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第二十八話 叙勲式

「ダメダメ!ご主人、親御さんにはちゃんと教えてあげないと、って言うより招待しないとじゃない!」

「ええー。いいよ。もう連絡の付けようがないし、招待しても着ていく服が無いから困るだろうし。今度村に帰った時にでも話すよ」


 ラナはこういった事は意外としっかりしているのか、手紙だけでも早く出しなさいと怒られてしまった。


 面倒だったけど、町を出発する直前に親には手紙を出しておいた。

 まあ、日程的には間に合わないだろうけど。

 叙勲式は今から4日後に行われる。

 高速馬車じゃないと間に合わなかったから、アウグステンブルク公の手助けがなかったらどうにもならなかった。

 王宮側はこれでどうにかなるとでも思っていたんだろうか。

 実際何とかなってるんだから、王宮の思惑通りでなんか悔しい。


 ギルドの前に6頭立ての馬車が2台用意されていた。

 6人乗りなので全員乗れそうな気がしなくもないけど、お世話係が1台に2人ずつ付くのだそうだ。

 3日間の食事も全てそのお世話係が用意してくれるらしい。


「ふああ。すごいね!リンくん!こんな豪華な馬車はギルド長でも乗った事無いと思う!」

「いつもの質素な暮らしが身に染み付いているから、近寄っていいのかすら躊躇してしまうわね」

「ちゅーちょね」

「ちょねー」


 みんなウキウキしてるけど、フィアだけ一人大人しいな。

 さっきから俯いて何も話していない。


「フィア?どうしたの?」

「乗り物、弱いの」


 ああー。乗り物酔いかー。

 顔を覗き込むともう酔ってるんじゃないかってくらい青ざめていた。

 わいわいとどの組み合わせで乗るかで騒いでる4人を尻目にフィアは徒歩で付いて行くかと本気で悩み始めていた。


「あ、そうだ!ねぇフィア。もし気分が悪くなった早めに言ってよ。多分すぐに良くなる方法があるから!」


 眠気覚ましに使った回復魔法が馬車酔いにも使えるかもしれないと思ったからそう提案してみた。


「そうなの?僕がギュッとするから大丈夫だよ!とかは無しよ?そんな誤魔化し効かないから」

「あ、うん。僕ってそんな事言うヤツに思われてるの?まだ出会った時の印象を引きずってない?」

「そ、そんな事はないわ。今は、し、信頼、して。もう!いいから早く行くわ!姉さん達も早くして!私とリンが一緒なら後は誰でもいいのだから!」


 周りから、なんでよーとか不公平だーとか不満声が上がるけど、酔いを治すのに僕が居ないといけないからという理由で納得してくれた。

 そう、酔いの問題があるからで、決してフィアが僕と一緒に居たかった訳じゃなかったんだ……。

 一瞬、あれ?もしかして、とか勘違いしてしまった。

 最近かなり仲良くなってきたと僕は思ってるんだけどな。


 馬車の旅は思っていたより快適だった。

 中は広いし、全然揺れないし、出される食事も外で食べるにしてはかなり豪華だった。


「ねぇねぇ、もうそろそろ場所替えしてもいいんじゃないかな?」

「うんうん」

「にいちゃんと一緒がいい!」


 次の休憩の時に僕とは違う馬車になった、ラナとマルモ、ブロンが交代を要望してきた。

 そうは言ってもフィアと僕は一緒の方がいいから、レティ一人が誰かと変わるだけになる。

 結局、マルモが変わることになった。


「フィアお姉ちゃん、だいじょうぶ?」

「ええ、ありがとう。今のところ平気よ」


 フィアは馬車が快適ということもあって、馬車酔いをすることもなく過ごしていた。

 それでも時折黙り込んで、外を眺める時の顔が真っ青なのを見ると気分が悪いのではと思うけど、フィアから言ってくれない為、なかなか魔法で治療してあげると言うのが出来ないでいる。


