2話 庭園での出来事 その1
適当に歩いていて着いたのは、庭園だった。流石に王宮ってだけあって、すごく綺麗なんだよね。色々な種類の花があって、とっても素敵だ。そんなわけで、ここは私のお気に入りの場所だ。
因みに、ガイアスは花が余り好きではない。まだ子供の頃は結構気に入ってたみたいなんだけど、いつだったか蜂に刺されてそれ以降は嫌いになったらしい。所謂、トラウマというやつだ。
そんなこんなで歩いていると、人影が見えた。
「あら、セシリアちゃんじゃないの。久し振りね」
この人は、リーゼラ・セルス・アルセクル。アルセクル王国の王妃で、ガイアスのお嫁さんだ。
リーゼラはもともと隣国のセルス王国の王女だったんだけど、政略結婚でこっちに嫁いでいたの。でも、政略結婚のなんだけどすっごくガイアスと仲がいいのだ。
仲良きことは美しきことかな。
リーゼラは見た目もすごくよくて大和撫子な性格だ。
正しこれはかなり猫を被っているみたいで、実際にはすっごく……なんというか…………強いのだ。
夫婦仲が良く、国民の憧れのベストカップルなんて言われているのだが、実際にはガイアスは尻に敷かれているという感じなのだ。
夫婦喧嘩をすれば必ずリーゼラが勝つ。それはもう、百戦百勝なのだ。そして、ガイアスは完敗で大人しくなる。
ああ、暴力的な意味じゃあ無いからね。
因みに、この事は王宮の中では公然の秘密となっていた。何事にも、けして触れてはいけないものがあるのだ。
なんだかんだ合っても、結構上手くいってる。ある意味では、バランスの採れた二人なのだろう。
「久し振りだね、リーゼラ。元気にしてた?」
「ええ、それはもちろん。先日もガイアス様に勝利してみせましたわ」
「そ、そう。……まあ、程々にね」
(そういえば、さっき数日前にガイアスとリーゼラが喧嘩して大変だったとか言ってたような)
そして結果は言うまでもあるまい。
リーゼラは決して悪い人ではないのだ。ただ、ちょっと性格が常識からはずれているだけなのだ。多目にみてあげて欲しい。
なんといっても、その分やることはやっているし、本性を出すのも公の場ではしないのだから。
「ちょうど今、お茶にしようと思っていたところなんですの。一緒にいかがですか?」
「是非、そうさせて貰うよ」
リーゼラがいれたお茶はとっても美味しいのだ。まあ、普通の王妃はこんな事はしないんだろうけどね。
「どうですか?今回のお茶は」
「とっても美味しいよ。やっぱり、リーゼラがいれたお茶は最高だね」
「ありがとうございます。でも、茶葉がいいからここまでの物ができるんですよ」
「それでも、リーゼラがいれたお茶は最高だよ」
「ありがとうございます」
リーゼラはとっても嬉しそうに笑っていた。誉められたことが嬉しいのだろうが、これは誰が飲んでも称賛ものだろう。
そんな感じで和やかに過ごしていると、突然大声が響いた。
「ああー!!セシリアお姉ちゃんだー!!」




