この後真冬さんたちや善三さんがタエさんと面通しして、『この人です』と断言できないくらいは見込めますけど」


 部長も、ここはうなずく。


「……そうね。楓さんがお屋敷の外を歩いてる所を、村民や杉峰楼の人が随分と見ていないって可能性、お婆さんのお話からもうかがえたわ」

「その間、およそ一〇年。例えば『火事の火傷で表に出られない』ケースなども考えましたが、お婆さんの証言ではそうでもないようです。なら、心因的なことで自発的にか、親御さんによる拘束か、私にはそこまでは解りません。ですが、いずれにせよ――火事に原因が『もし』あってのことなら……」


 その火事は。

 その歳月は。

 どれだけの燻る思いを、楓さんの中に蓄積して行ったのだろうか。


 クスっと、綺羅さんは笑った。


「今の話って、例の名探偵さんから『聞いた』話なの? それか、記述を残していたとか」

「いいえ。今、ここで考えました」

「……そう。確かに、おおっぴらに外に伝えられるような話じゃないものね」


 もしかすると、真冬さんの解決した事件は……殆どが真相を『表沙汰にしない』ままでいたんじゃないだろうか。

 きっと、殺人だって本当は二〇そこらじゃきかない数かもしれない。


「凄いわ。よくわかったわね。なら、私はあなたにはご褒美をあげないといけないわね」


 ――そう易々と正解を口にはしないタイプ、と思えた綺羅さんがそういうからには、私のここまでの推理に正解があった、ということ。少しホっとする。というか……


「ご褒美?」


 ふふっと微笑みながら、綺羅さんは祠の跡地の方に顔を向けた。


「温泉採掘の副産物として、八幡のお屋敷からこの祠の近くまで、()()()()()()()が伸びてるの。そしてそのことは八幡家の者のごく一部しか知らない、とっておきの『()()』だったから」


 ちょっと息を飲む。そして、目を丸くしつつ部長も間髪を入れずに叫んだ。


「インチキ! なにそれ!」


 開口一番「インチキ!」はどうなんですか、部長……。


「そ、それって()()なんじゃ……」

「唐突な隠し通路の存在は……た、確かに、メイントリックには使われていないと思うけど、さすがにちょっと……」


 宝堂姉妹も困惑している。さすがに、先輩たちも全員(あ、花子さんはそうでもないか)、動揺を隠せなかった。というか、私もビックリした。

 地下道までは考えてなかったし!


「そうね。ショートカットにはならないし、トリックには使えないけど。なにしろ片道で一〇分以上余計にかかってしまうもの」

「……秘密の隠しなんちゃらって時点で、つい動揺しましたけど、確かに……別にノックスには抵触してませんわね。()()()()あるわけでもなし、……いえ、存在そのものがアウトな気もしますけど!」


 ん~。いや、まあ……。


「べつにそこは気にしないで良いと思いますけど。近代のミステリーでノックスやヴァンダインに抵触してない方が珍しいですし」

「な、何の話?」


 一人だけ話についていけてない花子さんが質問する。


「花子も一年半はウチの部に在籍してて、なんでそんな基本の基本も知らないの!」

「知るわけないじゃない、幽霊部員なんだし」


 それを堂々と口にするのも、ちょっとどうなんでしょうか……。


「あ、えーと。簡単に説明するとですね、推理物の『()()()()集』です。杓子定規に適用しなきゃならないルールとかじゃなくて、読者に見せていない証拠とかが、解決編になってからいきなりノーヒントで出て来るのは()()()からナシね、とか。そーいった……」

「巴さんもいちいちそんな基本的なことから説明しないでいいわよ!」

「いや、いーっていーって」


 うぅぅ……。

 とりあえず3年生同士の小競り合いのおかげで、逆に私も少し冷静にもなれてきた。


「あの。綺羅さん、そんな秘密を、私たちにそう簡単に話して良いんですか?」

「とうに塞いだわ。過去には門外秘でも、今となっては『昔話』だもの。問題ないわ」

「……どれくらいのレベルの門外秘なんでしょうか。そもそも、家族の全員が知っていたなら、家から楓さんが消失した時にすぐ、思い当たりますよね?」

「当時で『八幡家当主しか知りえない物』だったらしいわね。家族にすらナイショだったの。だから、楓おば様がどうやってそれを見つけたのかは、今だって少し謎だわ」

「つまり……、()()()()()()ってことなんでしょうか」


 うん? と一瞬だけ小首をかしげる仕草で、それでも綺羅さんは相変わらず、飄々としたゆるやかな笑みを崩さない。逆に、部長たちは面食らっていた。


「ちょ、ちょっと待って、そ、それって!?」

「被害者が、主犯って……どういうこと?」


 先輩たちが動揺するのも、わからなくもない。

 私も、ここにはまだ「()()」がない。


 ちらりと、綺羅さんの表情を(うかが)う。

 何の変化もない。

 ……どうなんだろう。私には、ここで小狡くコールド・リーディングを行えるだけの、部長ほどの才がないことだけは確かかも。


「知られていない『秘密』だから犯行に利用したんでしょうか? それが先にあったから、この計画を思いついた。基本は、家族の目を盗んで抜け出し、人知れず克太郎さんを呼び出して、刺し違えてでも殺すこと――これだけだったんじゃないか、って。だから現場は()()だったんですね。()()しか選べなかった。謎が一つ、解けました」