「あのさ、フィア。気分が悪いんなら」

「結構よ。今抱きつかれたら余計に気分が悪くなるわ」

「そ、そう。じゃなくて抱きつかないよ。もういい。勝手に治しちゃうよ。レーベンの泉!」

「え?気持ち悪いのが無くなった?あなた、今のは回復魔法よね?何故それで馬車酔いが治るのかしら?というよりあなたは回復魔法は使えなかったのではなかった?」


 おお、やっぱりこの魔法で馬車酔いにも効いたぞ。

 色々聞かれたのは誤魔化した。

 もうスキルを作れるのは話してもいいような気もするけど、他のみんなにも一緒に話したいという気もする。

 もう家族なんだし隠し事は、みんなはしてるかもだけど、僕は出来るだけ無しにしたい。


 3日間の旅も終わり、王都の外壁近くまで来た。

 後は城門をくぐって王都の中に入るだけだ。

 王都に入るのには厳重な検問を通る必要がある。

 その検査に時間が掛かる為、検査待ちの列ができていた。


「あの列に並んで待つのか。時間がかかりそうだな」

(ねぇ、ご主人!今気がついたんだけど、私達って、エルツ族なんだけど、あれで見つかったら捕まるわよね)


 最後の最後にようやく僕と同じ馬車になったラナが、お世話係に聞こえないように小声で話しかけてくる。

 ラナは僕とメッセージのやり取りが出来るから万が一の時を考えて最後まで別の馬車だったけど、王都が遠くに見えてからはもう大丈夫だろうと、一緒の馬車に乗り込んでいた。


(そうか。すっかり忘れてたよ。ねぇフィア。これってまずいよね)

(そうね。私とした事が失念していたわ。お金を渡して何とか見逃してくれないかしら)


 フィアは意外とやり口が黒いな。

 そうだ、何か幻とか認識をすり替えるような魔法でエルツ族の特徴たる髪の毛と瞳の色を変えられないかな。

 小声で魔法を検索していくけど使えそうなのが見つからない。

 早くしないと並んでいる内に魔法を作っておけない。

 もし時間が掛かる魔法だったら間に合わないかもしれない。

 そうしていく内に列の後ろに僕達が乗るこの馬車が並、ばないな。

 列の最後尾を通り過ぎ、どんどんと列に並ぶ人達を追い越していく。

 うっわ、ちょっと待った。

 これじゃあ、魔法が見つかっても作成が間に合わないじゃないか。


「あの、何で追い越しているんですか?」

「アウグステンブルク家の馬車ですから」


 お世話係の人はこれで説明は充分だとばかりの笑顔だ。

 つまり、えっと、公爵家ならこんな列に並ぶ必要は無いという事なのか。

 でもそうするとすぐに検査になってしまうじゃないか。

 今は並ばなくて良いというのが仇になってしまっているよ。

 何か手がないかと考えている内に城門まで来てしまった。

 くそっ。いざとなったら5人全員を連れて何処か遠くに逃げる用意をしておかなくては!

 レリアの家には迷惑を掛けてしまうけど、家族を守る為には仕方がない。

 後で謝ろう。

 うわ、こんな時に限ってラナがこっちの馬車だよ!

 どうやってあっちの馬車と連絡を取ろうか。

 こんな時のためにみんな離れていても会話が出来るスキルか何かが欲しい。

 もう間に合わない、城門の真下に来てしまった。

 検問をしている場所を通る。

 そして、通り過ぎる。


「中に入ったわね」

「検問なかったよね」

「アウグステンブルク家の馬車ですから」


 おお!アウグステンブルクなら検問も免除なのか!

 素晴らしい!凄いぞ、アウグステンブルク!


