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普通に世界は不平等で、異(常)世界は平等で  作者: Tama.5
異世界へ足を上げた時
2/2

二歩目 勉強と思い出話し

「ノワールは物覚えがいいね」

「そう、なのかな?よく分からないやアルブ」

「凄いよ、君は約十六年程掛けて覚える知識を三年位で覚えちゃうんだから」

ノワールは、アルブの教えによって僅か約3年程で

小中高大学で習う勉強を覚えたのだ。


「そんなに経ってたの!?」

「この世界じゃ時間の進みなんて分かりづらいし、

意思の弱い子達は直ぐ消えていっちゃうからね」

「僕も何時か消えてしまうの?」

「大丈夫、君は強いから

最低でも後百年位は消えないね」


「長いね、それとアルブなんか柔らかくなった?

最初に会った時に感じた気品っていうか、神様みたいな雰囲気ってのが無くなった感じがするんだけど」

「えっと…いや全然別に、」

(もしかしてノワールの事が好きになったから!?

それもノワールにバレてないよね…)


「言いたくないのなら良いんだけど、まぁ今のアルブの方が僕は好きだよ」

「へ!?あ、いや、ありがとう」

少し動揺した姿を見せたアルブだが、それが何か

ノワールは分からず少し戸惑った。


「そういえばノワール、目が見える様になったのかい?」

「え、」

「だって文字の読み書きも問題なく出来てたし、

ちゃんと私を見てるから」

「それがね、よく分からないんだけどこの空間に来てから見えるようになって、今はもう普通に見える様になったと思う」

「なんか自信ないけどどうして?」

「今までは、言葉では表しずらいけど『何も』以外が見えなくて、ここに来て他も見えるようになったんだけど

実際に見える色と白?だとかの言葉が上手く合わなくて」

「でも!今はもう分かるから」

「そう、良かった」


「それじゃ異世界について教えてくれない?」

「そうだね、そろそろお勉強を再開しようか」


元の世界での一般常識と大学までの知識を

ノワールは覚えてから、アルブにこれから行く異世界の知識を思い出を交えながら教えて貰うのだった。

「これから私達が行く異世界は君と同じく障害を持って産まれた一人の青年と共に私が創ったんだ」


・・・・・・・・・・


「ここは、一体?」

「僕は死んだはずじゃ?即死では無かったから痛みも

覚えてる」

「私は神である、確かに青年は君と同じく産まれながら

足に障害を持ち、車椅子生活が余儀なくされている

少年と母親を暴走トラックから救い出した代わりに

死んでしまいました、青年の勇気と功績を称え、

望みを叶えて差し上げましょう」

「俺は、そんな殊勝な人間じゃ無いですよ女神様」

「確かにそうなのかもしれません、自分の命を亡くして

しまっては誇れるものも誇れないでしょう、ですが

人の善意は受け取るものですよ青年」

「分かったよ女神様」


「・・・どれくらい悩めば済むのですか?青年」

「しょうがないですよ!これといった事が元々、

無いんですから」

「あっ」

「やっと何か思いつきましたか、それで何を望みますか?」

「これから先、障害を持って産まれる子がいなくなるって出来ますかね」

「つまり、これから子供は五体満足で産まれると」

「はい!」

「無理です、物理的に不可能なので申し訳ないですが

別の望みを考えてください」


「そうですか、しょうがない」

「随分と物分かりが良いのですね」

「そうでないと幸せになんかなれませんよ、

自分の体を呪い、不出来な体で産んだ親を恨んでいたらキリが無いですから」

「それもそうですね」


「あの女神様、平等な世界って創れますか?」

「内容によりますね、それによってはその世界で

生まれる生き物を平等という呪いに縛り付けることになりますから」


「前提条件として、産まれる子が皆アニメの様に

元いた世界と比べると見目麗しく、五体満足であるのっていけますか?」

「問題ありません、今から創る世界であれば基本的に

倫理観や法則を無視できます」

「じゃ魔法とかある世界にできますか?」

