遊園地⑺
麗夏視点
私達は観覧車に乗る為並んでた
男子二人は後ろでなにかコソコソ話してたけど何となくやろうとしてる事はわかってたから気にしないようにしてた
「麗夏頂上まで行ったら写真撮りまくろうね♪」
「良いわね♪」
花音はどうやら4人で乗ると思ってるみたいでどうやらまだ知らないみたい
後ろの話し合いが終わったのか里中君と花音が入れ替わった
そして私が先に観覧車に乗り里中君が乗るとドアが閉められた
やっぱり2人っきりになるのか...
暫く私達は言葉もなく沈黙が続いた
「な..なぁ麗夏」
「なに?里中君」
この状況どう考えても告白されるのわかってて聞く私って性格悪いのかな....
「俺さ...麗夏が好きだ!ずっと前から好きだった!俺と付き合ってくれないかな?」
「...」
私はどうするか決めてたのに里中君に直接言われまた悩んでしまった...
今、里中君の手を取れば今まで通りに少し変化があるだけ..変化と言っても決して悪い方ではないが、コレは妥協に近い...
断ったらきっと4人では居られなくなる...それに私は彼女がいる男性を好きになってる...
私はどうするべきか悩んでたがさっき言われた言葉をふっと思い出した
『自分の気持ちに素直になる事いい?』
蒼井先輩の言葉を...
「ごめんなさい....本当にごめんなさい!」
「やっぱダメだったか...理由..一応聞いてもいいかな?」
「私...好きな人がいるの...」
「やっぱそうだったかぁ~...海斗だろ?」
「なっ!?...なんで?」
「そんなの見てたら何となくわかるよ...気にはしてるけど入り込む隙が無くて遠くから見てるだけって感じとかよく見てたし...」
「そうなんだ...」
「まぁ...それでもワンチャン妥協してくれるかな?って期待はしてたんだけどなぁ~俺そんなにダメだったかな?」
「そんな事ないよ...私じゃなかったら...確かに妥協って考えは私の中にもあったの...」
「な...なら!」
「でも..先輩に言われたんだ...自分の気持ちに素直になる事って...」
「誰だよそれ言ったの...タイミング悪すぎだろ...」
「3年の蒼井先輩だよ...」
「はぁ!?あの学校一のベストカップルの?蒼井先輩?」
「それは分からないけど..一緒にいた彼氏確か...深風先輩って清水君が言ってたような...」
「間違いないわ...てか海斗いつの間にそんなすごい人達と知り合ってたんだよ...」
「そんなに凄いの?話したりした感じなんか普通だったけど..清水君達よりマシだったし..」
「てか麗夏も何時知り...そっか..昨日か...」
「うん...」
「まさかここまで運に見放されるとはな...」
「里中君...ごめんなさい..」
私はただ謝ることしか出来なかった
それにしても先輩達ってそんなに有名だったのね...知らなかった
「大丈夫...では無いけど大丈夫だ」
「なにそれ...矛盾してんじゃん」
「まぁな..それでもちゃんと話せて良かった...ありがと」
「お礼言わないでよ..」
その後観覧車から出るまで私達は無言だった
ただ観覧車から出る時里中君が私に話しかけてきた
「そのなんだ...隙あれば何時でも間に入り込めよ?」
「ありがと...」
振られた相手にそんなこと言ってくるなんて...里中君ありがとう...私は心の中でもう一度彼にお礼を言った
私達はそのまま後から乗った海斗君達を待った
だが...降りてきた海斗君は顔を歪ませ今にも泣きそうな顔で出てきた
私も里中君も海斗君が心配で話しかけたが彼は『大丈夫』『先に帰る』そんな事を言って1人帰って行った
後から降りてきた花音も泣いてて一体何があったのかその時はわからなかった
なのに私は花音に..
「ねぇ花音彼に何したの?」
「くすん...違うの!誤解なのに...」
「良いから話して!彼と何があったの!」
「お...おい麗夏そんな怒ったら話しずらくなるぞ?」
「ごめん...それで何があったか説明して」
「詳しくは言えないけど...今の関係をずっと続けたい的なこと言われたから...」
「それでどうしてこうなるの?」
私は訳が分からなかった...どうやら里中君も同じでなんでソレでこうなってるのか理解できてなかった
「わ..私はずっと恋人のままは嫌だったから...」
「あ..あんたまさか!」
彼女から出てきた一言で全て私の中で理解出来た
里中君も何となく理解はしてる感じだった
「...やだって..「アンタバカでしょ!」..麗夏?」
「そんな先の話なんかしてるわけないじゃない!そんな事もわかんなかったわけ!?」
「だから違うって言ったけど...海君話聞いてくれなくて..」
「当たり前でしょ!!ずっとそばに居てくれって言ってくれたのに...アンタはやだって...何それ!ふざけんな!!」
「れ..麗夏?どうしたの?」
「うっさい!もう花音に海斗君をまかせない!ごめん!里中君このバカお願い!私海斗君追いかける!」
「お..おぅ..頑張れよ」
「里中君...ありがと」
それだけ言って私は海斗を追いかけた
きっと追いつける...彼が去ってから時間が経ってるけど
追いついてみせる!!
そう思い私は必死に駅まで走った
ホームに着くと電車に乗る海斗を見つけた
私は最後の力を振り絞ってその電車に乗り込んだ
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