 王都の中に無事入る事ができ、しばらく進むと大きな屋敷の敷地に馬車ごと入っていく。

 これもレリアの家の持ち物、なのだろな、きっと。

 広い庭に大きな建物がいくつもあり、その内の一棟の前で馬車が止まった。


 どうやら今日はここで寝泊まりしていいみたいだ。

 最初は一人一部屋割り当てられそうになったけど、とてもそんな贅沢な使い方は出来ないから、せめて二人一部屋にしてもらった。

 僕はブロンと、あとはフィアとレティ、ラナとマルモという組み合わせになった。


 その日の夕食も大きな食堂?みたいなところで長いテーブルに6人だけ座って食べたけど、周りに控えている人達の方が多くて、緊張して味とか全然分からなかった。


 浴槽のある広いお風呂はあるし、ベッドもふかふかで寝転んだ瞬間寝てしまった。


 翌朝の朝食は、天気もいいのでテラスで摂りましょう。と執事さんみたいな人に言われて、庭にあるテーブルで食べている。


「なんかもうこれで帰ってもいいかなって思えてきてるんだけど」

「奇遇ね、ご主人!私もよ!」

「いい旅行だったわ。帰りの便はいつかしら」

「貴方達、何しに来たのか忘れてないわよね……」

「くんしょうをもらう!」

「くんしょ」


 もう勲章とかよりこっちの贅沢な旅行の方が褒美になってるよ。

 家族みんな喜んでくれてるし。


「フォルトナー様そろそろお時間でございます。お仕立てになった服は全て揃っております」


 あのマントとか着替えるのも面倒だな。

 全然やる気なしだったけど、この家の人達に連れられて着替え室に入り、周りの人に強制的に着替えさせられてしまい、気付いたらあっという間に着替えは終わっていた。


 女性陣もみんな着替え終わっているようだ。


「ど、どうかな。ちょっと頑張ってみたんだけど」

「う、うん。レティにとっても似合ってると、思うよ」

「私は?私は?ご主人!」

「ラナも似合ってるよ」

「うへへへ」

「それが無ければもっといいと思うよ」


 マルモとブロンもちっちゃいお姫様と王子様という感じで、とても可愛かった。

 あれ?フィアがいない。


「フィアはどうしたの?」

「後ろよ」

「なんだそっち、かっ!えええっと、にあ、似合って、る?」

「何故疑問形かしら。素直な感想を言ってごらんなさい」

「全身真っ黒とかある意味フィアにとても似合ってるけど、どうしてそのチョイスに?」

「それは私のセンスが悪いと言いたいのかしら?私はこれが一番のデザインだと思ってこれにしたのだけど」

「す、すっごいいいセンスだと思うよ!!そのワンポイントに付けた白いブローチが映えていいね!」

「お店の人がどうしてもというから付けたけど、私は黒の宝石が良かったのよ」

「そ、そっちの方がきっと良かったよ、うん!かーっ!お店の人はわかってないよねー!」

「わかってくれる?」


 うんうんと頷くと周りのみんなも同じように頷いてくれていた。

 ファッションの事でフィアには逆らわない方が良さそうだ。


 叙勲式が行われる王宮はこの屋敷から歩いても数分だけど、わざわざ馬車で乗り入れるらしい。

 面倒な事だけど、どうにも王国中にこの叙勲式は知れ渡っているみたいで、下手な行動はできないのだそうだ。

 馬車で移動する間も王宮に集まって来ている人達から物凄く見られていたし、口々に噂話をしているのも馬車の中まで聞こえてきていた。


(何でも国王の隠し子だから大した事のない功績を無理やりあげさせて、最高勲章をあげるんだとか)

(まだ子供だってなー。何処かの大貴族の養子に一度入れてから後で王族に迎えるとかなんとか)


 殆ど外れてるけど、子供だし、実績もあまり無いから完全には否定は出来ないね。


 王宮の中に入り馬車から降りた僕達は建物の入り口で会ったヒゲのおじさんに連れられて王宮の中をずんずん進んでいく。

 女性陣は着慣れていないドレスで歩きづらそう。


「お連れの方はこちらからどうぞ。フォルトナー様は奥からになります。扉を開けますので中にお進みになり、赤い絨毯の王国紋章がある所で跪いてお待ちください」


 な、なんだか、急に緊張してきた。

 みんなはもう端の扉から中に入ってしまっているし、さっきまでのんびり歩いていたのに急すぎるよ!

