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麗夏の気持ち

麗夏視点です

 学校で海斗達と契約を結んだ私は、夜ベッドで色々考えてた。

 正直まだこれが現実じゃなくて、夢なんじゃないのかと思ってしまう時がある。

 だって……私が海斗と、仮でも恋人になれるなんて昔の私に言っても、信じてくれないぐらい、ありえない事なんだから。


 岡崎 花音(おかざき かのん)……海斗の()()()で、絶対ヒロインで私の親友であり、()()()()だ。花音は勘違いから、私に最初で最後のチャンスをくれた。そのチャンスに、私はしがみつき、やっと手に入れたこの機会を逃したくない。


 それに、私の為に色々してくれた蒼井先輩にも感謝してる。

 あの日蒼井先輩に会ってなかったら、きっとこのチャンスに私は、しがみつくことは無かったと思ってるから。


「それにしても……なんで蒼井先輩は私にここまで良くしてくれるんだろ?」


 ふと、そんな事を部屋の天井を見ながら私は、ぼやいていた。

 前に聞いた時は、お似合いだからと言ってたけど、それだけにしては親身になって話を聞いたりしてくれてる気がする。


 私はスマホを手に取り、ケースを外した。ケースの裏にはあの日、4人で撮ったプリクラが入ってる。私はそこに写ってる4()()を見て、その後扉にかかってるコルクボードに視線を移した。


()()どうなるんだろ……」


 昔の写真とプリクラ……同じ4人でも、写ってる人が違ってる。

 もしかしたら……あの日から、全てが変わってしまったのかもしれない。もう、昔みたいに4人で遊んだりしないのかも知れない。そんな事が、ふと頭によぎり、寂しく思う気持ちもあるが、仕方ないのかもと、あきらめに近い気持ちも芽生えた。

 だって……もう見てるだけの私は嫌だから。たとえそれで、()()の関係が変わっても……

 きっとこのまま、時が戻って永遠に繰り返せたら、何も悩むことは無いのかもしれない。


「ふっ、バカね。そんな事ありえないのに……」


 私は、自分の思考に自分でツッコミをいれた。

 昔、海斗がラノベ系の小説を読んでたから、私も何冊か読んだことがあったけど、あんな都合のいい事が、現実で起きる訳でもないのにね。それでも……きっと今の私は、そのストーリーを壊してでも……


 私は、そんなことを考えてることに思わず鼻で笑い、そっと胸に手を当てた。私の心の奥にある小さな箱……あの時は、パンドラの箱みたいに、色んな感情が溢れ出したけど、今はたった一つだけその箱に入ってる……私の本当の気持ち。『私だけを見て……』私も、海斗だけを見てるから。


(なに良い子ぶってるのかな?)


「え?」


 私は急に声が聞こえ、慌ててベッドから飛び起き、声のする方を確認した。机の椅子に座り、小悪魔みたいな笑みを浮かべてそこに居たのは……


「え?……私?」


(何が、え?……私?よ! 全く素直になれば良いのに)


「ど、どうゆう事よ」


(本当は、()()2()()と、どうなろうとなんにも思ってないくせに)


「そんな事ない!」


(なら、なんで断ったの? なんで隙をついて海斗に告白したの? どうでもいいからそんなことが出来たんじゃないの?)


「違う! そんなつもり……」


(そんなつもりでやったんだよ? 認めちゃいなよ?)


「っ!?」


(2人の気持ちちゃんと考えたのかな? まぁ告白はお互いの気持ちだから仕方ないとして。花音の事は違うよね? あの時、告白して今の状況になって、1番傷ついたのは誰かな? 親友だと思ってた私に、好きな人を奪われそうになってるのにさ。)


「そ、それは……」


(ほら、何も考えてなかった。貴方は私、私は貴方。貴方の気持ちは私の気持ち、私の気持ちは貴方の気持ち)


「私の気持ち……」


(そう♪ 言わば私は、貴方の本当の気持ちだよ♪ あの時箱を開けてくれたら、私が生まれた)


 その言葉を聞き、私は慌てて自分の胸に手を当て、服を強く握った。


(ふふっ♪ 流石になんのことかわかったみたいだね。そう私は、あの時貴方がパンドラの箱に入れた気持ちだよ?)


「だったら! 私が悩んでることもわかるはずでしょ?」


(それは、周りの目を気にしてるから思うだけの、気の迷いだよ。全てを認めて、自分の気持ちに素直になりなよ?)


 そう言って、立ち上がりゆっくりと近づいてきた。


「やっやだ! 私は……私は!」


私は、必死に逃げようとしたけど、なにせ狭い部屋のベッドの上、すぐに逃げ場が無くなって、彼女が私に触れようと……


 はっ!……夢?

 気がつくと私は、ベッドで眠ってたみたいで、いつも見なれた天井が見ていた。スマホで時間を確認したら、夜中の1時を過ぎた位だった。どうやら寝てる間に、汗をかいてたみたいで、湿ったパジャマに、気持ち悪さを感じた。

 私はベッドから起き上がり、汗を流すのにシャワーを浴びようと、着替えを持って部屋を出た。


 さっき見た夢も洗い流す気持ちで……

長い期間更新を止めてしまい、申し訳ありません。蒼井先輩と深風先輩の「月夜の姫に僕は二度目の初恋をした」がある程度話が進むまで、更新を止めてました。


今回ある程度の目処が立ち、また更新再開させていただきます。

それでは、最終回までお付き合いよろしくお願いします!


お楽しみいただけましたでしょうか?

是非感想と評価よろしくお願いします!!


☆☆☆☆☆→★★★★★


なんてこともして貰えたら、今後のモチベーションにもなりとても喜びます!


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更新は遅めですがこちらも是非よろしくお願いします 痺れる刺激と甘い唇~独占欲強めな為毎日マーキングします!~ https://ncode.syosetu.com/n1511hb/
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