「可能ですよ、詳しい事は後にしてまずは言ってみましょう」

「所謂、亜人種も」

「大丈夫ですよ」

「✗✗✗」

「✗✗✗」

「…………………………」


・・・・・・・・・・


「・・・そんな感じで可不可を確認していって纏まったのがこれ」


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

平等異世界『パリターエフォール』


人類種

学人、森人、山人、海人、戦人、空人、地人


魔法適正

学『生活』『全』、森『植物』『獣従』、

山『石』『火』、海『音』『水』、戦『強化』『無』、

空『光』『風』、地『闇』『土』



パリターエフォールの中央に主に住む

賢者の末裔 ヒューマン

学人は、環境適応力と知識欲が高い。


パリターエフォールの東に主に住む

自然の守り人 エルフ

森人は、穏やかな自然の知識と五感に優れている。


パリターエフォールの西に主に住む

山の小人 ドワーフ

山人は、山の知識と鉱石の発掘と鍛治に優れている。


パリターエフォールの南に主に住む

海の歌姫 マーメイド

海人は、海の知識と発声による音波を操る。


パリターエフォールの北に主に住む

荒野の武人 ハーフパーソン

戦人は、砂漠と荒野の知識と戦闘に特化した体を持つ。

竜人に鬼、哺乳類の獣人の様な容姿をしている。


パリターエフォールの空に主に住む

天空の踊り子 ハーピィ

空人は、空の知識と天空に長時間いれる強靭な体を持つ


パリターエフォールの地底に主に住む

地底の仕事人 ノーム

地人は、地底の知識と陥没の危険を感じる環境で生きる

勇敢さがある。




中央『人類国 パリール』

北『荒野の街 ウォーナー』

南『海底の街 リヴァル』

東『森林の街 シルフィード』

西『山岳の街 サラマドラ』




子を身篭った母親は、夫と共に人類国パリールにある

聖教会に安置される。

産まれて直ぐに子供は聖教会にある

聖教の間で七年間、七歳まで

読み書きに言葉、思いやりと倫理観、

礼節等の一般教養と精神の成長をさせる。

更に絶対順守の聖句

一つ、無用な殺生をしてはならない

二つ、他者から奪ってはならない

三つ、自分勝手に壊してはならない

の三つを教えられる。

その後、八歳の誕生日に各家庭に帰される。


聖教会には聖教の間の他に二つ、計三つの間がある。

一つ目は努等の間

努等の間は、努力を数値化し更なる研鑽と喜びを促す。

才能自体が存在しないため、全ては努力次第

二つ目は祈謝の間

祈謝の間は、純粋に平等と努力の女神様アルブに祈る

為に、一般開放されている場所である。


因みに、聖教の間で一般教養と精神を育てるのは

慈悲の女神様、聖句を教えるのは秩序の女神様という

平等と努力の女神様アルブの妹にあたる双子の女神様

という設定の高性能AIの様な精神体のだけの存在だが、

感情も意思も存在する。




聖句を破る等の罪を犯した人は堕人(ダビト)と呼ばれ

堕界で秩序の女神による更正が行われる。

その内容は知らない方が良い。

その後、更正した者や信仰深い亡くなった人が、

神界に行き、聖徒として堕人の更正の手伝いと

新たな魂の生成、異常事態の鎮圧を行う。




人類の悪意によって変異した大気に存在する魔力は

瘴気となり周囲の環境にあった魔物を生み出す。

瘴気は決まって一ヶ月後に聖徒が魔力へと戻す。

魔物を討伐する職業として、傭兵、兵士、騎士がいる。

傭兵は瘴気から生まれた魔物を討伐すること自体が

仕事で主に依頼で行う。

兵士は民を守るために魔物を討伐する。

騎士は国を守るために魔物を討伐する。

_________________________


「人間以外の種族がいるの?」

「広く見れば人類種だけどね」

見慣れない所か、知らない人間以外の種族に

興味が惹かれつつ少し怖くなりもノワールはした。


「そろそろ行こうか、勉強も終えたし」

「そうだね、行こうかアルブ」

「うん、行こうよノワール」

「「『幸せ』になりに」」

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