 扉が両側から開けられる、どうぞ、と中に進むよう促される。

 腹をくくって中に入ると絨毯の両端には大勢の人が立ってこちらを見ていた。

 多分この国の貴族の人達なんだろうけど、ここに居る全員が僕を好奇な目で見ていると言うのは、目眩がしそうで気持ち悪くなってくる。


 ギクシャクと絨毯の上を歩き紋章の所で止まると跪いて国王様を待つ。

 コツコツと誰かが歩く音がして、僕の前の方で止まる気配がする。

 この場でそんな事をしているのは国王様しかいない。

 今ならエルズさんが言っていた事がよく分かる。

 国王様の方から物凄い圧力のマナを感じる。



「面をあげよ」



 うぐっ。声にもマナが乗ってるみたいな威圧感だ。

 顔を上げて国王様を見る、けど、光り輝いていて顔が見えない。

 本当に光ってる訳じゃなくて、あまりにも多くのマナが溢れているから僕の目が光っているように見えてしまっているのだと思う。

 みんな後ろの人は眩しく無いのかな。

 あ、よく見たら僕と国王様の間の左右に何人か立っていた。

 国王様のマナの光が眩しくてよく見えないけど、多分この人達もマナで光って見えているみたいだ。

 ぼんやりと光の中に薄く光っているように見えている。

 左にはずらっと何人もの人が居てこちらは国王様と似たマナの光を出している。

 右には3人居てこちらのマナは色が違って見える。


「リーンハルト・フォルトナー。此度の戦果に付きカーネリアン勲章、およびベニトアイト勲章を授ける」


 何だよこれ。国王様が話す度に生命力がどんどん削られていくみたいだ。

 フィア達も後ろにいるはずだし、こんなの耐えられないんじゃないか?

 この二つの勲章は国王様自らが受章者の胸に勲章を付けてくれるという特別な勲章だ。

 つまり、この威圧の中、国王様に近づいて、胸に勲章を付けて貰わないといけない。


「フォルトナー騎士。前へ」


 え?今の声、誰?

 んー。あ!国王様のすぐ横にも誰か一人いるようないないような。

 あんなに側だと、もうその人がどれだけ光ってても薄い線にしか見えない。

 眩しすぎて目が開けてられない。

 薄目で国王様の方にゆっくりと近づいていく。


 国王様が多分勲章を隣の人から受け取って僕の胸に付けてくれる。

 多分というのはマナの光で見えないし、ここまで近いと威圧感でゴリゴリ生命力が減ってきて、何が行われているのか見ている余裕がないからだ。

 何これ。今国王様から攻撃でもされてるの?

 まずい、生命の危機かもしれない。


(レーベンの泉)


 超小さい声で魔法を発動して回復する。

 結構ギリギリだったけど、回復したそばから生命力が削ぎ落とされていく。

 早く終わって!


 ようやく僕の胸に二つの勲章が付き、下がるように言われる。

 後退りまた跪くと国王様は何も言わずに謁見の間から出て行ってしまった。


 国王様が居なくなり立ち上がると、辺りが暗く感じる程この場所にあるマナの量が減っていた。

 国王様のお陰でマナを目で感じるコツを掴んだのか、周りの人を見てもマナが溢れているのが見えるようになっていた。

 左の人達は7人の騎士だったみたいで、僕と同じようなマントと羽帽子を着けていた。

 この人達がノインの冠と呼ばれるこの王国の最強の9人なんだと思う。

 何故か7人しかいないけど。

 右の3人は多分賢者様だ。

 この人達も今見るとかなりのマナを持つ人達なんだと思う。

 目が慣れてくると、体全体からマナの光が溢れてきているのが分かる。

 この人達と一緒なら灯いらずだな。


「もういいですよ。叙勲式は終わりました。後程副賞をお渡ししますので、別室でお待ちください」


 さっき国王様の横にいた人だ。

 意外と若い人だったし、この人のマナはあまり出ていなかった。



 ここを出ようと扉の方に向くと、参列していた貴族の方達と目が合ってしまう。

 なんだろう。みんなの目がじろーっというか、ねちっこい感じの視線だった。

 これはどういう感情なんだ?


