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働かなきゃなあ  作者: xjw
6/20

 放課後、ヒロミに呼び出された。

「待った?」

「いや」

 僕らは街をぶらぶらした。

 不意にヒロミが切り出した。

「カオリが好き?」

「えっ?」

 あわてて僕が彼女を見ると、ヒロミはにこにこしている。

「でも、本当かなあ…」

 ヒロミがクスッと笑った。

「どういう意味?」

「ユウジは、もう、あんまり、カオリのこと、好きじゃないよ」

「どうしてわかるの?」

「なんとなく、そう思うだけだけどね」

 でも、まだ、ヒロミは自信あり気に笑っている。

 それからしばらく、僕らは黙って、並んで歩いた。

「待ってもいいけど…」

「何が?」

「ユウジが動くの…」

「動く?」

「うん。自分に素直になるの」

 …。

 ヒロミがキスしてきた。

 僕はそれを受け入れた。


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