ぬくもりはマリ
我が家にもそろそろこたつが欲しい。
この地域はとても寒い。
40の足には冷えが問題だ。
毛布で足を包んで温めているが寒い。
冷えている足に飼い犬のマリが寄り添う。
冷たいでしょ、おいで。
マリは私の腕の中で丸くなる。
ぬくもりの中にマリの匂いがした。
何年も一緒にいるとたまらなく好きになる。
マリの存在も匂いも。
小さくて踏んでしまいそうでおどおどしていた頃が
とても懐かしい。
育てるのはすごく大変だ。
好きだけでは苦しいときもある。
思い出に浸っているとマリがワンと吠えた。
いつもの寝言のようだ。
寝言も初めて聞いたときは痛いのか不安だった。
一緒に居る時間が増えた時に寝言と知った。
一緒に居ないとわからないことがある。
一緒に居すぎて見失うこともある。
マリと暮らして気づいた。
動物は人のように話せない。
話せたらどんなにいいだろう。
マリ、いつもありがとね。
私がふわりとする毛を撫でた。
寝てるはずのマリの尻尾が揺れる。
こたつが出来ればそっちに行くのは知ってる。
まだマリのぬくもりに頼らせてもらうね。
もう少しだけ。