契約者はバレる
もうすぐ学校なのに未だ腕にしがみついたまま離してくれない...
やっぱ教室までこのままなのか...
契約したいって事だし周りに見せつけなきゃダメなのはわかるし嫌ではないからいいんだけどね..
「おい!!」
いきなり大声で呼ばれ振り返ると
顔が整ってていかにもイケメン陽キャな男子がいた
「岡崎さんとどんな関係だ!!」
「花音と?どんな関係とは?」
いきなりの事で驚いてたら掴まれた腕を思い出しふと
花音の方を見ると心配そうに俺を見上げていた
なるほど花音が契約を言ってきたのはコイツみたいなのがいるからなのか...なるほどなるほど...
でもいつの間にか俺の方が身長伸びてて近づいたら見下ろさないと顔が見えなくなってたんだなぁ~
昔は同じぐらいの身長...いや花音の方が少し大きかったかな?
まぁその辺はいいとして同じぐらいだったんだよなぁ~
胸もいつの間にか大きくなってるし....
「言えない関係なのかよ!!」
コイツ!!人が思い出に浸ってたら邪魔しやがって!!
契約してるしとことん彼氏役やってやる!!
....内心虚しくて泣きそうだけど..
「見て分からないとか可哀想に...花音の彼氏だけど何か?」
「ば...馬鹿なこと言うな!!お前入学してから1度も話したことないだろ!!」
「まぁ..学校では話したことないな..お互い色々あるし」
「なにか弱みでも握って無理やり付き合ってるとかじゃないのか?」
「弱み?ん~ある意味弱みを知ってるのは知ってるのかな?いや...あれはギャップとも言えるし...ある意味キャラ崩壊...」
「やっぱりそうか!!無理やりとか最低だな!!」
「ぇぇぇぇ...そもそも学校以外では毎日話してる間柄なんだけど俺ら?」
「な...なんだと!?」
「俺ら幼馴染だけど知らなかった?」
「「ぇぇぇぇ!?」」
ん?周りの人達も驚いてるような...
「それにな!!普段花音はこんな話し方だが本当はすごく普通に話すしむしろ可愛いんだからな!」
まるで時が止まったように周りが静かになった気がする...
なんだ?変なこと言ったかな?
「か...か..かー君何言ってるのかね君は...」
「ん?まるで俺が何も知らないみたいに言われたから知ってる事話しただけだが?」
「そんな事まで話さなくていいから!!」
「何怒ってんだよ?ったく...高校生デビューするんだって色々頑張ってたしそれで今俺好みでめっちゃ可愛くなったのも知ってるぞ?」
そういうと耳まで真っ赤になった花音が口をパクパクしていた
「とりあえず時間ないし行くか」
「へ?...」
花音を連れて俺は遅刻しないように少し早足でその場を後にした