 先ほどの綺羅さんの言葉を信用するなら、まさかその通路を利用して楓さんが家を抜け出したとは、家族も殺害の報が来るまでは、思い至らなかっただろう。ただ、ここはまだ保留だけど。


「喜一さんは、万一殺りそびれた時の()()だったと仮定してみます。タエさんも抱き込んだのは、その喜一さんに累が及ばないようにする為のアリバイ工作。これで、繋がります」


 通路の存在は「手法」ではなく、「理由」。そう考えれば、その後の真冬さんの行動に時間がかかったのも「確証を得る為の物」と理解できる。


「……そこは、断定は難しいわ。主犯は生き残ってる喜一さん、またはタエさんって可能性もあるんじゃないかしら」


 大子さんと福子さんが左右対称で眉間に皺を寄せ、考え込む。うん。そこは、もっともな判断。


「タエさんじゃ難しいにしても、脅してとか、弱みを握ってとかで、何らかの形で事前に通路のことを楓さんから訊き出せていたなら、」

「門外秘っていったでしょ?」


 クスクスと、綺羅さんは微笑む。


「……そこは、確証がありませんから、すみません。大子さんの説もアリだと思います」

「遺族が口添えしてるヒントを、無視されちゃった」


 さも楽しそうに、綺羅さんは(ほく)()笑んだ。

 少し、困る。

 綺羅さんの言葉を一〇〇%信用するなら、もはや私の「今の推理」だけでほぼ、解決はするけど、ここはそうはいかない。

 可能性だけなら、まだ殺害の実行可能な犯人は三パターン存在し得る。

 どれだけ動機不明であれ、行動が支離滅裂であれ、「可能」である限りは、()()を「()()す」()()()()()、推理だから。


「いずれにせよ、タエさんは実行犯にだけはなりようがありません。それに対して、実行犯になり得るのは喜一さんと、被害者二名のみです」

「あれ? 被害者二人とも犯人に想定できる? ……ああ、無理心中ってケースなら、そうなっちゃうか」


 カレンさんに続いて、宝堂姉妹も同じポーズで少し考え込む。


「う~ん、二人を同じ場所で、無抵抗のまま刺殺は、確かに喜一さんでは難しいかな」

「そうかな? まず祠におびき出した楓さんを、背後から喜一さんが騙し討ちのように刺殺、その後克太郎さんに『大変だ、楓さんが!』とでもいって、介抱するフリをして近寄った所を刺殺……これなら、できなくもないかしら」

「でも大子姉様、そこまでいくと、元々人目を忍んで心中のつもりだった楓さんと克太郎さんに、喜一さんが後から死体に手を加えたと考える方が、まだしっくり来るんじゃないかしら?」

「それだと、理由がわかんないよ。確かに普通に心中、または無理心中の方が、行動としては素直だけどさ」


 姉妹とカレンさんの2年生チームが考察する、それら疑問点は確かにもっともな話。


「どれが一番しっくり来るかなんて、現段階では憶測でしかありません。私の説も、カレンさんや大子さん福子さんの説も、可能性ではゼロじゃないんです。でも……」


 私の考えとしては、「心中」という点さえ除けばほぼ、福子さんの説に近い。

 部長も、複雑な顔をしながら疑問を挟む。


「結果からの逆算――つまり、()()()()の一環として想定するなら、そんな『捜査の攪乱のための異常者』の後付け行動を盛り込まれては、名探偵の出番は『無い』から、除外? 巴さんはそうおっしゃったけど……さすがに、それだけじゃナンセンスだわ」


 うん、まあ……。


「最初から二人が心中するつもりでいて、その計画を事前に知った、猟奇趣味の変態の喜一さんが、心中死体から内臓を切り出そうとした。その協力者としてタエさんを雇った。収めるだけなら、こんな馬鹿なプランでも収まるわ」


 ……部長もまた、酷いことを。

 美佐さん家にお邪魔してて、今のようなことを口にできる神経はちょっとすごい。

 ……でも、一理はある。

 そして、その一理も()()()


