遊園地⑹
夕方になり俺達は合流して観覧車に乗る事にした
俺はこっそり天哉に話しかけた
「観覧車で告白するのか?」
「ん?ん~どうしよっかなぁ~」
「なんだよそれ?今日2人になって何かあったのか?」
「いや特にいつも通りっちゃ~いつも通りだし色々あったと言えば色々あったな」
「なんだよそれ?でどうする?」
「そうだな...別れるか俺ちゃんと伝えてみるわ」
「わかった。なら先に2人で乗ってくれその方がやりやすいし...その頑張れよ」
「ありがとな」
そうして天哉が前にいる麗夏の方へ行ったから俺は花音を呼んで事情を説明した
花音も協力してくれることになった
さてといよいよ俺達の順番
先に麗夏と天哉が乗ると俺はスタッフに
「2人で乗るので大丈夫です」
それだけ伝えた
麗夏は一瞬何が起きてるかわかってなくて
扉が閉まりゆっくり俺と花音を見下ろすにつれ何が起きるのか理解した感じだった
「さてと俺達も乗るか」
「うん♪」
俺と花音も一つ遅れて観覧車に乗った
徐々に上がるにつれ遊園地や色んな景色が見えてきた
俺はそんな景色より天哉達の方が気になって仕方なかった
「もう海君そんなにそわそわしても私達にはもうどうすることも出来ないよ?」
「そりゃそうだけど...でももし断られたらとか考えたら...もう4人で遊べないのかな?」
「その辺は2人もわかってると思うよ?と言うより2人は両片想いでしょ?それなら上手くいくんじゃないかな?」
「そうだよな...」
「もう!それより私達も楽しもうよ」
「えっ?」
気がついたらもう頂上に近づこうとしてたすっかり気になって見てなかった...
「すごい綺麗だよ♪」
そう言って笑顔ですごく嬉しそうに景色を見てる花音と夕方で観覧車の窓から差し込む夕日が合わさり幻想的な感じに見えた
「あぁ...綺麗だ...」
俺は思った事をそのまま口に出してた
きこえてない...いや!あの反応は聞こえてる?
花音はゆっくり俺の方に近づいてきて耳元で
「何が綺麗だったの?」
そう言って俺の頬にキスをして顔を離した
俺は今ならちゃんと話せると思い花音に話しかけた
「花音あの事なんだが」
「あの事?」
「そう恋人契約についてだ」
「う...うん..どうしたのかな?」
「やめないか?」
「え?...なんで?」
「契約とか期限とかそう言うの無しに...そう!無期限とかさ!」
「無期限?」
「そう無期限!確かにキッカケにはなったけど...俺の気持ちちゃんと伝えてなかったし...その..俺「やだ!」は...え?今なんて?」
「だから..やだ!無期限は嫌なの...」
「な...なんで?そ..そうだよな..元々はお互い告白されるのが嫌って理由だったし..周りに見せるための演技だったんだもんな...」
「か..海君!?違うの!!私の話を聞いて!!」
「大丈夫わかったから...ちゃんと期限までは付き合うから..ただ2人の時までもうさっきみたいな事しなくていいからな?」
「わかってないじゃん!ねぇ..お願いだから私の話を「ご遊園ありがとうございました!!」」
「行こっか...」
「ねぇ海君!」
俺は二人でいるのに耐えきれず扉が開いた時にそのまま花音を置いて外に出た
天哉達が居たから俺は近づいた
「おっ....海斗?どうしたんだ?」
「いや...ごめん気分悪いから俺先に帰るわ」
「おい大丈夫かよ?」
「あぁ平気だ..ごめんそう言う訳だから2人のこと頼むな」
「わかった..本当に無理するなよ?」
「あぁ」
俺は天哉に2人のことを任せ麗夏にも一言お詫びしに行った
「悪いな..せっかくなのに花音の事頼むよ」
「清水君?花音と何かあったの?」
「いや..なんにも無いよ...それじゃ」
俺はそれだけ行ってその場を逃げるように歩いていった
駅に着きホームに行ったが電車が来るまでまだ時間があった
俺は電車を待ってる間色々考えてた...
俺だけがドキドキしたり浮かれてたのか...
結局俺は花音に振られたんだよな...
クソっ!あんな事言わなきゃ良かった!
なんだよ無期限って告白通り越してプロポーズじゃん!!
俺は考えたら考えるだけ自分に苛立ち辛くなったり
色々と負の感情が目まぐるしく渦巻いてた
そんな時電車が来たから俺は電車に乗り
ドアがしまろうとした時...
麗夏が駆け込んできた