 脇の方にフィア達の姿を見つける。

 見づらそうにしていたけど、みんなの顔はぱああっと輝いているように見えた。

 みんなが喜んでくれてるなら、まあ良かったのかな。


 副賞を貰うからと充てがわれた部屋にフィア達と一緒に通される。


「ご主人〜!かっこ良かった〜!国王様の前でもキリッとしていて、もう可愛かった〜!」


 かっこいいのか可愛いのがどっちなのさ。


「でも、途中で倒れそうになってなかった?あの時ちょっと心配だったよ」


 レティには気づかれてたのか。

 あれは何だったんだろう。

 この様子だとみんなは何ともないみたいだけど、僕は回復魔法を使わないと危険なくらい生命力が減らされていた。

 あれは絶対に国王様から攻撃を受けていたのだと思う。

 でもそんな話誰も信じてはくれないだろうし、あまり心配事を増やしたくない。


「大丈夫だよ。ちょっと緊張しただけだから」

「本当に?気分が悪くなったらすぐに言うんだよ!」

「大丈夫大丈夫。それよりさ。みんな国王様の事、見た?どう思った?」


 変な質問なのは分かってる。

 みんな顔を見合わせて困惑してるけど、あの光はみんなにどう見えていたのか気になる。


「国王様?見たけど。渋くてかっこ良かったわよ?ご主人は見てないの?」

「姉さん、リンは目の前だったんだから見てないはずないじゃない。あれは私は好みではないわね。私はもっと若い方が、、、何でもない」


 みんな普通に国王様の事は見えていたみたいだ。

 フィアは前にマナの動きが分かるようなことを言ってたからもしかしたらと思ったけど、この分だと普通の見え方だったのだろう。


「あ、あの、ごめんなさい。私がかっこいいとか言ったから怒っちゃった?違うのよ?ご主人が一番なのよ?それに私年上に興味はないから。一般的に見てそう見えるって事だからね!」


 悩んで黙り込んでいたのが怒ったのではとラナに思われていた。

 怒ってないとフォローしておいたけど、まだ気にしてるみたいだ。


 副賞を渡しに王宮の人が部屋に入ってきた。

 多分さっき国王様のすぐ側に立っていた人だ。


「フォルトナーさん。先程はお疲れ様でした。私は宰相を務めさせていただいてます、マルセル・クラウゼンと申します。それと、国王が少しいたずらをしたみたいで申し訳ないです」

「いたずら?」

「マナをあなたに向かって当てていた事ですよ。眩しそうにしてましたね。本当に国王は悪ふざけが好きなんですから」


 あれってふざけてやってたのか。

 あんなに威厳があって怖いくらいだったのに、実は面白い人なのか。


「あの、生命力も削ぎ落とされていたみたいなのですけど、それも国王様のいたずらでしょうか」

「ああ!やっぱりそんな事もしてたんですね!多分マナの光に紛れて攻撃魔法をこっそり打ち込んでたのだと思います。重ね重ね申し訳ありません」


 そんな事やって喜んでたのかよ。

 子供みたいな人だな。


「それでこれが今回の副賞になります。フォルク貨で白金貨1枚と大金貨5枚です。ちなみに白金貨の方がベニトアイト勲章の副賞です。あ、フォルク貨ですけど、別に信頼が無いとかそういう意味では無いですからね。流石に我が国の褒賞として別の国の貨幣を出すわけにはいきませんから」

「あ、はい。それは当然だと思います」

「それに我が国の貨幣だってきちんと信頼のおける貨幣ですのでご安心を」


 そう言って、トレーに置かれた白金貨と大金貨を差し出してくる。

 こんな貨幣見たことが無い。

 これっていくらの価値があるのだろう。

 後でストレージにでも入れておくとして、今は入れるところを見られたらまずいから胸ポケットにでも入れておくとする。

 クラウゼンさんをチラッと見ると目が見開いていた。

 胸ポケットはまずかったかな。






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