「収まりますね。でも、死体損壊と自殺幇助程度で一〇年以上は刑務所に入りませんし、美佐さんのご……あ、いえ。まあ喜一さんがそんな人だとは思いたくないです」

「それは()()じゃない! 反則!」

「何の話?」

「何の話?」


 双子姉妹がキョトンとする。

 ……うぅ、しまった。


「……反則ですけど、まあ、そこは仕方がありませんわ。『知ってしまった情報』を無視するわけにもいきませんものね!」

「はい。そして、どの可能性もゼロではなくても、ここだけはゆるぎようのない所があります。大前提として、このアリバイ工作はあくまで『喜一さん()()』のために存在する点」

「……そこは、異論はないけど」

「次に、杉峰楼を抜け出して喜一さんが祠に来た時間は十二時三〇分。そこから十二時四十五分に戻るには、スキー板を使って一〇分で戻れたとしても、猶予時間は五分。二人をそうやって殺害するには、()()()()()()()()()()()()()


 部長も、あっ……! とそこで息を飲んだ。


「登りにショートカットの手段は()()んですから。仮にリフト操作ができたとしても、スキー客がいる時点で、動作させればそれは目撃されます。人目を忍んで、宿からここまで石段を隠れるように登るしかありません」


 う~ん、十五分ならまだしも、五分かぁ。と大子さんは考え込む。隣で福子さんも同じく、首を傾けながら口をひらく。


「可能性は確かにゼロじゃないけど、待ち伏せて殺すとか、(おび)き出して殺すとか、時間差で殺すのは、まず無理ね」

「小屋の中で逢い引きしてる二人を、視界の外から一気に殺す……って、そんなジェイソンみたいなことも考えにくいわね。被害者に、争った痕跡がないのなら、尚更よね」

「しかも、ただ刺殺しただけじゃないんだし」


 ジェイソンって突然いわれてもちょっとわからないというか、それ、『13日の金曜日』の何作目の話でしたっけ? と一瞬気を取られるものの、そこはまあ、置いといて。

 単に刺して殺害するだけなら、まだ五分でも「考えられなくもない」けど、この()()()()()ではさすがに難しい。


 殺害――一点、()()だけは確定している。喜一さんの刑期は「どちらか」或いは「その両方」を、死に至らしめたと判断するに十分の長さになる。どれだけ腕の良い弁護士でも、内臓をえぐり出して「未必の故意」や「傷害致死」には持って行きようもない。仮に、部長の先ほどの「酷い想定」を当てはめようにも、「快楽目的の死体損壊のつもりが、致死に至った」では、事前の計画性が前面に出すぎて、誰もそれを事実とは思わないだろうし、逆に刑期が短かすぎる気もする。ただ、そこは本当に裁判の流れや弁護士の腕次第だけど。


 判断できるのは――いずれにせよ喜一さんが「殺人を犯した」という事実。その一点のみ。

 そして犯行に費やせる()()という、物理的に困難な指針がある時点で、「主犯」として想定するには難しい、という結論。

 これには、先輩達も納得したと思う。

 うん、と双子姉妹も交互に口を開く。


「加えて、喜一さんは犯行時間を『もっと長くすること』は可能だった筈よね……」

「五分しか時間を使えなかったわけじゃなく、()()()()()()、って想定になるわね」


「はい。そしてそうなると、どんなに急いでもこの時間では、既に自刃、並びに刺された二人から胃の腑をえぐり出すのが精々かな、って。それだって時間が少な過ぎますけど、焦って、急いで、一刻も早く終わらせたいと思っていたなら、できなくもないかも知れません。可能性ですけど」


 ……狩猟とか解体の経験のある人で、かつ、一刻一秒でも早く終わらせたかった。犯行スケジュールがタイトなんじゃない。焦って、急いで、逃げ出したいような気持ちで。何故なら、タエさんが戻るのに、特定時刻までという()()は無い。

 喜一さんが宿に戻るのを、二階の窓から確認して、外に出る……。タイミング的にも、それくらいの取り決めだったのかも知れない。この「犯行時間の短さ」だけで、そういった心理まで透けて見える気がする。

 むしろ、タエさんは喜一さんが戻って来るのが早すぎて、焦っていたかもしれない。


「そうなると確かに、消去法で巴ちゃんの推理が一番納得いく答かしら。無理心中と、介錯人……になるのかな?」


 少なくとも、最低でも一人に殺害は行っている刑期と考えられるから、その可能性は高い。


「でもさ。タエさん、喜一さんはそれで除外できたとして……」


 カレンさんが、合点のいかなそうな顔で考え込む。


「他人の手を必要とした時点で()()心中もナシだとして。ようは『計画殺人』ならぬ『計画無理心中』って可能性が大なのは納得したけどさ。それだと、行動に多少の理不尽を盛り込むことになっても、まだ無理心中の()()を楓さんだとは断言はできないよ?」


 うん、まあ……確かに。




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