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考えとくよ
今日もカオリはバイトで忙しかったので、ヒロミと会うことになった。
ヒロミと街をぶらつく。
「ユウジさんって、将来の夢とかあるの?」
「あんまり考えてない…」
「ふーん。私もそうかな…」
「なんとなく、楽しく過ごせればいいかなーって感じかな?」
僕らは公園のベンチに座った。
「気分が晴れないなあ…」
突然、ヒロミがつぶやいた。
「どうして?」
「将来の夢もないし、彼氏もいないし…」
「そう」
僕はどうだろう?先のことは考えないようにしている。彼女はいるけど…。
「ユウジさん、私の彼氏になってくれない?」
「えっ?でも、僕にはカオリがいるし…」
「でも、カオリはバイトばっかりで、ろくに会ってる時間もないでしょ?」
「まあ、そうだけど…」
…。
「考えとくよ」
ヒロミに僕はそうこたえた。