表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/11

(9)

 簡易突入装備の中の巻取具(リール)とフックが付いたロープを取り出し、そして、隣のビルの我々のオフィスが有る階に突入しやすく……かつ、一目に付かない場所を探し……探し……えっと……あれ?

「あの……何ですか、これ?」

 条件に合う場所を見付け、落下防止用の手摺りにフックを取り付けようとした時、別のモノも見付けてしまった。

「ん?」

「えっ?」

 同じ場所に取り付けられたフックが2つ。

 その先からロープが伸び……。

「あの……ウチのオフィスを襲撃してきた連中は……その……?」

「あ……エレベーターで堂々と入って来た」

「じゃあ、これ、誰が使ったモノなんですか?」

「レンジャー隊の隊長が俺達を逃がした後に、更に別の誰かが、ウチのオフィスに……」

「ど〜なってんですかッ?」

「こっちが知りてえよッ‼」

「どうしま……ん?」

 その時、無線機に着信音。

「もしもし……」

『おう、中島(なかじま)だ』

 隊長が電話や無線通話や「なかしま」と名乗る時は「マズい事が起きてるが、口頭では伝えられない」を意味する仲間内での決め事だが……「なかじま」と名乗る時は「問題なし」か「問題は解決した」の意味だ。

「あ……あの……」

『ウチのオフィスを襲撃した連中は鎮圧した』

「へっ?」

『すぐ、オフィスに戻って来い。つか、今、危険なのは猿渡の阿呆だ』

「あの……えっと……」

 特務要員(ゾンダーコマンド)の和田さんが、頭を掻きながら……「どうなってんだ?」って感じの表情で……なのに、何の感情もこもってない口調で……。

「何の為、俺ら、ここまで、わざわざ上ったんですかね?」

 ……知るかッ‼

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